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39年ぶりに目覚めた破壊神ビルスは、予知夢で見た超サイヤ人ゴッドの手がかりを求めて、北の界王の星へ向かう。そこで修行していたのは、相手が神様でも戦ってみたくてたまらない孫悟空だった。超サイヤ人3まで出し切った悟空に、ビルスが見せた圧倒的な力とは。予言魚と超サイヤ人ゴッド、界王星での出会い、そして悟空とビルスの手合わせまで、第2話を振り返る。




第2話「破壊神界王星へ」は悟空が破壊神ビルスと初めて手合わせする回
『ドラゴンボール超 ビルス』第2話「破壊神界王星へ」は、目覚めた破壊神ビルスが予知夢で見た超サイヤ人ゴッドの手がかりを求めて界王星へ向かい、そこで修行中の悟空と出会う回だった。界王神たちが恐れる破壊神の気まぐれと、相手の強さを知りたくてたまらない悟空の無邪気さ。超サイヤ人3まで出し切った悟空が、それでもまったく歯が立たない圧倒的な力の差が、新しく描き直された迫力ある作画で描かれた一話だった。
界王神たちが恐れる破壊神
冒頭、老界王神とキビト界王神は、破壊神ビルスが目覚めたことに危機感を募らせる。この世には自分たちのように星や生命を生み出す神がいて、その一方で破壊を司る神もいる。ビルスの破壊はただの気まぐれで、できることはただ一つ、ビルスに刺激を与えないようにすることだけ。何より心配なのは、ビルスに戦いを挑もうなどと考える者が現れること。その筆頭として名前が挙がるのが、ほかならぬ孫悟空だった。
ビルスの気は神にしか感じ取れないし、悟空は遠く離れた地球にいる。出会うことなどありえない、というキビト界王神の言葉に、だといいがの、と返す老界王神。この時点で、視聴者にはもう嫌な予感しかしない。しかもそこへ北の界王から、その噂の孫悟空なら自分のところで修行している、という報告が入るのだから、フラグの立て方があまりにも見事だった。
予言魚と超サイヤ人ゴッド
一方のビルスは、39年後に自分の強敵が現れると言っていた予言魚を呼び出す。今日どこかで現れるよ、という予言魚だが、肝心の強敵の名前は忘れてしまったという。餌やりは1日3回だったよな、2回に減らしちゃおうか、とビルスがさらりと脅すと、予言魚は慌てて「スーパーサイヤ人ゴッド」と思い出す。恐ろしい破壊神なのに、どこか子どもっぽいやりとりがおかしい。
ゴッドというからには神なのか、と首をかしげるビルスに、ウイスはそんな人物は存在しないと答える。サイヤ人なら何か知っているかもしれないが、サイヤ人の惑星ベジータはフリーザが破壊した。それを眠っている間にやるよう言いつけたのはビルス自身で、理由は、だってあいつらムカつくんだもん、というもの。地球は一度行ったことがある、恐竜が失礼な態度を取ったので絶滅させた星だ、という一言まで含めて、ビルスの気まぐれの規模の大きさに思わず笑ってしまった。特にベジータ王のことは気に入らなかったらしく、ちなみにベジータ王子は健在だと聞いて、運のいい奴だ、とつぶやく一言もさりげなく怖い。ビルスにとって、星ひとつ、種族ひとつの運命は、本当に気分次第で決まってしまうものなのだ。
フリーザを倒したサイヤ人
フリーザがサイヤ人に倒されたと聞いて、ビルスは興味を示す。サイヤ人たちは変異して戦闘力を何倍にもする技を身につけた、そのネーミングがスーパーサイヤ人。ボッドじゃないの、惜しいな、でもかすってるよな、と勝手に盛り上がるビルスの姿は、破壊神というより好奇心旺盛な子どものようだ。悟空が北の界王の星にいると知ったビルスは、ウイスにお弁当の用意を頼んで出発する。破壊の神がお弁当持参で出かけていくという絵面の緩さが、この作品らしいユーモアだった。
界王星での出会い
北の界王のもとへ
界王星では、悟空が修行の真っ最中。撃つなら撃つと先に言え、少しはわしらの生活を考えろ、と文句を言う界王に、悟空は悪い悪いと笑うばかり。そんなだからお前とビルス様を会わせたくない、とこぼす界王に、ビルス様って誰だ、と尋ねる悟空。界王が語ったのは、宇宙の破壊を司り、ほんのわずかでも気に入らないことがあれば星や生物を破壊する、気まぐれでとんでもなく恐ろしい神様だった。その直後に本人がやってくるのだから、界王の慌てぶりも無理はない。
わざわざわたくしめの星までようこそ、と平身低頭する界王の横で、悟空はいつも通り「おっす オラ 悟空」と挨拶してしまう。お前もいい親父なんだから挨拶ぐらいきちんとしろ、と頭をはたかれ、慣れない敬語で、私は孫悟空とおっしゃるものでございます、です、と言い直す悟空には声を出して笑ってしまった。どんな相手の前でも変わらない悟空の自然体が、張り詰めた空気を一気にほぐしていく。一方で、ビルスの後ろに控えるウイスの穏やかな物腰も印象的だ。破壊神の付き人でありながら、ビルスの機嫌を巧みに取りつつ、ときにはきっぱりと意見もする。恐ろしい破壊神と、それを手のひらで転がしているようにも見える付き人という二人の関係が、この場面の空気をいっそう不思議なものにしていた。界王にとっては、生きた心地のしない時間だったに違いない。
