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光竜の遺跡を目指すレインは、二人を失うのが怖いと打ち明け、自ら冒険のリーダーを申し出る。けれどマーガレットは仲間なんていらないと固く心を閉ざし、リリィへの殺意を秘めたまま。王獣の牙ではレインの拉致と暗殺を巡る思惑が、すでに静かに動き出していた。リーダーの決意、暗殺者ミラベル、そして遺跡で見つかった不穏な紙まで、第4話を振り返る。




第4話 リーダーの決意
第4話は、光竜の遺跡を目指すレインたちが少しずつ仲間として歩み寄り、同時に新たな脅威が忍び寄る回だった。冒険のリーダーを申し出たレインと、心を閉ざしたままのマーガレット。王獣の牙ではレインの拉致と暗殺を巡る思惑が動き出し、遺跡の奥では不穏な紙切れが見つかる。シリアスとギャグが入り混じった第4話を振り返っていく。
真面目になろうとしたけれど
前回、真剣に生きようと決めて手に入れたCOOL DRAGONの鎧。ところがそれはほぼ能力のない詐欺商品だった。「真面目になろうとしてるんだろうけど」、「バカなんだな」という容赦のない言葉に、レインは自分の本音を打ち明ける。周りが手に入れられていないだけだと思っていた鎧を着て、悔しがるみんなを見下せると思っていた、と。「性格も悪い」と言われてしまうのも無理はない。
けれどレインが語ったのは、それだけではなかった。冒険者ではなく強化付与魔術師を選んだのには、特に理由はなかったという。「でも多分、無意識のうちに」、「背負う責任が少ない方を選んだと思うんだ」。冒険者だと、自分の行動で周りの誰かが怪我をするかもしれない。「今は怖いんだ」、「二人を失うのが」。冗談ばかり言っていたレインが、初めて見せた素直な弱さだった。
俺をリーダーにしてほしい
目指すのは、東の竜王国ガドレーザにある光竜の遺跡。リリィは自分はもう冒険に出るべきではないと言いながらも、それでも行かなければならないと語る。マーガレットも、どうして姉が死んだのかを確かめたいと続く。けれどレインは、二人の目標は途中で死ねば達成できないはずだと指摘する。いざ遺跡に行けば、二人とも周りが見えなくなるかもしれない。
そこでレインが口にしたのは、「俺をこの冒険のリーダーにしてほしい」という頼みだった。一番の初心者がリーダーを務めるのかと驚く二人に、レインは二人の経験やアドバイスは必要だけれど、自分なら二人より冷静でいられると説明する。「だから最終的な判断を任せてほしいんだ」。撤退を決めたら従ってほしい、その場合はまた挑戦すればいい。リリィは「分かったわレイン、あなたがリーダーよ」と受け入れた。
ところがリーダーになったレインが最初に下した判断は、二人の防具に強化付与をすることだった。武器はしてもしなくてもいい、「でも防具は絶対に強化付与する」。「みんなで生きて帰るために これはリーダーの判断だ」。リーダーをやりたいと言い出したのはこれが狙いだったのかとあきれつつ、リリィは「じゃあお願いするわ リーダー」と笑う。リリィの防具には、プラス300の強化ポイント。上位の強化付与魔術師でもプラス3やプラス5が限界という中で、ありえない数字だった。
心を閉ざすマーガレット
仲間なんていらない
マーガレットにも防具を出すよう求めるレイン。けれどマーガレットは、今まで誰にも借りを作らずに冒険してきたと拒む。「これは貸し借りじゃないよ」、「一緒に行くんだから俺にできることをするだけだ」、「仲間なんだから」。レインのまっすぐな言葉に、マーガレットは仲間、と小さく繰り返す。
姉は仲間のみんなを信じていた。でも冒険中に死んだ。「背中を預けた仲間が逃げ出すこともあるということです」。だから自分には「仲間なんていらないんです」。そう言ってレインたちを追い返したマーガレットの心の中では、仲間と一緒にいれば楽しい冒険ができるかもしれない、助け合うこともできるかもしれない、という思いと、「仲間は毒の混じった甘い蜜」だという警戒がせめぎ合っていた。
犬と待つレイン
翌朝、犬の散歩に出ようとしたマーガレットが見つけたのは、なぜか服を脱いで犬に噛まれながら待っていたレインだった。犬のために脱いだという意味不明な説明に、マーガレットは犬に向かって変なものを食べないでくださいと声をかける。敬語で犬に話しかけるその姿を見て、レインは「マーガレットは誰にも心を開いてないんだな」と気づく。
防具に強化付与しないと、お前のご主人様を一緒に連れていけない。だから強化させてくれるまで、ここで一緒に待たせてくれ。犬に語りかけるレインの粘り強さに、マーガレットもついに折れる。防具にプラス300が付与され、傷一つつかない。「どうだマーガレット いいだろ」と得意げなレイン。
けれどマーガレットの内心は穏やかではなかった。本当にプラス300はある。リリィの防具も同程度なら、自分の剣ではリリィを殺せない。そこでマーガレットは剣にも強化付与を頼み、お礼に予備の鎧をレインに差し出す。「私は誰の仲間でもありませんから」、「これで貸し借りはなしです」。そして心の中でつぶやく。「これなら消耗が進んだ段階で殺せる」。歩み寄りに見えた一幕の裏で、マーガレットの殺意は少しも揺らいでいなかった。
動き出す王獣の牙
レイン拉致の新方針
その頃、マーガレットのもとを訪れたのは、王獣の牙のコーネリアスと、副ギルドマスターのグレンダだった。レインを拉致すると告げるコーネリアスに、マーガレットは一度撃退されたのをもう忘れたのかと冷ややかに返す。けれどグレンダの姿を見て、彼女なら今のレインを拉致することもできそうだと認める。
