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ついに冥府の門が開き、スペード王国とクローバー王国が同時に危機に陥る。100%に達した漆黒の三極性の悪魔の力、団長たちが不在のクローバー王国に迫る巨大な魔神。絶望が重なる中で、反撃の光となったのは、それぞれが手にした新たな力だった。リーベとのユナイトで国を守るアスタ、民を守る魔法騎士たち、そしてノエルたちの究極魔法まで、第3話を振り返る。




第3話「黒き守護者」は冥府の門が開く回
『ブラッククローバー 2nd Season』第3話「黒き守護者」は、ついに冥府の門が開き、スペード王国とクローバー王国の両方が同時に危機に陥る回だった。冥府の第1階層からあふれ出した悪魔、100%に達した漆黒の三極性の悪魔の力、そして団長たちが不在のクローバー王国に現れた魔神。その危機を救ったのが、悪魔同化を習得したアスタの反魔法の力だった。タイトルの「黒き守護者」が誰を指すのか、見終わった後にはっきりと分かる一話になっていた。
最上位悪魔と悪魔の力100%
冥府の門が開いたことで、第1階層から最上位悪魔が二体現れる。ダークトライアドと同等の強さと見積もっていた相手を前に、もう少し強めにいってみようかと遊ぶように力を振るう悪魔たち。その余裕に、騎士たちが遊んでやがると歯がみする姿が、敵の格の違いを物語っていた。人間を相手に遊ぶような態度は、冥府の住人にとって人の世界がどれほど取るに足らないものなのかを示している。
さらに、ゼノンとの戦いでも状況が一変する。追い詰めたかに見えた次の瞬間、呪いの力は封じたはずなのに魔力が膨れ上がっていく。悪魔との契約を不完全にしていた最初の障壁が、今開いた。「悪魔の力100%」。さあ続きといこうじゃないか、という言葉とともに、漆黒の三極性の真の力がついにあらわになった。悪魔の力に頼る者がどこまでも強くなれることを示す一方で、その力が人を人でなくしていく怖さも感じさせる変化だった。
冥府の門の解放と、悪魔の力の完全な覚醒。冒頭から絶望が重なる展開に、この戦いがこれまでとはまったく違う次元に入ったことを思い知らされた。敵がさらに強くなる中で、味方は何を武器に立ち向かうのか。その答えが、この後のクローバー王国の場面で示されていく。
団長不在のクローバー王国を襲う魔神
二体の魔神と遠い昔の物語
モリスを放っておけば事態はどんどん悪化していく。すぐにでも倒さなければならないが、最上位悪魔たちの動きも読めない。誰かが相手をしなければ、と苦しい判断を迫られる中、スペード王国の側から新たな脅威が放たれる。
魔神は、人の憎悪と冥府の力が合わさって生まれる奇跡だという。昔々、スペード王国に、とてつもない魔力を持った二人の王族の青年がいた。二人は親友だったが、いつしか憎み合い、互いに魔神となって争い、封印されてしまった。その二体の魔神が目覚めさせられ、クローバー王国へと差し向けられる。これだけの魔導士がここにそろっているなら、お前たちの故郷は無事でいられるかな、という挑発が重くのしかかった。
親友同士が憎しみ合った果てに生まれた魔神という設定には、どこか切なさもある。人の負の感情が形になった存在が、今度は別の国の人々を脅かす。その皮肉が、スペード王国の歪んだ支配をいっそう際立たせていた。憎しみが生んだ力を兵器として使うやり方に、あらためて怒りがわく。
国を守る魔法騎士たち
団長たちの多くが不在のクローバー王国に、巨大な魔神が迫る。カイゼル団長たちが魔神の勢いを殺している間に、国民を避難させる。残った魔法騎士たちが、それぞれの魔法で必死に食い止めようとするが、半年修行した魔法でも軌道をずらすだけで精一杯だった。それでも残された騎士たちは決して諦めない。一人ひとりの力は魔神に及ばなくても、国民を避難させる時間を稼ぐために全力を尽くす。その姿があったからこそ、反撃が間に合ったのだと思う。
とてつもない魔力には、とてつもない魔力で対抗するほかない。そこで力を振るったのが魔法帝ユリウスだった。自らの体を10年分先に進め、時間にも能力にも制限がある中で、仲間と力を合わせて魔神を抑え込もうとする。自らの時間を進めてまで戦うユリウスの姿には、魔法帝としての責任の重さがにじんでいた。けれど、それでも時間が足りない。もう抑えられないと思われたそのとき、こんな声が響く。「クローバー王国にはあいつがいる」。
悪魔と共に国を守るアスタ
リーベとのユナイト
現れたのはアスタだった。行くぞリーベ、という掛け声とともに、アスタはリーベとの悪魔同化、ユナイトを発動する。あれほどの魔力をかき消した反魔法の力に、周りの騎士たちも息をのむ。魔力を持たない少年が、悪魔と一つになって国を守る。第3話の副題が示す黒き守護者の姿が、ここで鮮やかに描かれた。
ただし、今のユナイトは5分しか持たない。「今の俺たちのユナイトは5分しか持たねえ」と自分たちの限界を分かったうえで、アスタは魔法議会の人々に向かって言い放つ。「俺は悪魔と共にこの国を守る」。悪魔の力を宿すアスタが、その力を国のために使うと宣言する場面には、これまでの積み重ねがしっかりと込められていた。
