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女神の信者になったマコトは、水の街マッカレンで冒険者としての一歩を踏み出す。クラスメイトのふじやんとの再会、もらった短剣の鑑定で明かされたのは、女神ノアの意外な正体だった。最弱スキルでも工夫を重ねる冒険が、ここから始まる。邪神ノアの土下座、海底神殿へ助けに行く約束、そして最弱スキルで挑むビッグオーガとの戦いまで、第2話を振り返る。




第2話「高月マコト、クエストに挑む」は冒険者生活が始まる回
『信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略』第2話「高月マコト、クエストに挑む」は、女神の信者になったマコトが、水の街マッカレンで冒険者としての第一歩を踏み出す回だった。クラスメイトのふじやんとの再会、もらった短剣の鑑定で明かされた女神の意外な正体、そして最弱スキルを工夫で生かしながら積み上げていく冒険。派手なチートに頼らない、地に足のついた成長ぶりが心地よい一話だった。
水の街マッカレンと冒険者登録
冒頭、マコトはついに水の街マッカレンにたどり着く。朝採れの野菜や毛皮のベストを売る声が飛び交う活気ある街並みに、いよいよ冒険者生活の始まりだと胸を躍らせるマコト。冒険者ギルドで登録を申し出ると、受付の女性は笑顔で迎えてくれる。ソウルブックを見られて、平凡なステータスで弱いことは自分でも分かっていると身構えるマコトだったが、結果は問題なし。まずはストーンランクから始めることになった。
第1話で、修行が足りないと言われ続けてきたマコトにとって、問題ありませんねという一言は、小さいけれど確かな前進だったはずだ。ここから冒険者として一歩ずつ認められていく流れの、最初の一段として印象に残った。
ふじやんとの再会
ギルドカードの発行を待つ間に、マコトはクラスメイトのふじやんが立ち上げたフジワラ商会を訪ねる。ご主人様と呼ばれて現れたふじやんは、相変わらずの口調でマコトを迎え、二人は猫耳亭で食事を共にする。猫耳が好きだから選んだ店なのではとからかうマコトと、顔で選んだわけではないと言い張るふじやん。異世界に来てもまったく変わらない二人の距離感に、思わず頬がゆるんだ。
ふじやんはギャルゲープレイヤーの熟練度を上げたことで、相手の心が読めるようになり、商談の駆け引きに大いに役立てているという。一見役に立たなそうなスキルでも、磨けば武器になる。これはマコトのRPGプレイヤーにも通じる話で、この作品のスキルの描き方の面白さがよく出ていた。
アダマンタイトの短剣と、邪神の名
マコトは女神からもらった短剣の鑑定をふじやんに頼む。シンプルながら美しい装飾、ミスリルにも見えるが見たことのない金属。鑑定を妨げる魔法がかかっていたものの、鍛え上げたふじやんの鑑定スキルの前では無駄だった。素材は伝説の金属アダマンタイト、耐久力は神級。女神の力でさまざまな能力が付与されていて、これまで見てきた武器の中でも圧倒的に最強だという。
ところが鑑定結果には、もう一つの事実が記されていた。邪神ノアの短剣。邪神とは、かつて世界を支配していた古い神族のことで、戦争で新しい神族に敗れ、以来邪神と呼ばれて今もどこかに封印されているらしい。初めて手にしたチートが、まさか邪神のものだったとは。さらにふじやんは、七大女神の巫女のうち六人が、数年のうちに大魔王が復活するという神託を受けたという噂も教えてくれる。一緒にパーティを組もうという誘いを、まずはソロで頑張ってみたいと断るマコトに、ソロプレイとはゲーマー冥利に尽きると笑いながら、困った時はいつでも声をかけてほしいと送り出すふじやん。いい友達だと思う。
邪神ノアとの約束
それはそれは見事な土下座
冒険者登録を終えたマコトの前に現れた女神は、深々と土下座していた。何をやっているんですか、女神様、いや、ノア様。邪神だったんですねと問い詰めるマコトに、騙すつもりはなかった、言わなかっただけだと言い訳するノア。それは詐欺じゃないですかと返すマコトと、詐欺じゃないし、女神なのは間違いないと言い張るノアの掛け合いがとにかく楽しい。
戦争に負けた古い神族だと言われて、古いという表現は嫌だ、自分は若い方だとこだわるノア。次の信者を探してくださいと言われると、邪神扱いのか弱い自分が信者を一人作るのに千年も待ったのだと慌てふためく。さっきまでの威厳はどこへやら、すっかり必死なノアの姿に、邪神と呼ぶにはあまりにもかわいらしい女神だと感じた。それでもマコトは、信者は続けますと告げる。あなたは大切な大切な私の信者よと喜ぶノアに、わざとらしすぎてうさんくさいと返すマコト。この二人の関係性が、本当にいい。
海底神殿へ、助けに行くという目標
マコトは改めて、女神からの指示はないのかと尋ねる。ゲームなら、女神と出会ったら魔王を倒せと無茶を言われるのがお約束だからだ。そこでノアが口にしたのは、私を助けに来てくれるというのはどうかという提案だった。王道イベントだと喜ぶマコトだったが、ノアがいるのは、この世で最も深い位置にあると言われる迷宮、海底神殿。高難度で人類未踏のダンジョンだという。
