『TANK CHAIR-戦車椅子-』第4話 感想|殺意という名の兄妹の絆

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第4話 感想|殺意という名の兄妹の絆 コメディ

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黒坂兄妹に居場所を突き止められ、追い詰められた凪と静。静はこの状況すらリハビリとして利用し、凪は鉄拳車椅子で騰子に立ち向かう。ところが直墨の頭痛蛸が、殺意を感知して戦う凪の弱点を突いてくる。限界を迎えた凪を再び目覚めさせたのは、思いもよらない殺意だった。鉄拳車椅子と騰子、殺意を消す頭痛蛸、そして殺意という名の絆まで、第4話を振り返る。

アニ
黒坂兄妹との決戦でござる
ラン
頭痛蛸がこわい
キャロ
静ちゃんの覚悟がすごかったです。
アニ
順に見ていくでござる

第4話 黒坂兄妹との本気の戦い

第4話は、居場所を突き止められた凪と静が、学園の同期である黒坂兄妹と真正面からぶつかる回だった。静はこの絶体絶命の状況すらリハビリとして利用し、凪は戦車椅子・第三號機の鉄拳車椅子で騰子に立ち向かう。そこへ直墨が加わり、戦いは凪の能力の弱点を突く展開へ。最後に描かれたのは、兄妹だけが持つ「殺意」という名の絆だった。激しいバトルの連続だった第4話を振り返っていく。

鉄拳車椅子と騰子のバルブ

第3話のラストで姿を現した鉄拳車椅子を前に、先に戦いたがったのは騰子だった。直墨は仕方ないなと妹に先陣を譲り、「第2バルブまで解放だ」と指示を出す。ボンベから特殊なガスを吸入して身体能力を強化する騰子の戦い方は、段階的に力を引き上げていく仕組みになっているらしい。

先に戦いたがる妹と、それを止めきれずに送り出す兄。黒坂兄妹のこの関係は、第3話から一貫している。直墨は妹を過剰なほど大切にしているが、だからこそ騰子のやりたいことを真っ先に叶えてやろうとするのかもしれない。妹のわがままに付き合う兄という構図は、どこか平良兄妹とも重なって見えた。

バルブを開いた騰子の力は想像以上で、見ている側も、昔こんなに強かったっけと驚かされる。巨大な鉄の拳を振るう凪と、ガスで強化された騰子の正面からの殴り合いは、ポリゴン・ピクチュアズらしい迫力のある映像で描かれていた。「いい殺意だ」とつぶやく凪にとって、騰子の本気の殺意はむしろ歓迎すべきものだ。

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殺意が? #TANKCHAIR #戦車椅子

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殺意を向けられるほど力を増す凪にとって、強敵との戦いはまさにリハビリそのものだ。静が黒坂兄妹をたきつけたのも、この状況を最大限に利用するためだったのだろう。ただし、騰子もまた学園のA組。互角以上に渡り合う姿からは、学園で生き残ってきた者たちの実力がひしひしと伝わってきた。

静は自分では戦えない。それでも、誰の殺意をどう凪にぶつけるかを考え、相手をたきつけて戦いの場を整えるのが静の役割だ。殺し屋としての腕は凪に、作戦と度胸は静に。二人そろって初めて「戦車椅子」という最強の殺し屋が成り立っているのだと、改めて感じさせられる。

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4話目
騰子のバルブ解放が何段階あって、どうやって強くなるのか、分からなかった。
直墨の蛸のデメリットが常時発動型っぽくて辛そう…
凪が蛸の力の前では為す術なかったかのように思えた。凪の弱点は遠距離からの殺意なき攻撃かも!難しいと思うけど
#TANKCHAIR

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公式の人物紹介によれば、騰子は兄の直墨を絶対的に信頼し、パートナーとして共に戦う存在だ。兄の指示ひとつで迷わず前に出ていく騰子の姿は、黒坂兄妹の結びつきの強さを物語っていた。

