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『てつりょー!meet with 鉄道むすめ』第4話は、こだまの誕生日を祝うため、うしおと二人でわたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車に乗りに行く回だった。こだまが先回りした駅弁の予約、車掌さんとの記念写真、草木トンネルのイルミネーション、そしてレストランで語られた卒業前の本音まで、互いを思いやる3年生コンビの温かな一日を、旅の順番どおりに振り返っていく。




第4話 こだまの誕生日はわ鐵のトロッコ列車で
約束してたし
『てつりょー!meet with 鉄道むすめ』第4話は、こだまの誕生日を祝うため、うしおと二人でわたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車に乗りに行く回だった。冒頭は土砂降りの雨。土日に課題を出されたら困るからと素っ気なく差し出したのは、わ鐵のトロッコ列車のチケットだった。「約束してたし」とぶっきらぼうに渡すうしおと、行く、絶対行くと大喜びするこだま。照れ隠しが見え見えなのがかわいい。
晴れを願いながら迎えた当日の朝、うしおはカメラを回しながら、今日はわ鐵を目指して朝から集合していると実況を始める。誕生日プレゼントのお礼を兼ねて、どうせならチャンネルの動画も1本増やせたらという、うしおらしい一石二鳥の旅の始まりだ。
桐生から一日乗車券で
ようやく着いた桐生駅からは、わ鐵の一日乗車券でそのまま向かいのホームへ。トロッコの指定券は途中の大間々駅で交換するのだと、こだまがてきぱき段取りを説明する。普通列車には乗ったことがあるけれど、トロッコ列車は初めて。まだ会ったことのない車両もいるからと目を輝かせるこだまの姿に、鉄道への愛があふれていた。
やって来たのは、あかね色とアイボリーのツートンカラーに、窓の下へゴールドのラインをあしらったWKT501。ありがたやと手を合わせるこだまに、前に乗ったときは違う車両だったのかとうしおが尋ねる。どの車両が走るかは当日にならないと分からないから「嬉しいサプライズ」なのだという。車両ひとつでここまで喜べるのが、こだまの魅力だ。
大間々駅は明治時代からある駅で、登録有形文化財にもなっているらしい。駅舎を見に行くこだまを見送ったうしおは、ここで大事なことに気づいてしまう。
駅弁の予約は誰のため
駅弁の予約 忘れてしもた
駅弁が楽しみだと朝食を抜いてきたうしおだったが、トロッコ列車の駅弁は予約した人が優先で、当日は数に余裕があれば買えるだけだと知らされる。「うちとしたことが 駅弁の予約 忘れてしもた」としょげるうしお。ところがこだまは、そんなことだと思っていたと笑い、予約なら自分がしておいたと告げる。
去年、うしおのプロデュースで駅弁の食い倒れツアーをしたときも、みんなに食べさせたいばかりで、うしおは自分のお弁当を買い忘れていた。「あーこの子は人のこと考えると自分のことがお留守になっちゃうんだなーって」。そのうえで、優先されるのがいつも他の人というところが「うしおらしくていいんじゃない」と言えるこだまの懐の深さが素敵だった。
褒め言葉か悪口か分からないと照れるうしおが、こっちだけお人よしをやらされるのは困ると返すのも面白い。お互いが相手のことばかり考えているから、二人の旅はこんなにも温かいのだろう。
誕生日の主役なのに、うしおの失敗まで見越して準備をしておくこだま。祝われる側と祝う側が自然に入れ替わってしまうところに、二人が積み重ねてきた時間の長さを感じた。駅弁ひとつのエピソードなのに、二人の関係がぎゅっと詰まっていたように思う。
ちびっ子のファン獲得
いよいよトロッコ列車に乗り込むと、うしおはさっそく撮影を開始。いつもカメラマンとして手伝ってくれているこだまの誕生日にトロッコ列車へ乗りに来た、と動画の導入を撮る。列車の中に木のベンチがあるのが不思議だというこだまの初見ならではのコメントに、テロップ候補だと喜ぶうしおが、いかにも動画投稿者らしい。
撮影をしていると、近くの席の子どもが声をかけてくる。T-tuberさんですかと聞かれ、鉄道に乗りながらご飯をいっぱい紹介していると説明するうしお。ご飯ならほかの有名な人の方が詳しいと言われても、うちだけの道を目指していると迷わず言い切るのがうしおらしい。最後にはサインをせがまれ、チャンネル登録もしといてなとちゃっかりお願いする。ファン獲得の瞬間に、こだまもうれしそうだった。
トロッコわたらせ渓谷号の旅
すっごい青空
大間々駅を出ると、窓のないトロッコ車両の向こうに青空が広がった。「てるてる坊主の効果恐るべし」とはしゃぐ二人。風を全身で浴びながら走るトロッコの迫力は、画面越しにも気持ちよさが伝わってくる。トンネルに入るときはもっとすごいかもと期待をふくらませる会話も、旅のわくわく感そのものだった。
車内販売も車掌さんが担当していると知り、「マルチタスク、尊敬する」と感心する二人。話しかけるチャンスだと、わたらせ渓谷号のアクリルキーホルダーを2つ購入する。
耳まで真っ赤っか