それでも、難易度が高いと聞いて逆に燃えてきたと言うのがマコトらしい。短剣のお礼に必ず助け出しますと約束し、毎日のお祈りは欠かさずにと念を押されると、課金アプリのログインボーナスじゃあるまいしと突っ込む。邪神を救い出すという長期目標がここで定まったことで、物語に一本の太い軸が通ったように思う。解放してくれたら何でも言うことを聞くと調子のいいことを言うノアに、また適当なことを言っていないかとあきれるマコトの姿で、このやりとりは幕を閉じた。
最弱スキルで積み上げる冒険
角ウサギから始まる初クエスト
翌日、初めてのクエスト。魔物討伐はないのかと尋ねるマコトに、受付のマリーは、ソロならまずはこれくらいがいいと角ウサギ3体の狩猟を勧める。一般人でも倒せるクラスゼロの魔物とはいえ、マコトの魔法では威力が弱く、一撃では仕留めきれない。それでも工夫を重ねて3匹を狩り、初クエストは無事に成功した。
帰り道、マコトはゴブリンの群れを見つける。一度戦ったことがあるし、単独でいる個体を狙えばいける。隠密で身を潜め、一体ずつ確実に倒していく戦い方は、まさにRPGプレイヤーらしい慎重さだった。最初は5匹で無理をしないでと心配していたマリーも、10匹、20匹と数が増えるにつれて驚きを隠せなくなる。そしてついに30匹。最弱のスキルでも、積み重ねれば結果はついてくる。マコト君はやれる子だと思っていたと喜ぶマリーの姿に、こちらまでうれしくなった。
魔法使い見習いが一人でそんなに倒せるわけがないと疑う声も上がるが、マコトは淡々と結果を積み上げていく。派手な一撃で敵をなぎ倒すのではなく、弱い魔法を何度も重ね、地道に熟練度とレベルを上げていく。この丁寧な積み重ねの描写があるからこそ、マコトの強さには確かな手触りがある。ゲーマーとして効率よくレベルを上げる感覚を、そのまま異世界で実践しているようなところも、この主人公の面白さだと思う。
ゴブリンクリーナーと酒場の夜
毎日ゴブリンを大量に倒すマコトに、周りの冒険者たちはゴブリンクリーナーというあだ名をつける。もう少しかっこいいあだ名がよかったと苦笑いするマコトだが、レベルはすでに14。行きつけの店の大将に角ウサギを届け、ゴールドランクのルーカスと酒を酌み交わす夜は、すっかり冒険者の一員といった雰囲気だった。
マリーにくっつかれて照れるマコトと、それを面白く思わない新人冒険者のジャン。ブロンズランク以上は一人前として扱うから稽古はつけないと言うルーカスの姿勢にも、冒険者の世界の厳しさと温かさが感じられる。新人たちが次に挑むのは、アイアンランクへの登竜門となるハグレオーガの討伐。毎日ゴブリンを大量に倒すのはマイペースとは言わないと突っ込まれても、自分にとっては楽なんですと返すマコトの淡々とした姿が面白い。
ビッグオーガと、水面歩行の策
その後、マコトはいつものようにゴブリンを狩っていた森で、ハグレオーガを見かける。退散した方がよさそうだと判断した直後、近くに別の魔物の気配を感じる。現れたのは、とんでもなく大きなオーガだった。逃げ惑う冒険者たち。オーガの再生能力は知っていたが、まさかここまで早いとは。見捨てられないと、マコトは自らオーガを引きつける。
ここで光ったのが、マコトの水魔法だった。水面歩行で水の上を走り、その先は一気に深くなっている場所までオーガを誘い込む。そして水流でオーガを沈め、見事に倒してみせた。力ではなく地形と知恵で勝つ。この戦い方こそ、最弱スキルのマコトだからこその勝ち方であり、この作品のいちばんの魅力だと感じた。倒したオーガの首を持って帰りたいから手伝ってほしいと頼む、どこまでもマイペースなマコトにも笑ってしまう。
ギルドに戻ると、期待のルーキーがビッグオーガを倒したという知らせに、冒険者たちが沸き立つ。今後マコトをゴブリンクリーナーと呼ぶことは許さないと宣言され、新しい二つ名まで提案されるが、二つ名はもういらないと返すマコト。助けた冒険者の中には赤い髪のエルフの少女の姿もあり、彼女がマコトを見つめる表情も印象的だった。
第2話のまとめ考察
チートに頼らない、地に足のついた冒険譚
第2話は、マコトが冒険者として少しずつ周りに認められていく過程を、丁寧に積み重ねて描いた回だった。最強の短剣を手にしても、それに頼りきるのではなく、角ウサギ3体、ゴブリン30匹と、自分にできることを着実にこなしていく。その積み重ねがあったからこそ、ビッグオーガを地形と知恵で倒す場面に強い説得力が生まれていた。
そして、邪神だったノアを救い出すという長期目標が定まったことも大きい。土下座する姿も、必死に信者を引き留める姿もかわいらしいノアと、彼女をどこか冷静に見つめながらも信者であり続けるマコト。信者ゼロの女神と、たった一人の信者という関係が、この作品の物語の芯になっていくのだと感じた。ふじやんやマリー、ルーカスといった周りの人々の温かさも含めて、冒険の舞台がしっかりと整った一話だった。
助けた赤い髪の少女が、マコトの冒険にどう関わっていくのか。海底神殿という高い目標に向けて、マコトがどんな工夫で一歩ずつ強くなっていくのか。最弱から始まる攻略の続きを、楽しみに見守りたい。




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