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『冰剣の魔術師が世界を統べるII』第4話は、大規模魔術戦マギクス・ウォーの決勝が決着する回だった。魔術を封じて筋肉で語り合うエヴィとアルバート、バタフライエフェクトで守るアメリアと恋心を力に変えたアリアーヌ、そして恋のライバル宣言から聖火祭、エルフの国アルフェリアへの旅まで、盛りだくさんの第4話を場面ごとに順番に振り返っていく。




第4話 マギクス・ウォー決勝の激突
二人はここで倒させてもらう
『冰剣の魔術師が世界を統べるII』第4話は、大規模魔術戦マギクス・ウォーの決勝戦から始まる。相手は絶刀の魔術師ルーカス率いるチームフォルスト。予想通りお前が来たかと待ち構えていたエヴィとアルバートに、レイは「二人はここで倒させてもらう」と宣言する。初めから全力、駆け引きはなし。友人同士だからこそ遠慮のないぶつかり合いが、決勝の幕開けにふさわしかった。
一方、アメリアとアリアーヌはルーカスと対峙する。圧倒的な力を前に、なりふり構っていられる相手ではないと判断したアメリアは、早々に切り札を切ることを決める。この判断の早さに、ここまでの訓練で積み上げてきた自信が表れていた。
因果を支配した完全なる防御
アメリアが発動したのはバタフライエフェクト。ルーカスの剣技をもってしても、攻撃はアメリアたちに届かない。解説席からも「物理的ではなく因果を支配した完全なる防御」と驚きの声が上がる。すでにルーカスの攻撃は当たらないという結果が生み出されているのだ。コードを構築する技術だけなら七大魔術師にも迫ると、ルーカス自身が認めるほどだった。
それでもルーカスは冷静に弱点を突いてくる。バタフライエフェクトの弱点は発動時間。ここから先は我慢比べといこうと言う相手に、アメリアはアリアーヌへ「あなたには絶対に攻撃を当てさせない」と告げ、攻撃を託す。守る者と攻める者、二人の役割分担がはっきりした熱い場面だった。これまでの訓練で、アメリアは虚構の魔術師のもとで、アリアーヌはレイの実家でそれぞれ鍛えてきた。その成果が一つの戦術として噛み合う瞬間に、見ていて思わず力が入った。
アウルムリバースと筋肉の語り合い
レイの側では、エヴィとアルバートが用意していた作戦が明らかになる。アウルムリバースは、領域内ではお互いにろくに魔術を発動できなくなる力だった。「魔術ありでは勝ち目がないからな」という言葉の通り、二人は最初からこの状態を狙っていたのだ。冰剣の魔術師を相手に勝つための、二人なりの勝利への道筋だった。
魔術を封じた先に待っていたのは、筋肉と筋肉の真っ向勝負。語り合おうぜ、筋肉でという誘いに、レイも正面から応じる。ルームメイトで筋トレ仲間でもあるエヴィと、拳を交えながら笑い合う姿は、この作品ならではの熱さと可笑しさが同居していた。
君は強くなった
それでも、魔術抜きでもレイとの差は大きい。なんて遠いのかと思い知らされながら、なぜか笑えてくる。レイと出会うことで変わることができた、前へ進むことができた、だからこそレイに勝ちたい。その言葉が、二人がこの決勝にかけてきた思いのすべてだった。そして最後にレイの前に立ったのはアルバートだった。
もう限界のようだなと声をかけたレイは、「君は強くなった」と認め、心してかかってこい、真正面から受け止めようと構える。最初はレイを快く思っていなかったアルバートが、ここまで真っすぐにぶつかってくる。友情の深まりを感じさせる、気持ちのいい決着だった。
アリアーヌの魔術が好きだ
アメリアを守るアリアーヌの脳裏に浮かんだのは、特訓中のレイとの会話だった。アメリアのような魔術師らしい魔術は自分には難しいのではと悩むアリアーヌに、レイは魔術師らしいというのはおかしな表現だと言う。インサイドコードだろうがアウトサイドコードだろうが、魔術は魔術。「それに俺はアリアーヌの魔術が好きだ」。まっすぐな性格を反映したような技術は素晴らしく、極めれば圧倒的な力になる。だから「アリアーヌは今のまま まっすぐ進めばいい」のだと。
そしてアリアーヌは、レイへの想いを打ち明ける。冷静沈着でいつもクールな顔をしているけれど、とても心の熱い人。「心から嬉しそうに笑う顔が大好きなのです」。大会に集中するためにずっと否定してきた気持ちは、認めてしまえば自分が揺らぐ気がしていた。けれど認めてみると、さらに力が湧いてくるのだという。
時間切れでバタフライエフェクトが解け、膝をつくアリアーヌ。ダメージなどなかったかのように立ち上がるルーカスに、実況席から無敵なのかと声が上がるが、よく見ればしっかり攻撃は入っていた。まだ立つのかいと問うルーカスに、まだ戦えると立ち上がるアリアーヌ。「恋する乙女は最強なのですわ」という一言が、この決勝を象徴していた。
優勝と恋のライバル
歓声に包まれて
激闘の末、勝利をつかんだのはレイたちのチームだった。観客席ではステラたちが大はしゃぎで、お兄ちゃんと声援を送り、観客席の仲間たちもそろって喜んでいる。久々に面白いものを見せてもらったという声まで聞こえ、会場全体がこの決勝を楽しんでいたのが伝わってきた。
