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草原エリアの探索で、ペチカと那子はミッションを成功させ、大量のキャンディを手に入れる。だが安息も束の間、全プレイヤーが広場へと強制移動させられ、ゲームは思わぬ方向へ動き出す。平和に見えた日常が、音を立てずに静かに崩れ始めていく。ペチカの料理の魔法、マスクド・ワンダーの死、そしてディティック・ベルが明かした現実の死まで、第3話を振り返る。




第3話「美味しい料理でみんな幸せ」はペチカの魔法と、ゲームの死が現実になる回
『魔法少女育成計画 restart(第2期)』第3話「美味しい料理でみんな幸せ」は、草原エリアの探索を進めるペチカたちの穏やかな時間と、広場への強制移動、そしてゲームの中の死が現実の死につながっていると明かされる衝撃の展開が描かれた回だった。料理の魔法がようやく誰かの役に立ったペチカの喜びと、静かに忍び寄る不穏な空気。その落差が、この作品らしい緊張感を生んでいた一話だった。
赤いスケルトンと、モンスター図鑑
冒頭、ペチカたちのもとに現れた魔法少女は、赤いスケルトンには注意するよう忠告する。白いものと変わらないように見えても、飛び道具を反射する特性を持つのだという。モンスター図鑑を見せながら、攻撃反射を持つ相手が出てくるなら図鑑は必須だと語り、自分のパーティでも一人が大きなこぶを作ったと明かす。仲間にはキャンディを稼がせ、自分は単独でエリア解放のミッションを攻略している最中だという。
情報は後で共有すると言い残し、あっという間に去っていくその速さには思わず驚かされた。たまたま出会っただけなのにいろいろ教えてくれた、いい人だったと話すペチカたち。けれど、この作品で親切な相手がそのまま親切なだけとは限らない。そんな予感も同時に抱かせる、意味深な出会いだった。
手紙を運ぶミッションとキャンディ
翌日、ペチカは那子と二人で街の探索を任される。生き物がいたら自分の子にしたい、新しいモンスターを見つけたら譲ってほしい、スケルトンしか出てこないと自分の魔法が使えないと話す那子。友達ができて、初めてパーティの役に立てているとうれしそうに語り、ペチカが追い出されそうになったら自分がフォローすると約束してくれる。どうやって魔法少女になったのかと聞かれ、二人ともメールをもらったのだと分かる場面も、二人の距離が縮まっていく瞬間として印象的だった。
街で見つけたのは、手紙を指定の場所まで運べというミッション。無事に届けると、キャンディが一気に100増える。ミッション大成功と喜ぶ那子の姿に、ペチカの表情もほころぶ。小さな成功を二人で分かち合う穏やかな時間は、この後に訪れる出来事を思うと、なおさら貴重なものに見えてくる。
広場への強制移動と、ログアウトの日
集められた魔法少女たち
ところが、その穏やかな時間は唐突に終わる。さっきまで草原にいたはずなのに、気がつけば参加者全員が広場へ強制的に移動させられていた。こんなにいたのかと驚くほどの魔法少女たちの中には、魔法で巨大化しているらしい者、名乗りを上げるラピス・ラズリーヌとマスクド・ワンダーの姿もある。一方で、ここに来てすぐあの人に切りつけられたと打ち明ける声も聞こえてくる。魔法少女同士が傷つけ合うこともあり得るという事実が、さりげなく示された瞬間だった。
集まった魔法少女たちに、案内役は今日がログアウトの日だと告げる。メンテナンス期間を挟み、3日後に再ログインとなる。ログアウトしても同じ場所と時間に戻れ、ここでの3日は現実では数秒程度だから生活に支障はないという。リタイアを希望する者はいないかと問われても、誰も手を挙げなかった。
特別イベントと、ディティック・ベル
ログアウトの日には特別イベントが発生し、草原の町にあるメッセージのもとへ一番早く着いた者には特別なレアアイテムが贈られるという。説明が終わるか終わらないかのうちに飛び出していく者がいて、フライングではないかと声が上がる。プフレさんは相変わらずだとあきれる声も聞こえてきた。
その騒ぎの中で、追いかけないのかとペチカに声をかけてきたのが、ディティック・ベルだった。何か沈んでいる様子だったから気になったという彼女の言葉には、探偵らしい観察眼がのぞく。探偵役の登場によって、物語は推理の色合いを強めていく。
現実の二宮くんと、役に立った魔法
現実の世界に戻ったペチカは、片思いの二宮くんと向き合う。弁当ありがとう、すごくうまかった、毎日食べられるなら何でも言うことを聞きたいくらいだと興奮気味に話す二宮くん。また作ってきてほしい、そしてできれば誰も見ていないところで渡してほしいとお願いされる。うますぎてチームの仲間に取られてしまったからだという理由が、なんともほほえましい。
魔法が何の役にも立たないと思っていた。私の魔法が役に立った。その小さな独白に、ペチカがこれまで抱えてきた自信のなさと、ようやく報われた喜びが詰まっていた。好きな人の笑顔を、自分の魔法で引き出せた。その事実が、ペチカにとってどれほど大きかったかがよく伝わってくる。
お嬢の推理と、マスクド・ワンダーの死
戦わない魔法少女は、なぜ選ばれたのか
一方、お嬢とマモリも現実の世界でゲームについて語り合っていた。戦って蓄えた報酬でアイテムを買うようなものは好きではないだろうと、マモリの性格を見抜くお嬢。機械を改造して自在に強化できるマモリの魔法は、いわゆるチートのようなものだからだ。それでもマモリは、お嬢がやりたいなら自分がやらないわけにはいかないと返す。二人の関係がよく表れたやりとりだった。
