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『ポケットモンスター(新シリーズ)』第153話「災厄のパルデア ――復活」は、オレンジアカデミーの学園祭のにぎわいと、パルデア各地で起きる不穏な異変が並行して描かれる回。レホール先生が語る封印の祠の言い伝えが、物語に影を落とす。ナヴィとスター団の出会い、封印の祠をめぐる調査、そして抜かれてしまった杭まで、第153話を振り返っていく。




第153話は学園祭と不穏な異変の始まり
『ポケットモンスター(新シリーズ)』第153話「災厄のパルデア ――復活」は、オレンジアカデミーの学園祭のにぎわいと、パルデア各地で起きる不穏な異変が並行して描かれる回だった。ナヴィとスター団の出会い、レホール先生からの調査の依頼、そして杭を抜いてしまった者たち。明るいお祭りの空気が、少しずつ緊張へと塗り替えられていく一話を振り返っていく。
テーブルシティの学園祭
物語の舞台は、オレンジアカデミーの学園祭でにぎわうテーブルシティ。屋台にはおいしそうなものがずらりと並び、ナヴィは目を輝かせる。お小遣いは計画的にとたしなめられるあたりが、旅の仲間らしいほほえましさだった。「テーブルシティ全体がお祭りのようだ」という感想どおり、街じゅうが学園祭一色に染まっている。
そこへ現れたのがネモだった。久しぶりに顔を合わせたことを喜び合い、あれからいろいろなところへ行ったと話す一行。占いの館やゴーストポケモン展など、学園祭ならではの出し物が次々に登場し、見ているだけで楽しい気分になる。パルデアを旅してきたリコたちにとって、アカデミーはやはり特別な場所なのだと感じた。
スター団との出会い
案内された先で待っていたのは、スター団の面々だった。スター団へようこそと迎えられ、ナヴィも元気よく名乗る。ボタン、ピーニャ、メロコ、そして「よろしくでござる」と挨拶するシュウメイ。初めて会うナヴィには、それぞれのキャラクターがあまりにも濃く映ったようで、「個性的な人たち」という感想には思わず笑ってしまった。
スター団は、ちょっと前にいろいろあって、もうこの姿はやめたのだという。それでも学園祭だから、パレードはこの格好で出ようという話になったらしい。「久々だと恥ずい」と照れる様子からは、彼らにとってもこの姿が特別な思い出になっていることが伝わってきた。
パレードは学園祭のフィナーレを飾るメインイベントで、生徒とポケモンたちがいろいろな仮装をしてテーブルシティを練り歩くのだという。その準備の真っ最中だったスター団の話に、ナヴィは見たいと身を乗り出す。お祭りのクライマックスに向けて、ワクワクが高まっていく場面だった。
メタモンがパレードに
ナヴィのメタモンが変身を披露すると、スター団の面々は大喜び。最高にチルいと絶賛され、パレードに出ればスター間違いなしだと太鼓判を押される。メタモンも一緒に出たらいいという提案に、服作りが得意なシュウメイが衣装を作ると申し出てくれた。
「やろうメタモン」とはりきるナヴィ。小さなナヴィが、初対面のスター団の中にすっかり溶け込んでいく姿がとても微笑ましかった。年齢も立場も違う相手と、好きなものを通じてすぐに打ち解けられるのは、ナヴィの大きな魅力だと思う。メタモンの変身という特技が、ここでは仲間との縁を結ぶきっかけになっていた。
これまでのナヴィは、ブレイブアサギ号の仲間たちに見守られる立場が多かった。けれど今回は、自分とメタモンの得意なことで周りを笑顔にし、パレードという大きな舞台に誘われるまでになった。小さな一歩かもしれないが、ナヴィが自分の居場所を少しずつ広げていく姿には、旅の仲間としての成長が感じられる。衣装を作ってもらえることになったメタモンが、どんな姿でパレードに登場するのかも楽しみになった。
レホール先生からの依頼
パルデア各地のおかしな現象
そんな中、リコたちのもとへレホール先生がやってくる。ネモから来ていると聞いたという先生が見せたのは、各地で撮られた写真だった。畑がめちゃくちゃに荒らされ、山火事が起き、雪のないはずの場所で大雪や雪崩が起きている。「このように今パルデアの各地でおかしな現象が起こっている」。
突然畑が枯れたかと思えば森が焼け、雪のないところで雪崩が発生する。「明らかにおかしい」という先生の言葉どおり、自然現象とは思えない出来事ばかりだ。しかも目撃情報は、いずれもパルデアの端に集中しているのだという。学園祭のにぎわいとは対照的な写真の数々に、物語の空気が一気に引き締まった。
封印の祠
異変の起きた場所は、どれも封印の祠の近くだった。何百年も昔、パルデア王国の時代に作られた、「災いを封じ込めた祠という話だ」。古い言い伝えではあるけれど、偶然とは思えない一致に、リコたちは調査を引き受けることになる。
それぞれのポケモンで現地へ向かう仲間たちと、イキリンコタクシーを手配してもらうリコたち。学園祭を楽しむナヴィに見送られながら、一行はパルデアの端へと散っていく。お祭りと調査、二つの物語が同時に進んでいく構成が、この先の展開への期待をふくらませた。