頭痛蛸と学園の傷

殺意を消す頭痛蛸

戦いの流れを変えたのは直墨だった。殺意を感知して攻撃を避けられるはずの凪が、なぜか直墨の攻撃をかわせない。その理由が、直墨の脳に寄生する半生物「頭痛蛸」だ。環境に合わせた擬態や他者への変装、脳波や気配の隠蔽など、さまざまな用途に応用できる能力で、直墨は殺意そのものを消して戦うことができる。

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迷惑すぎるタコ #TANKCHAIR #戦車椅子

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ただし、その代償はあまりにも大きい。宿主は慢性的な頭痛に悩まされ、「耐えきれず命を絶つ者も少なくない」のだという。第3話で直墨が騰子と喋っていると頭痛がひどくなるとこぼしていたのも、冗談ではなく本当につらい状態だったのだとわかる。強さと引き換えに常に苦しみを抱え続ける直墨の姿に、学園という場所の過酷さを感じずにはいられなかった。

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なんかタコみたいなのが #TANKCHAIR #戦車椅子

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殺意を向けられなければ意識が戻らない凪にとって、殺意を消して近づいてくる相手は天敵のようなものだ。最強の殺し屋と呼ばれた凪の能力にも、こんな弱点があったのかと驚かされた。直墨が凪をよく知る同期だからこそ、この戦い方を選べたのだろう。

これまでの凪は、どんな強敵が相手でも、向けられた殺意を力に変えて圧倒してきた。けれど直墨は、その前提そのものを崩してくる。殺意がなければ凪は目覚めないし、殺意がなければ攻撃を感知することもできない。凪の強さの源が、そのまま最大の弱点にもなっているという構造が、とてもよくできていると思う。

一方で、頭痛蛸を使い続ける直墨の体もまた限界に近いはずだ。お互いに大きな代償を抱えたまま戦う二人の姿は、勝ち負け以上に痛々しさを感じさせる。学園が生み出した才能は、どれも何かを犠牲にして成り立っているのかもしれない。

直墨が抱えてきた思い

直墨は語る。「学園は力のない者の存在を許さない」。自分たちはあそこで生き残るために相当の無茶をしてきた、「逃げ出したお前らとは違うんだよ」。頭痛蛸という危険な力を受け入れたのも、生き残るための無茶の一つだったのだろう。凪と静が逃げ出したあとも、黒坂兄妹は学園で戦い続けてきたのだ。

さらに直墨は、凪の状態を見抜いていく。向けられた殺意をパワーに変えるという元の能力から考えれば、今の凪は「殺されそうになった時だけ意識が戻る」状況なのではないか。そして、天才と呼ばれた凪がこんなことになるとは、と複雑な胸の内を明かす。

「昔からお前のことは嫌いだった」。それでも、いつか追いつきたいと思っていた。直墨の言葉からは、対抗心の裏に隠れた憧れがにじみ出ていた。ずっと目標にしてきた相手が、妹を守るために体を壊してしまった。直墨が凪に向ける怒りは、追いつく前にいなくなってしまった相手への悔しさでもあるのかもしれない。

妹を大切にする兄という点で、直墨と凪はよく似ている。だからこそ、妹をかばって今の体になった凪の選択を、直墨は誰よりも理解できるはずなのに、受け入れられずにいるように見えた。

学園に残って戦い続けた兄妹と、学園から逃げ出した兄妹。どちらの選択が正しかったのかは簡単には決められない。直墨の言葉には、逃げずに耐えてきた者の誇りと、逃げることを選べた凪たちへの複雑な感情が入り混じっているように聞こえた。

殺意という名の絆

静の本気の一撃

それに対する凪の答えは意外なものだった。今の体も「悪くない」、前より強く「絆を感じるから」。この言葉には、すかさず「言ってて恥ずかしくないんか」とツッコミが入り、お兄ちゃんキモいって言われそう、という一言まで飛び出す。殺し合いの真っ最中とは思えない掛け合いに、思わず笑ってしまった。

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そんな忍者と極道みたいなルビを #TANKCHAIR #戦車椅子

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やがて凪の燃料が切れかけたところで、直墨は狙いを静に向ける。「これからお前の兄貴は死ぬ」、落ちこぼれのお前のせいで、と。けれど静の答えは、さっさと自分を殺しておけば助かったのに、というものだった。次の瞬間、限界のはずの凪の一撃が直墨に届く。「ギリギリ届いたって言ってんだよタコ」。