ゴッドを知らない悟空
ビルスの用件は、スーパーサイヤ人ゴッドという存在を知っているかどうか。ただのスーパーサイヤ人なら知っているけれど、と答える悟空。フリーザを倒したのは間違いないかと確かめたビルスは、今の君では到底倒せそうもないけど、と言いながら、ゴッドは知らないのかと残念そうだ。やはり予知夢ではなくただの夢だったのですよ、だいたいビルス様と互角に戦える相手などいるはずがない、と帰りを促すウイス。
それでもビルスは、予言魚も言っていたから、とあきらめない。今度はベジータ王子にも聞いてみよう、地球はここからそう遠くない。地球と聞いて青ざめた界王が、まさか地球を破壊しませんよね、と尋ねると、気に障らなければね、と軽く返すビルス。その一言の軽さが、かえって恐ろしかった。地球にいる家族や仲間たちの運命が、破壊神の機嫌ひとつにかかっている。のんきに構えている悟空とは対照的に、界王の焦りは見ているこちらにまで伝わってきた。
悟空とビルスの手合わせ
大バカ者の申し出
ここで悟空が言い出したのが、ビルスの力を試したいという申し出だった。ちょっとだけでいいから試合してくんねえかな、です。何億年も生きてきたけど、「そんなユニークなセリフを聞いたのは初めてだよ」と驚くビルス。お調子に乗っているのか、それともただの大バカ者なのか、と問われて、大バカ者です、と即答する悟空がたまらない。界王は、ビルス様は今まで戦ってきた奴とは次元が違う、と必死に止めるが、だからこそ戦ってみたい、というのが悟空という男だ。
強い相手がいると聞けば、相手が神様だろうと戦ってみたくなる。界王たちが恐れていた事態を、悟空はあっさりと自分から引き寄せてしまう。それでも憎めないのは、悟空の申し出に一切の打算がなく、ただ純粋に強さを知りたいという気持ちだけがあるからだろう。ビルスがあっさりと受けて立ったのも、そんな悟空の無邪気さを面白がったからなのかもしれない。
超サイヤ人から超サイヤ人3へ
手合わせが始まると、悟空はまず超サイヤ人に変身する。それでフリーザを倒したのか、少しはパワーアップしたみたいだね、と余裕のビルス。続く超サイヤ人2でも、ビルスはすべての攻撃を最小限の動きでかわしていく。かわしてばかりじゃ本当の力はわからない、ちょっとはそっちからも攻撃してくれ、と頼む悟空に、ビルスは納得するだけの力を見せてくれたら、と条件をつける。
そして悟空が見せたのが超サイヤ人3。超サイヤ人3の悟空の迫力は、新しく描き直された作画でいっそう際立っていた。ビルスも、確かに超サイヤ人とも超サイヤ人2とも格段にパワーが違う、と認める。超サイヤ人、超サイヤ人2、超サイヤ人3と変身を重ねるたびに画面の熱量が上がっていく構成は、旧作を知るファンにとっても新鮮な見どころだったはずだ。
神の気を感じられないのに
その最中、ビルスが口にしたのが「動かなかったら君は倒されてた」という言葉だった。今ちょっと攻撃してみようかなと思ったけれど、悟空にはそれを避けられた。間違いなくね、君には神の気を感じることはできない、なのに避けた。君って戦いの天才なんじゃない、実はまだ力を隠してたりして、例えばスーパーサイヤ人ゴッドの力とか。ビルスの問いかけには、悟空への純粋な興味がにじんでいた。
けれど次の瞬間、ビルスはほんのわずかな動きで超サイヤ人3の悟空を倒してしまう。今日はいいものを見せてもらった、と言い残して去っていくビルス。必ず見つけてやる、スーパーサイヤ人ゴッドとかいうやつ。ビルスの関心はすでに次へ向かっていて、地面に倒れた悟空は、ただその背中を見送るしかなかった。全力を出し切っても届かない力の差を、これほどはっきり見せつけられたのは久しぶりだ。
第2話のまとめ考察
圧倒的な力の差と悟空の可能性
第2話は、破壊神ビルスの圧倒的な強さと、悟空の底知れない可能性の両方を描いた回だった。超サイヤ人3まで出し切っても、ビルスにとっては軽い運動程度。それでも、神の気を感じられないはずの悟空が攻撃を避けたことに、ビルスは確かに興味を引かれていた。戦いの天才、という言葉は、悟空という存在を端的に言い表している。魔人ブウとの戦いを経て、もはや誰にも負けないほどの強さを手に入れたはずの悟空が、それでも手も足も出ない相手と出会う。この構図は、ドラゴンボールという物語が繰り返し描いてきた、さらに上の強さへの扉が開く瞬間でもある。負けたことを悔しがるよりも先に、上には上がいることを知った喜びが勝ってしまうのが、悟空という男なのだと思う。
また、界王神たちや界王がビルスを恐れる理由がよく分かる一方で、ビルス自身はお弁当を持って出かけ、予言魚を餌で脅し、悟空のユニークな申し出を面白がる、どこか憎めない神様として描かれていた。新たに描き直された作画とBGMで、変身シーンの迫力も格段に増している。スーパーサイヤ人ゴッドとは何者なのか。ビルスの次の目的地として名前が挙がった地球で、何が待っているのか。破壊神と悟空たちの物語がここからどう動いていくのか、楽しみに見守りたい。




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