お嬢が気にしていたのは、魔法少女には戦う者と戦わない者の二種類がいるのに、明らかに戦う魔法少女のために作られたゲームに、なぜ戦わない魔法少女まで選ばれたのかということだった。しかも選ばれた中で、リタイアを希望した者は一人もいない。エリア解放の報酬として、二つのエリアで合わせて200万円が匿名で口座に振り込まれていたという話も不気味だ。さらに、魔法の端末で魔法の国に連絡できなくなっている。不穏だねというお嬢の一言が、静かに重く響いた。
一人で待っていたワンダー
再びログインしたお嬢とマモリは、ゲーム開始後すぐに合流すると約束していたマスクド・ワンダーのもとへ向かう。少し離れた場所に留まっているワンダーに、勝利のポーズの練習でもしているのかと軽口を叩くマモリ。ところが、そこで二人が見つけたのは、動かなくなったワンダーの姿だった。
死んでいるみたいだというお嬢の言葉に、魔法少女がこんなもので死ぬのかと戸惑う声が上がる。すべて抜かれているというお嬢のつぶやきも、ただの事故ではないことをうかがわせる。広場で力ある正義の体現者を名乗っていたワンダーが、誰にも看取られないまま命を落としていた。魔法少女が魔法少女を殺した可能性が、ここで一気に現実味を帯びてくる。
ペチカのおにぎりと、届いた知らせ
縄張りと、おにぎりの魔法
何も知らないペチカたちは、稼ぎに出かけていた。収穫ゼロで機嫌の悪いリオネッタ、モンスターに襲われて悲鳴を上げるペチカ、動物と仲良くなれる魔法でモンスターを味方につける那子。そこへ、ここは先に見つけていた縄張りだと立ちはだかる魔法少女たちが現れる。来ちゃだめと必死に訴える相手に、ペチカが差し出したのはおにぎりだった。
ペチカの魔法で作られたおにぎりのいい匂いに、張り詰めていた空気がふっと和らぐ。デリシャス、最高ですと喜ぶ那子、素晴らしいお味だと絶賛し、専属シェフにしてあげてもよくってよと上から目線で言うリオネッタ。美味しい料理でみんな幸せという副題そのままの光景に、思わず頬がゆるんだ。よかった、魔法が役に立った。現実でも、ゲームの中でも、ペチカの魔法が誰かを笑顔にしたのだ。
何もないところから料理を生み出し、食べた人を必ず喜ばせるペチカの魔法は、一見すると戦いには向かない微妙な魔法に見える。けれど、飢えや痛みまで感じるこのゲームの世界では、いるだけで人の役に立てる力でもある。戦う魔法少女と戦わない魔法少女というお嬢の話を思い出すと、ペチカの魔法の価値がまた違って見えてくる。
門の鍵と、オフ会の約束
別の場所では、溶岩の中から門の鍵を手に入れた魔法少女の一行が、エリア解放で100万円とキャンディ500個を獲得していた。このスーツはビッグバンにも耐えると胸を張る仲間の頼もしさに沸き立ちながら、マジカルデイジーもいたら一緒に喜べたのにとこぼす声。ゲームが終わったらデイジーも呼んでみんなでお祝いしよう、オフ会をしようと盛り上がる一行の姿は、明るいだけにかえって胸が痛む。
ゲームで死んだら、本当に死ぬ
そこへ鳴り響いた緊急召集。再び集められた魔法少女たちに、案内役はいくつかの訂正と追加の発表をすると告げる。ダメージのフィードバックは基本的になく、肉を切られようと骨を折られようと、現実の体には傷一つつかない。そう説明しかけたところで、ディティック・ベルが口を開く。ゲームで死んだら、本当に死ぬんですよね。
マジカルデイジー。彼女は亡くなっていましたよ、現実世界でね。ベルが自宅の近くから地道に足取りをたどり、探偵として突き止めた事実は、あまりにも残酷だった。ゲームの中の死は、現実の死だった。オフ会でデイジーと一緒に祝おうと盛り上がっていた直後だけに、この一言の重さは計り知れない。
前回、デイジーが脱落した時には、現実のデイジーが死んだわけではないと信じる声もあった。けれど、その望みはここで完全に断たれた。死を知らされた魔法少女たちが、これからどう動くのか。ゲームの意味そのものが、この瞬間に大きく変わってしまった。
第3話のまとめ考察
幸せな料理と、忍び寄る死
第3話は、ペチカの料理の魔法が初めて誰かを幸せにする温かい物語と、ゲームの死が現実の死につながっていると明かされる冷たい現実が、一つの回の中に同居していた。手紙を運ぶミッションで喜び合うペチカと那子、二宮くんの笑顔、おにぎりで和らいだ縄張り争い。その一つひとつが温かいほど、ワンダーの死とデイジーの死の知らせが重くのしかかる。
また、ディティック・ベルの登場によって、物語は推理の色を強めていく。誰がワンダーを殺し、キャンディを奪ったのか。戦わない魔法少女まで集められたこのゲームの目的は何なのか。魔法の国に連絡がつかなくなっていることも含めて、謎は深まるばかりだ。疑念が戦場を支配し始める中で、いるだけで人を幸せにできるペチカの魔法が、これからどんな意味を持っていくのか。魔法少女たちの運命から、ますます目が離せない。
仮想のゲームの世界でありながら、痛みも飢えも、そして死さえも本物だった。そのことを知ってしまった魔法少女たちが、それでもゲームを続けるのか、それとも疑い合い、奪い合うのか。平和に見えた日常が崩れ始めた今、次にどんな選択が待っているのかを見届けたい。




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