さっき二人で車掌さんがかっこいいねと話していたと伝えたうしおは、さらに、この子は今日が誕生日なので一緒に写真を撮ってもらえないかとお願いする。快く応じてくれた車掌さんの隣で、こだまは照れて真っ赤になってしまう。「見てや ほら 耳まで真っ赤っか」とからかううしおに、もうっと抗議するこだまがとにかくかわいい。
撮影のあと、こだまは買ったキーホルダーの一つを、お礼だとうしおに渡す。「一人で来たら あの人にも話しかけられなかったろうし」という理由がこだまらしいし、「なんか うちがお誕生日みたいやな」と照れるうしおの反応も含めて、互いを思いやる気持ちが行き来する名場面だった。
これからもお世話になります
お待ちかねのトロッコ弁当は、まず撮影をしてからいただきます。完食したあと、こだまに言われなければ食い意地を張って撮影を忘れるところだったと振り返るうしおに、こだまはありがとう、今日はめちゃくちゃ楽しいと伝える。するとうしおも、こだまが駅弁で動画を撮ったらと言ってくれたからチャンネルが伸びるようになったと返す。
「これからもお世話になります」、「お世話させていただきます」。改まったやり取りなのに、どこかおかしくて温かい。今日みたいなご褒美がもらえるならと付け足すあたり、二人の関係は対等で心地よい。動画の撮影という目的があっても、旅の中心にあるのはいつもお互いの存在なのだと分かる場面だった。
草木トンネルのイルミネーション
旅の見どころの一つが、5キロ以上ある草木トンネル。10分ほど照明なしで走ると聞いて怖がるうしおの目の前に現れたのは、トロッコ列車名物のトンネルのイルミネーションだった。「ほんまに星見に来たみたいでええな」という一言に、暗闇がそのまま特別な景色に変わる。
渓谷沿いの急カーブでは、景色のきれいな場所であえてゆっくり走ってくれるのだと知り、「まさにホスピタリティー」と感心する。紅葉の季節にも来たらきれいだろうと話す二人に、こちらまで行ってみたくなった。終点の足尾駅に着いて、すっごく楽しかったと伝える二人の笑顔が晴れやかだった。
レストランでもう一度
デラックスロマンスカー
まだ時間があるからと、こだまが一日乗車券で向かったのは、さっきトロッコで寄った駅だった。目的はこちらのホームだと言われてうしおが見たのは、ホームに併設されたレストラン。さっき食べた駅弁もここで作っているのだという。入り口は普通の食堂のようなのに、中に入ると東武鉄道のデラックスロマンスカーの車両が待っていた。
普通に動き出しそうな見た目に、テンションが上がるでしょとうれしそうなこだま。うしおの食いしん坊ぶりを知っているからこそ、ここを選んだのだろう。駅弁を作っているお店だと知って、さっきのトロッコ弁当の味を思い出すうしおの表情もうれしそうで、旅の後半まで食と鉄道がしっかり結びついているのがこの作品らしかった。
食いしん坊が一緒にいてくれるうちに
トロッコ弁当に続いてさらにおかわりするこだまに、うしおは食べられるようになったなと驚く。こだまの答えは「卒業したらこんな無茶できなくなるし」。そして「食いしん坊が一緒にいてくれるうちに」、「私も楽しんでおこうと思ってさ」と続ける。
「なんやその可愛いようで可愛くない理論」と返すうしおとのやり取りは笑えるのに、大学3年生の二人にとって、こうして気軽に旅に出られる時間がいつまでも続くわけではないことも伝わってくる。一口ちょうだいと大きなお肉をねだり、私誕生日だもんと押し切るこだまの無邪気さが、かえって少しだけほろ苦く感じられた。
松浦鉄道のありさ
この街が好きで
Cパートは、松浦鉄道の広報を担当するありさの一コマ。行きつけのお店でカツカレー定食を頼むと、店の人はちゃんと取っておいてくれた。あちこちに鳥が巣を作っていても、せっかく一生懸命作ったのに邪魔したらかわいそうだと見守る店の人の言葉が温かい。
イベント列車で何を宣伝するかと、地元の人たちが思い思いに案を出し合う。ありさは、この会話ごとみんなに聞いてもらえたらいいのにと思う。「この街が好きで教えたいこといっぱいあって」、その気持ちも丸ごと知ってもらいたい。ところが、かっこいいことを考えている最中に顔にご飯粒がついていると言われ、「今のアリサちゃんの顔も みんなに見てもらえばよかったな」とからかわれてしまうのが楽しいオチだった。
第4話のまとめ考察
互いを補い合う二人
第4話は、こだまとうしおという3年生コンビの関係を、一日の旅を通してじっくり描いた回だった。人のことを考えると自分のことがお留守になるうしおと、それを見越して先回りするこだま。車掌さんに話しかけられないこだまの背中を押すうしおと、その気持ちにキーホルダーで応えるこだま。どちらか一方が世話を焼くのではなく、苦手なところを補い合っているのが心地よい。
同時に、わ鐵の車両や駅、草木トンネルのイルミネーション、急カーブでの徐行、車掌さんの車内販売まで、鉄道の魅力もしっかり盛り込まれていた。ゆるやかな日常の物語としても、鉄道旅の紹介としても楽しめる、この作品らしい一話だった。
卒業したらこんな無茶はできなくなるという言葉に込められた、少しのほろ苦さ。だからこそ、一緒にいられる今を目いっぱい楽しもうとする二人の姿が、いっそう愛おしく見えた。




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