王獣の牙が決めた新方針は、「レインを拉致監禁し強制的に強化付与させ続ける」というもの。あのレベルの強化付与があれば、減った人員もすぐに戻ってくる。追放した張本人たちが、今度は力ずくでレインを取り戻そうとしているのだ。身勝手極まりない計画に、思わず言葉を失った。
暗殺者ミラベル
ところがコーネリアスの狙いは別にあった。殺し屋を手配しろと言われて連れてきたのは、一人の子ども。そんな子どもにリリィを排除できるものかと見下したグレンダは、直後にその刃にかかって命を落とす。「今のでお前の実力が分かった」。コーネリアスは改めて、ミラベルにレインとリリィの暗殺を依頼する。
ギルドの方針など、コーネリアスにとってはどうでもよかった。レインとリリィを殺さなければ、自分はこの業界でなめられたままだ。前回レインに撃退された逆恨みが、ついに副ギルドマスターの暗殺にまで行き着いてしまった。マーガレットは「当然です」と動じることなく、リリィは自分が殺すと言い切る。邪魔をしないなら、レインたちの出発予定日や目的地、装備をすべて教えると。マーガレットとコーネリアス、二つの殺意が光竜の遺跡へ向かって動き出した。
光竜の遺跡
何も覚えていない
王都から馬車で2時間。たどり着いたのは、最難関ダンジョンと呼ばれる光竜の遺跡だった。竜の力を秘めるという剣レファイドが眠り、上級ドラゴンに守られているという。中で気をつけることを教えてほしいと頼むマーガレットに、リリィは「遺跡のことは何も覚えてないの」と答える。覚えているのは、無力感や絶望だけ。
何も覚えていないなんてそんなわけがない、と心の中で毒づくマーガレット。やはりリリィはみんなを見捨てて逃げたのだと思う、とレインに問いかける。けれどレインは「俺は違うと思う」と答え、それがここで確かめられて二人が仲良くなれるといいと語る。マーガレットのお姉さんとリリィは仲間だったのだから、お姉さんも二人に仲良くしてほしいと思っているはずだ、と。
戦えなくなったというのも嘘で、ここにいるということは結局戦えるのだろう。そう疑うマーガレットに、レインはリリィはまだ戦いだと思うと震えて剣を握れないと明かす。それでも素人の自分に知識や経験を教えてくれるから、一緒にいるのだと。「二人ともバカじゃないの」。「結局いつも私だけ」、「真剣にやってるのは」。マーガレットの苛立ちは、孤独の裏返しのようにも見えた。
体が動いた
遺跡に現れたゴブリンの群れに、マーガレットは一人で突っ込んでいく。過去の証拠を隠すかもしれないリリィを見張るためにここにいる、「今のあなたはただの腰抜け」。ところが群れに襲いかかったその瞬間、マーガレットの身に危険が迫る。そのとき叫んだのはリリィだった。動かないで、伏せて。
防具で防ぎきれなかったらと思って焦ったと言うリリィに、マーガレットは「体動いたじゃないですか」と返す。戦いだと思うと震えて何もできないのではなかったのか。今度は剣を振るえるようになってほしいと皮肉を込めながらも、「これからは私も二人と共に動くことにしましょう」と歩み寄る。リリィが仲間を守るために体を動かせたこと。その一歩が、凍りついていた二人の関係を少しだけ溶かしていた。
初めての宝物と不穏な紙
その後もレインの剣は砕け、20本以上持ってきた安い剣に強化ポイントを移し替えながら進んでいく。「今の俺にはこれが最善だ」と語るレインは、意外にも考えて行動していた。リリィも遺跡の通路を見て、前にも通ったと少しずつ記憶を取り戻し始める。
そしてレインが拾ったのは、古い金貨だった。「俺が初めて冒険で手に入れた宝物」。冒険者になった実感に浸るレインだったが、見つけた金品は山分けするのが慣習だと二人に詰め寄られる。それでも最後は、助けられた恩もあるからと金貨を記念に譲ってもらえた。三人の距離が縮まったことを感じさせる、温かなやり取りだった。
ところが次にレインが拾ったのは、一枚の紙だった。そこに書かれていたのは、リリィ・フラムベルが我々を殺した、という言葉。とっさに紙を隠したレインは、強化付与した防具の中にしまえば大丈夫だと言い張る。けれど二人に引っ張られたのは、強化付与していない服のほうだった。不穏な紙の内容と、またしても全裸になるレイン。シリアスとギャグの落差が激しすぎるラストに、思わず笑ってしまった。
第4話のまとめ考察
責任を背負うということ
振り返ってみると、第4話は責任から逃げてきたレインがリーダーを引き受け、凍りついていた三人の関係が少しずつ動き出した回だった。背負う責任が少ない道を選んできたと語ったレインが、二人を失うのが怖いからこそリーダーになる。その決意の重さが、今回の物語の芯になっていた。
一方で、マーガレットの殺意はまだ消えていない。リリィの防具の強さを確かめ、剣の強化を頼み、コーネリアスに情報を流す。そのすべてがリリィを殺すための準備だった。それでも、ゴブリンからリリィに救われたこと、金貨を譲ったこと。小さな変化の積み重ねが、マーガレットの心をどこへ導くのかが気になる。
そして遺跡で見つかった、リリィが我々を殺したという紙。リリィは本当に仲間を見捨てたのか、それとも別の真実があるのか。マーガレットが疑い続けてきた過去が、思わぬ形で突きつけられた。さらにコーネリアスと暗殺者ミラベルの影も迫っている。
光竜の遺跡の奥で、三人は何を見つけるのか。レインのギャグに救われながらも、物語は確実に重さを増している。リーダーとなったレインが、二人を守りきれるのかに注目したい。














































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