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前回、乱馬に完敗した良牙は、コロンのもとで指一本で岩を砕く恐怖の秘拳の習得に挑む。一週間後に迫った乱馬との再戦には、なぜかあかねまで賭けの景品として本人の意思とは関係なく勝手に巻き込まれていくことになる。良牙が挑んだ爆砕点穴の特訓、素直になれない乱馬の本音、そして早乙女流奥義が飛び出した再戦まで、第2話を場面ごとに一つずつ振り返る。




爆砕点穴の特訓
『らんま1/2【新作】第3期』第2話(通算第26話)「爆砕点穴」は、コロンのもとで恐怖の秘拳の習得に挑む良牙と、それを迎え撃つ乱馬の勝負を描いた回だった。あかねを巻き込んだ賭けまで飛び出し、修行の熱さとドタバタの笑いが最後まで詰まった、良牙が主役の一話になっていた。
コロンの特訓
前回、乱馬に完敗した良牙は、コロンの指導のもとで修行を続けていた。何度言ったら分かるんじゃ、ずぼっと突くんじゃよ、と叱られ、失敗すればまた岩を探してくるところからやり直し。木に吊るされながらの特訓は過酷そのものだった。
その様子を見たあかねは、恐ろしい技、もしも良牙くんがあれをマスターしたら、と不安を募らせる。指一本で岩を砕く技の迫力は、映像で見ると想像以上だった。それでも良牙は、乱馬を倒すことしか考えてねえんだよ、と言い切り、ひたすら修行に打ち込んでいく。
前回、あかねに、もう乱馬にはけんかを売らない方がいい、強くなっちゃったのよ、と言われた屈辱が、良牙をここまで突き動かしているのだろう。乱馬と再び話をしたくて、と現れた冒頭から、こやつはもっと強くなる、と見込むコロンの言葉まで、良牙の本気が画面の端々から伝わってきた。
様子を見に来た乱馬
そんな良牙のもとへ、乱馬がふらりと姿を見せる。なんじゃ婿殿、偵察に来たのか、とコロンに言われても、別に、とそっけない乱馬。良牙を心配するあかねの姿を前に、帰ろう、と言いかけるものの、本当は許婚を迎えに来たんじゃろ、と見透かされてしまう。
ちょっと心配だっただけだよ、と本音をこぼしたかと思えば、くれぐれも食あたりさせるなよ、勝負の日は近いんだからな、と余計なひと言を残して去っていく。薄情な婿殿じゃのう、どうじゃ、この際良牙に乗り換えたら、とあかねに持ちかけるコロンもしたたかだ。素直になれない乱馬らしさが、この短い場面にぎゅっと詰まっていた。
あかねに冷たくあしらわれた乱馬が、バカ、と言い合いになるやり取りも、いつもの二人そのものだった。けんかをしながらも互いを気にかけている。その距離感が変わらないからこそ、良牙の存在が二人の間に小さな波紋を投げかけているようにも見えた。
乱馬の対策
一方の乱馬も、ただ手をこまねいていたわけではない。指一本で岩を砕く特訓、と聞いてもぴんと来ない乱馬に、その技の正体が語られていく。
恐怖の秘拳の正体
天地草木、万物自然のものにはすべて爆砕のツボがある。カエルにもオケラにもアメンボにも、もちろん人体にも。つまり、ツボさえ突かれなければ勝てる、簡単じゃねえか、と気楽に構える乱馬。とはいえ、その対策の特訓も一筋縄ではいかないものだった。
襲いかかってくるものに刺されず、すべてをたたき落とす。爆砕点穴を恐れるに足りないものにするための乱馬の修行は、良牙の過酷な特訓とはまた違った意味で大変そうだった。お安いご用だ、と強がりながら悲鳴を上げる乱馬の姿には、思わず笑ってしまった。
一方、良牙の修行も佳境を迎える。良牙くん、もうやめて、死んじゃうわよ、と止めるあかねに、俺は絶対に勝つ、そのためにここに来たんだ、と叫ぶ良牙。口だけなら何とでも言える、技を習得してから言え、と突き放すコロンの厳しさも、弟子を本気で鍛えようとする師匠のものだった。
見てろよ、あかねのばか、俺は絶対に負けねえからな、という叫びには、乱馬への対抗心だけでなく、あかねに認められたいという思いもにじんでいるように聞こえた。良牙が報われない恋を抱えながらも、まっすぐに努力を続けられる人物であることが、この修行の場面からよく伝わってくる。
一週間の成果
雑念があるから岩の粒を見切れんのじゃ、という指摘を受けながらも、良牙はついに技を物にする。ざっとこんなもんだ、と胸を張る良牙に、まったく口だけは達者じゃの、と言いつつ、一週間で会得したのは褒めてやるわい、と認めるコロン。方向音痴の良牙が、まっすぐに一つの技へたどり着いたことに、思わず拍手を送りたくなった。一途さこそが良牙の強さなのだ。
乱馬の側も、爆砕点穴を封じるための修行を終えていた。なんてことねえよ、こんなもん、と言いながら、あの野郎がちゃんと技を物にしているかどうかを気にかける乱馬。ライバルの成長を誰よりも意識しているのは、やはり乱馬自身なのだろう。
互いに一週間を修行に費やし、相手のことを考えながら自分を鍛える。乱馬と良牙の関係は、口では罵り合いながらも、どこかで認め合っているライバルそのものだ。勝負の前の静かな高揚感が、この二人の場面からはしっかり伝わってきた。
勝負の行方