ここで直墨が気づく真相が、この回の核心だった。さっき静が狙っていたのは直墨ではなく、凪のほうだったのだ。殺意は無意識の領域から生まれるもので、殺すふりで出せるものではない。つまり静は、本気の殺意を兄に向けることで、凪を再び目覚めさせたことになる。

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どっちもイかれてる定期 #TANKCHAIR #戦車椅子

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「前より絆を感じるって」という凪の言葉の意味が、ここでようやくつながる。兄を目覚めさせるために、妹が本気で兄を殺そうとする。そして兄は、その殺意を絆として受け止める。黒坂兄妹がその関係を「いかれてんのか」と評したのも無理はない。普通なら決して交わらないはずの殺意と信頼が、平良兄妹の間ではひとつになっていた。

静が兄に殺意を向けるのは、兄を傷つけたいからではなく、兄を取り戻したいからだ。その矛盾を抱えたまま、静は本気の殺意を絞り出している。凪を元に戻すための殺意が、そのまま凪を救う力になる。この作品が描くリハビリの意味が、ここで一段深くなったように感じた。

第4話のまとめ考察

約束と静の決意

黒坂兄妹は撤退していったが、学園の手を逃れられたわけではない。黒坂兄妹に逃げられたということは、自分たちの居場所は間もなく学園にばれる。そうなるよね、という受け止め方には、いつかこの日が来ると覚悟していた様子がにじむ。戦いに勝っても、平良兄妹を取り巻く状況はむしろ厳しくなっていく。

しかも黒坂兄妹自身も、凪を仕留められなかったことをどう報告するのかと頭を抱えていた。場合によっては自分たちまで処分されかねないという焦りからは、学園がどれほど容赦のない場所なのかが改めて伝わってくる。敵として現れた二人もまた、学園に追い詰められている側なのだ。

そんな中、凪は静に一つの約束を求める。「お前と俺どちらかしか助からない時が来たら」、必ず自分を優先すると。その言葉に静は手を上げ、怪我人に向かって何をするんだと凪が抗議する。かつて妹をかばって今の体になった凪だからこそ、もう二度と静に自分を犠牲にしてほしくないのだろう。けれど静にとって、それは一番聞きたくない約束だったはずだ。

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(゚Д゚)ハァ #TANKCHAIR #戦車椅子

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そして静は、心の中で認める。凪を治せるとびきりの殺意の持ち主が誰なのか、本当はわかっていた。わかっていたけれど、恐ろしくて目を背けてきたのだと。直墨や騰子との戦いを経て、静はついに「向き合わなきゃいけない時が来たんだ」と決意する。一度は命からがら逃げ出した、あの「究極の殺し屋」と。

静はこれまで、さまざまな強敵を凪にぶつけてきた。けれど本当に必要な殺意の持ち主が誰なのか、最初からわかっていたのだとしたら、これまでのリハビリは、その相手と向き合うことから逃げるための時間でもあったのかもしれない。だからこそ、向き合うと決めた静の言葉には重みがある。

振り返ってみると、第4話は殺意が兄妹の絆として描かれた回だった。妹を守るために体を壊した凪と、兄を元に戻すために本気の殺意を向ける静。黒坂兄妹もまた、互いを支えながら学園で生き抜いてきた。二組の兄妹の戦いは、どちらの絆が強いかを競うものでもあったように思う。

学園に残った兄妹と逃げ出した兄妹。立場は違っても、互いを思う気持ちの強さは同じだった。

リハビリと称した戦いを重ねてきた静が、これまで目を背けてきた相手と向き合おうとしている。それは、兄を取り戻すための戦いが、いよいよ核心に近づいていることを意味している。凪を元に戻すとびきりの殺意とは何なのか、そして静はその恐怖を乗り越えられるのか。平良兄妹の物語が、大きく動き出した。

アニ
殺意が絆になる回でござった
ラン
どっちの兄妹もいかれてる
キャロ
凪くんの約束が切なかったです。
アニ
平良兄妹の行く末を見届けるでござる

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