戦いを見守っていた人たちが、みんな自分のことのように喜んでいる。仲間や家族に囲まれたレイの今の姿は、かつての孤独な戦場とは正反対だ。
なんで脱いでんの
戦いを終えたアメリアとアリアーヌがレイのもとへ駆け寄ると、そこには上半身裸のレイの姿が。なんで脱いでいるのかと驚く二人に、ちょっとなと答えたレイは、この勝利は二人のおかげだと伝える。勝利を真っ先に仲間と分かち合おうとするところが、いかにもレイらしい。顔を手で覆いながらも、みんなの力ですよ、みんなで勝ち取った優勝だよと答える二人の指の隙間からは、ちらちらとレイを見る目がのぞいていた。早く服を着てと言いながら見てしまう二人が、とにかくかわいい。
熱い決勝の直後にこの落差。シリアスとコメディを行き来するバランスの良さも、この作品の魅力の一つだと改めて感じた。
私たちは恋のライバルね
優勝が決まった直後、アメリアは今レイに会いたいって思ったでしょ、隠さなくていい、ずっと前から分かっていたとアリアーヌに告げていた。自分が気づく前から見抜かれていたと驚くアリアーヌは、ついに「そうですわ私はレイのことが好きなのですわ」と認める。アメリアの答えは「そっかなら私たちは恋のライバルね」。
同じ人を好きになった二人が、友情を壊すことなく正面からライバル宣言をする。心にレイに触れてもらったという共通点があるからこそ、二人はお互いの気持ちが痛いほど分かるのだろう。そして最後に付け加えた「あとレベッカ先輩もね」という一言で、思わず笑ってしまった。
仲間がいるというのも悪くない
試合後、ルーカスは「本当にいいチームだった」と健闘をたたえる。自分も最後まで本気で戦ったが、そちらが一枚上手だったと認めつつ、「でも僕はやっぱり君との1対1での戦いを望んでいる」と、来年のマギクス・シュヴァリエでの再戦を約束する。
レイにはまだまだ届かなかったと悔しがるエヴィとアルバートに、ルーカスは君たちはよくやったと声をかけ、チームで戦えたのはいい経験になった、「仲間がいるというのも悪くない」と笑う。孤高の七大魔術師が仲間の大切さを口にする姿に、この大会の意味が詰まっていた。
聖火祭とアルフェリアへの旅
エリサの不在
表彰式で盛大な拍手が送られる中、エリサは友人に、先に帰る、しばらく学校も休むと告げて姿を消す。迎えに来たのはエルフだった。最近思い詰めている様子だったエリサを、アメリアもレイも心配していた。一方、バタフライエフェクトを使ったアメリアに興味を示す謎の人物も現れ、レイの覚醒を促せという不穏な言葉が交わされていた。祝勝ムードの裏で、何かが静かに動き出している。華やかな優勝の場面のすぐ後にこうした影を差し込むことで、物語が次の段階へ進むことをはっきり感じさせる構成だった。
聖火祭のパーティー
冬休みといえば聖火祭。最近は家族より恋人と過ごすのが流行りらしいと話題を振ったアメリアは、三大貴族として招待されている魔術協会主催のパーティーにレイを誘おうとする。ところがレイも七大魔術師の一人として招待されていて、師匠たちも一緒だと言う。そこへレベッカ、マギクス・ウォーの準優勝者として呼ばれたエヴィとアルバート、そしてアリアーヌまで次々と現れ、二人きりの計画はあっさり崩れてしまう。賑やかな聖火祭になりそうだなと笑うレイと、そうねと答えるアメリアの温度差が可笑しかった。
今年の聖火祭の会場は、エルフしか住んでいない秘密に包まれた王国アルフェリア。半年前に国王が変わってから、さまざまな噂が飛び交っているという。
キャロルとの二人旅
師匠たちはユーゼニクスの対策会議に呼ばれてしまい、レイはキャロルと二人でアルフェリアへ向かうことに。普段は明るいキャロルがやけにおとなしいことに、レイはやはりおかしいと首をかしげる。キャロルの心の中は、年々かっこよくなっていくレイを前に大慌て。ふざけ半分でなければスキンシップもできない、それでも旅行は自分がお姉さんとしてリードするのだと意気込む姿が微笑ましい。決勝で実況席を盛り上げていた姿とはまるで別人のようで、レイの前でだけ見せる素顔がかわいらしかった。
ところが宿は予約ミスでまさかの同室。お風呂の順番を譲り合うだけで大騒ぎになるキャロルに、レイは何を考えているのかと不思議そうだった。やがて二人はアルフェリアに到着する。新しい国王の即位で大きく変わったという美しい国で、案内役のミアに導かれたレイを待っていたのは、エリサだった。
第4話のまとめ考察
決勝の熱さと新章の予感
第4話は、マギクス・ウォー決勝の決着と、新たな舞台への導入を一気に描いた回だった。魔術を封じて筋肉で挑むエヴィとアルバート、因果を操るアメリアと、恋心を力に変えたアリアーヌ。それぞれが訓練で得たものを全てぶつけた決勝は、勝敗以上に一人ひとりの成長が心に響くものだった。
そして、アメリアとアリアーヌの恋のライバル宣言、上半身裸のレイを見てしまう二人、キャロルとの同室騒動と、笑える場面もたっぷり。その一方で、エリサの突然の不在や、レイの覚醒を狙う不穏な動きが、物語に新たな影を落としている。エルフの国アルフェリアで何が待っているのか、楽しみに見届けたい。




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