これまでの旅でも、パルデアの古い歴史や遺跡はたびたび物語の鍵になってきた。今回の封印の祠も、パルデアという土地が抱える秘密の一つなのだろう。サブタイトルの「災厄」という言葉が、ここで重みを増していく。
興味深いのは、異変がパルデアの端ばかりで起きているという点だ。中心にあるテーブルシティでは学園祭が開かれ、人々は何も知らずにお祭りを楽しんでいる。その外側で、静かに封印がほころび始めている。華やかな中心と、不穏な周縁。この配置そのものが、これから起きる出来事の大きさを予感させていた。レホール先生がリコたちを信頼して調査を託したことも、これまでの旅で積み重ねてきた実績があってこそだろう。
杭を抜いてしまった者たち
元エクスプローラーズのアルバイト
一方、パルデアの各地では、ある二人組が地面に打ち込まれた杭を引き抜いていた。何の意味があるのかと首をかしげながらも、言われた通りにやって報酬をもらうだけだという。天下のエクスプローラーズがアルバイトとはとぼやく相棒に、その名は捨てただろうと返すやり取りから、彼らがかつての敵、エクスプローラーズの一員だったことが分かる。
依頼主は、パルデアの歴史を研究する老人だった。各地に打ち込まれた杭の位置関係を調べれば、封印の祠の謎に迫れる。歴史家としての長年の夢がかなうと喜ぶ老人だったが、二人は杭を抜いてしまっていた。「誰がそいつを抜けと言った」と青ざめる老人に、二人は刺さっていたら抜くものだと思うだろうと開き直る。
しかも、教えられた4つのエリアで、それぞれ8本ずつ、すべて引き抜いたという。「なんということ」と絶句する老人。とにかく不手際は謝るが報酬は頼む、という二人の態度には、悪気のなさと軽率さが同居していて、だからこそ恐ろしかった。ほんの小さな勘違いが、取り返しのつかない事態を招いてしまう。この場面が、物語全体の転換点になっていた。
元エクスプローラーズとの遭遇
調査に向かったリコたちも、遺跡の中でレホール先生が言っていた杭を見つける。抜くなと言われていたはずのものが、すでに抜かれている。地面が焼けた場所は、写真で見た山火事のあった方角だった。
そこで鉢合わせたのが、元エクスプローラーズの二人だった。またなにか企んでいるのかと身構える一行に、相手は「エクスプローラーズは解散した」と告げる。「俺たちはただ行くあてのない旅をしている」、「ここは遺跡の調査で来ただけだ」。アルバイトだと明かし、「お前たちと戦う理由はない」と立ち去っていく姿は、かつての敵とは思えないほど淡々としていた。
組織がなくなったあと、彼らはどう生きているのか。これまで敵として描かれてきた人物たちの、その後の姿が垣間見えるのは興味深い。ただ、彼らが何気なく抜いた杭こそが異変の原因だったとしたら、皮肉としか言いようがない。
雪の中の見たことがないポケモン
雪に覆われた場所では、仲間たちの前に、これまで見たことのないポケモンが姿を現す。突然の攻撃に、仲間たちはポケモンで応戦するが、相手の力は想像以上だった。相性の良い技で挑んでも、思うように戦いが運ばない。
マスカーニャたちの様子もどこかおかしい。「何か変」と異変に気づいたリコたちは、「一旦引こう」と判断する。封印の祠と杭、そして見たことのないポケモン。すべてが一本の線でつながりかけたところで、物語は次へと続いていく。
第153話のまとめ考察
お祭りと災厄の対比
第153話は、学園祭という明るい舞台と、パルデア各地で起きる災厄という不穏な出来事を対比させた回だったと思う。ナヴィとスター団がパレードの準備で盛り上がる一方で、各地では畑が荒れ、森が焼け、雪崩が起きている。楽しい日常のすぐそばで、危機が静かに広がっていく構成が、緊張感を高めていた。
スター団の再登場も嬉しいポイントだった。かつていろいろあった彼らが、今は学園祭のパレードを楽しもうとしている。その姿は、パルデアで過ごしてきた日々の積み重ねを感じさせる。久しぶりの仮装に照れながらも、学園祭を全力で楽しもうとするスター団の姿は、過去を受け入れたうえで今を楽しむ強さのようにも見えた。ナヴィという新しい仲間が、そんなスター団とすぐに仲良くなれたのも、この物語が築いてきた温かさの表れだろう。
災厄のパルデアの幕開け
サブタイトルにある「復活」という言葉は、封印されていた災いがよみがえることを示しているのだろう。杭を抜いた元エクスプローラーズの二人に悪意はなかった。それでも、知らないうちに封印を解いてしまったのだとしたら、その代償はとても大きい。
学園祭のフィナーレを飾るパレードは、無事に開かれるのか。ナヴィとメタモンの晴れ舞台と、リコたちが立ち向かう災厄。二つの物語がどう交わっていくのか、パルデアを舞台にした新しい章の始まりとして、これからの展開から目が離せない。
もう一つ気になるのは、杭を抜いた二人組の今後だ。組織を離れ、行くあてのない旅を続けながらアルバイトで暮らす彼らは、自分たちが何をしてしまったのかにまだ気づいていない。もし異変の原因が自分たちにあると知ったとき、彼らはどう動くのか。かつての敵が、思いがけない形で物語の中心に関わってくるのかもしれない。リコたちとの関係も含めて、注目していきたい。




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