悪魔ではなく、アスタだ
黒い姿のアスタを見た国民の中には、悪魔が魔神と一緒にこの国を滅ぼしに来たと怯える者もいた。けれどそれを打ち消すように、あれはアスタが国を守っているのだという声が上がる。悪魔の力をまとったアスタの戦いぶりを見て、国民の受け止め方が変わっていく流れが印象的だった。魔力を持たないアスタが、今は国民から守護者として名前を呼ばれる。悪魔の力を借りていても、その中心にあるのはアスタ自身の諦めない心だ。リーベという悪魔と力を合わせて戦う姿は、悪魔を恐れるだけだったこの世界の見方そのものを、少しずつ変えていくように見えた。
魔神は巨大な超魔力の塊で、いかなる魔法も跳ねのけ、原始的で単調な攻撃ですべてを薙ぎ払う。けれど、だからこそ反魔法の攻撃は防ぎようがない。お前ならやれる、という声とともに背中を押された言葉が胸に残る。「お前が誰よりも魔法騎士だからだ」。悪魔の力を持っているからではなく、誰よりも魔法騎士だから任せられる。その信頼こそが、アスタがここまで積み上げてきたものだった。
スペード王国で戦う者たち
国は違えど、民を守る
一方のスペード王国では、アルベルト率いる抵抗軍と、マクサたちクローバー王国の魔法騎士団が、冥府からあふれ出した下位悪魔からスペード王国民を守っていた。「国民を守れ」という号令のもと、魔導防衛隊も誇りをかけて戦う。雪の魔法で作った隠れ家に国民をかくまい、空間魔法で逃がすという連携も見せた。クローバー王国の騎士たちが他国の民のために命をかけて戦う姿は、国境を越えた騎士の在り方を感じさせる。スペード王国の抵抗軍と肩を並べる構図にも、この戦いが一国だけの問題ではないことがよく表れていた。
それでも悪魔は強いうえに数が多すぎる。隠れ家が見つかってしまい、絶体絶命かと思われたそのとき、悪魔だけを狙い撃つ強力な魔法が降り注いだ。「この世界をあんたたちの好きにはさせないわ」。駆けつけたのは、ハート王国で修行を積んだノエルたちだった。
ハート王国修行組の究極魔法
ノエルたちが身につけていたのは、究極魔法だった。その者の魔法のすべてを体現した、唯一無二の魔法。魔導の神髄とも言える力で、本来なら大きな魔力を持つ選ばれしエルフにしか使えない。人では魔力が足りなすぎるからだ。選ばれた者にしか許されない魔法に人の身で届いたという事実が、修行の過酷さを想像させる。
けれどノエルたちは、ハート王国の魔言術式を駆使し、莫大な自然のマナを利用した新魔法を体得していた。そこから魂の根源を知り、肉体をマナに近づけることで、人を超えた魔力を得て究極魔法にたどり着いた。「ハート王国での半年間の修行は無駄じゃなかった」という言葉に、修行組の成長が凝縮されている。待ってなさいよ、ヴァニカ、と宿敵を見据える声も頼もしかった。
さらに、悪魔たちが人間をボールにしてキャッチボールしようと遊び始めたところに、雷の究極魔法が炸裂する。見えてないんじゃ遊びにもならないよね、という余裕たっぷりの言葉とともに悪魔を翻弄するラックの姿は、半年の修行の成果を何よりも雄弁に物語っていた。
第3話のまとめ考察
黒き守護者という答え
第3話は、敵の力が最大まで高まる一方で、クローバー王国の騎士たちもまた新たな力を手に入れていたことを示す回だった。悪魔の力100%に到達した漆黒の三極性、冥府から現れた最上位悪魔、そして二体の魔神。絶望的な状況が重なる中で、アスタのユナイトとノエルたちの究極魔法が反撃の光になった。
特に印象的だったのは、悪魔の力を持つアスタが、悪魔として恐れられるのではなく、国を守る魔法騎士として受け入れられていく流れだ。魔力を持たない少年が、悪魔と共に戦うことで守護者になる。力の出どころではなく、その力を何のために使うかが問われているのだと感じた。副題の「黒き守護者」は、黒い姿で国を守ったアスタを指すと同時に、悪魔と共に戦う道を選んだアスタの在り方そのものを表しているのかもしれない。
反撃の始まり
アスタは一人でスペード王国へ乗り込もうとするが、超長距離の移動にはナハトの力が必要だった。どうすればいいのかと迷うアスタに、一人で行こうなんて水くさい、と仲間が手を差し伸べる。一人で背負い込もうとするアスタを放っておかない仲間の存在に、思わず胸が熱くなった。
また、敵の側にも気になる点が残った。冥府の第1階層から現れた最上位悪魔たちは、人間を遊び相手としか見ていない。漆黒の三極性の悪魔の力が100%に達した今、冥府の門の向こうにはさらに強大な存在が控えているはずだ。モリスを倒し、悪魔を抑え込むという勝ち筋は見えていても、その道のりが険しいことに変わりはない。
冥府の門が開き、敵が力を増すほどに、味方の成長と絆も際立っていく。5分しか持たないユナイト、ハート王国で得た究極魔法、そしてそれぞれの国で民を守る騎士たち。スペード王国での決戦に向けて、反撃の準備は整いつつある。アスタたちがどんな戦いを見せてくれるのか、ますます目が離せない。




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