いよいよ迎えた決戦の日。今日が楽しみすぎてなかなか眠れなかった、という良牙に、怖くてじゃねえのか、と返す乱馬。この日を待ってたぜ、という良牙の叫びとともに、二人の勝負が始まる。
逃げられたらどうしようかと思っておったぞ、と迎えるコロンに、俺のことより良牙の心配をした方がいいんじゃねえのか、と軽口をたたく乱馬。決戦前の空気からして、すでに二人の意地の張り合いが始まっていた。
あかねを巻き込んだ賭け
ところが、勝負の場にはなぜか景品のように扱われるあかねの姿があった。褒美があった方が張り合いが出ると思ってな、と悪びれないコロン。良牙が勝てばあかねと交際し、婿殿はシャンプーと結婚できる、という勝手な取り決めに、そんな勝手なこと言われても困ります、とあかねが抗議するのも当然だ。
爆砕点穴を繰り出す良牙に対し、乱馬は攻撃をかわし続ける。この勝負は乱馬が圧倒的に有利、常に爆心地にいる良牙くんはまともにつぶてを浴びているはず、と分析するあかね。ところが、乱馬の蹴りを受けた良牙は平然と立ち上がる。あの特訓で異常に打たれ強くなったんだわ、という気づきとともに、コロンの特訓の真の恐ろしさがじわじわと明らかになっていく。
どうせよける練習しかしてないんでしょ、と言われ、そういえばそれしかしてない、と固まる乱馬がおかしい。一応この勝負は私がかかってるんだから、と念を押すあかねに、お前のために戦ってるわけじゃねえよ、と返すやり取りも、いかにもこの二人らしかった。
両手を封じればこっちのもんだ、と迫る良牙に、お前の蹴りなど効かん、もはや貴様のパワーでは俺を倒すことはできない、と追い詰められていく乱馬。修行の成果がそのまま形になって現れる良牙の強さに、コロンの見立ての確かさを感じずにはいられなかった。
良牙を勝たせたがっているはずのコロンが、なぜわざわざ乱馬に有利に見える爆砕点穴を教えたのか。その疑問への答えが、つぶてを浴び続けることで鍛えられた打たれ強さだったという仕掛けも見事だった。師匠としてのコロンのしたたかさが、勝負の流れそのものを左右していた。
早乙女流奥義
この技だけは使いたくなかったが、と乱馬が繰り出したのは、早乙女流奥義、敵前大逆走。逃げた、と驚く一同の前で、逃げながら反撃方法を考えるという奥義の中身が語られ、そんなスチャラカな奥義がありますか、という突っ込みが飛ぶ。真剣勝負の最中にこれをやってしまうのが、らんまという作品の楽しさだ。
木の反動を利用した一撃も通じないと見るや、乱馬が放ったのは火中天津甘栗拳。一撃に見えて、実は同じところに何百発も打ち込んでいる。コロンに叩き込まれた技を応用する乱馬の機転が光る一方で、一度に何百発も撃てばスタミナが切れるのも当然。息が上がる乱馬と、撃ってこいと叫ぶ良牙のぶつかり合いは、作画の迫力も相まって見ごたえ十分だった。
第3期に入っても、アクションの作画はますます磨きがかかっている。拳の一つ一つ、表情の細かな変化まで丁寧に描かれていて、見ているだけで気持ちがいい。ギャグとバトルの切り替えの鮮やかさも、この新作シリーズの大きな魅力だと改めて感じた。
まとめと考察
『らんま1/2【新作】第3期』第2話は、良牙の修行と乱馬との再戦を軸に、作画の迫力とギャグのテンポの両方を存分に味わえる回だった。最後に、印象に残ったポイントを振り返っておきたい。
爆砕点穴の真実
激闘の末に勝負がつき、残念残念、と笑うコロン。良牙みてえな単純ばかに危ねえ技を仕込みやがって、と詰め寄る乱馬に、コロンはあっさりと明かす。爆砕点穴は土木作業の岩石破壊のためだけに開発された技で、人体には無効なのだと。
あれほど恐れていた技の正体がこれ、というオチには大笑いした。今回のところは潔く負けを認めてやる、あかねさんによろしくな、と身を引くかと思いきや、すぐに子ブタの姿で戻ってくる良牙。どこまでも締まらない良牙の愛すべき姿で幕を閉じるのも、この作品らしい終わり方だった。
あれだけの修行と死闘のあとに、ピーちゃんが帰ってきた、と喜ぶあかねの姿で締めくくられる。乱馬の、おいこのブタ、という一言まで含めて、いつもの日常にすっと戻っていく軽やかさが心地よかった。
乱馬とあかね
勝負の賭けにされたあかねと、お前のために戦ってるわけじゃないと言い張る乱馬。それでも、偵察と称して様子を見に来たり、食あたりを心配したりと、乱馬の行動にはあかねへの気持ちが隠しきれずににじんでいた。
良牙の一途な努力と、素直になれない乱馬とあかねの関係。そのどちらもが丁寧に描かれていたからこそ、ギャグとアクションの間にほんのりとした温かさが残る。第3期の幕開けにふさわしい、見ごたえのある二話連続のエピソードだった。
恐怖の秘拳と思われた技が、実は岩を砕くためだけのものだったと分かっても、良牙が積み重ねた修行そのものが無駄になったわけではない。打たれ強くなった体と、乱馬を本気にさせた気迫は確かに残っている。次に二人がぶつかるとき、その成長がどんな形で現れるのかも楽しみだ。乱馬と良牙、そしてあかねの三人の関係が、この先の第3期でどう動いていくのか、見届けていきたい。




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