『これ描いて死ね』第11話「ふたり」感想|届かなくなった呼びかけと、自分で言った「漫画の主人公なら」

『これ描いて死ね』第11話「ふたり」感想|届かなくなった呼びかけと、自分で言った「漫画の主人公なら」 コメディ

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第11話の副題は「ふたり~補いあえる仲間は尊い!」。互いのネームを読み合った二人が、相手の長所をそのまま自分の欠けた場所として見つける。「こんな綺麗な構成ができたらな」と「こんな勢いがあったらな」が、同じ形で向かい合わせに置かれる。手島先生の答えは「補い合える仲間がいれば」で、その先は言われない。そして社の前では、届かなくなった呼びかけが静かに残される。

アニ
第11話の副題は「ふたり」でござる
ラン
補いあえる仲間は尊い、って書いてあるのね!
キャロ
互いのネームを読み合う場面から始まります。
アニ
足りないものが、逆だったのでござるよ
  1. 副題「ふたり~補いあえる仲間は尊い!」と、公式のあらすじ
    1. あらすじは「思い出を静かに振り返るのだった」で終わる
    2. 副題が「ふたり」で始まる回だった
    3. 「それぞれオリジナル」から始まって、合作で終わる
  2. 帰りは飛行機、前々日からの東京入り
    1. 「そろそろ次回のコミティアの準備を始めましょう」
    2. 「コミティアは最後まで参加できません」
    3. 「漫画作りにはあらゆる経験が役立ちます」
    4. 「ネズミの国の遊園地」は「共に却下です」
  3. 「二人でそれぞれオリジナル作ってみない?」
    1. 「今回も趣味の範囲で創作を進めてください」
    2. 誘うのは安海のほうだった
    3. 「前のコミティアで私のだけ散々だったから」
    4. 「手島先生に擬音褒められたよな」
  4. 読み合って、足りないものが見えた
    1. 「そこから逆算してどう始めたらいいか考える」
    2. 「勢いで描いてたら詰まっちゃった」
    3. 「伏線を前半に入れて」「前半はおとなしくすればいいの?」
    4. 「整合性は取れてるって思うけど」「パンチが足りない」
  5. 「こんな綺麗な構成ができたらな」「こんな勢いがあったらな」
    1. 「私にないもの」と、二人が同時に思う
    2. 「こんな綺麗な構成ができたらな」「こんな勢いがあったらな」
    3. 「今までのめちゃくちゃが伏線になって お話が収束していってる」
  6. 「補い合える仲間がいれば」という答え
    1. 「前半ワクワク」「後半綺麗にまとまって」
    2. 「自由で破壊的な発想」「秩序ある整然とした構成」
    3. 「補い合える仲間がいれば」で、言葉が切れる
  7. 「いつの間にかココロちゃんって」と、ポコ太の「そろそろ…」
    1. 「そしたらココロちゃんと本当の合作になるね」
    2. 「私 藤森さんのこと いつの間にかココロちゃんって」
    3. ポコ太の「そろそろ…」
  8. 神保町の夜と、空になったマグマ
    1. 「今日はこちらに宿を取りました」
    2. 「でも先生の本どこにもないな」
    3. 「たった2回の連載で 私のマグマは空になってしまったのに」
    4. 「落としちゃって ごめんね」と、大御所の記憶
  9. 完売と、「こんな時 漫画の主人公なら」
    1. 「図書券500億円」の夢
    2. 「忙しいから アイちゃん 売り子手伝って」
    3. 「売れてよかったけど」「私たちの実力も知りたかったな」
    4. 勝ち負けの言葉を持ち込む相手
  10. まとめと考察
    1. 呼びかけは届かず、同じ言葉を本人が言う
    2. 出張編集部への持ち込みと、「いいの」
    3. この回でいちばん動いたのは、呼び方だった
    4. 先生が過去を見て、生徒が先へ行く
    5. 「そろそろ…」が残していったもの

副題「ふたり~補いあえる仲間は尊い!」と、公式のあらすじ

あらすじは「思い出を静かに振り返るのだった」で終わる

第11話の副題は「ふたり~補いあえる仲間は尊い!」。公式のあらすじは「次の目標である冬のコミティアに向けて、準備を始める安海たち」から始まり、「安海と藤森は、互いにオリジナルの漫画を制作することに決め」と続く。締めは「手島先生は、かつて連載していた小学館の前で、様々な思い出を静かに振り返るのだった」だ。生徒たちが前へ進む回のあらすじが、先生が過去を見る場面で閉じられている。

▼ ネットの反応

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   ご視聴ありがとうございました✨
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第11話
「ふたり~補いあえる仲間は尊い!」
各種配信サービスでも、ぜひお楽しみください️

#これ描いて

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副題が「ふたり」で始まる回だった

この作品の副題は、これまで一語で言い切る形が多かった。そこに今回は「ふたり」が入り、「補いあえる仲間は尊い!」と説明が付く。誰と誰のふたりなのかは、本編を見れば迷わない。副題そのものが、この回で何が起きるかを先に言ってしまっている。

「それぞれオリジナル」から始まって、合作で終わる

あらすじは「それぞれの作風で制作を進めるが、各々が足りない部分を痛感していた」と書く。別々に描き始めた二人が、足りないものを知って、結果として一緒に作る。離れて描いたからこそ、組む理由が見つかっている。

帰りは飛行機、前々日からの東京入り

「そろそろ次回のコミティアの準備を始めましょう」

冒頭は手島先生の一言から始まる。「そろそろ次回のコミティアの準備を始めましょう」と告げ、自分については「また一人で出ます」と続ける。今回は事情がある。「その日のうちに島に戻れるよう」「帰りは飛行機です」で、飛行機と聞いた部員たちが色めき立つ。準備の号令と同時に、先生が最後までいられないことが告げられている。

▼ ネットの反応

◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 第11話 放送開始️
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漫画を愛する全ての人へッ────

ぜひお楽しみください✍️

#これ描いて

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「コミティアは最後まで参加できません」

先生は続けて「コミティアは最後まで参加できません」と言う。そのかわりに出てくるのが前倒しの案だ。「なので前々日から東京入りをして」「一日 見聞を広める場を作ります」と組み立てる。抜ける分を、先に足すことで埋めようとしている。

「漫画作りにはあらゆる経験が役立ちます」

理由の説明も、この先生らしい。「漫画作りにはあらゆる経験が役立ちます」と前置きし、「この機会に触れてみたい文化的施設があれば教えてください」と希望を募る。出てくるのは「大きい本屋さん」と「美術館に行ってみたいです」で、どちらにも「いいですね」「きっと勉強になるでしょう」と返る。行き先を決めるのではなく、行きたい場所を言わせている。

▼ ネットの反応

テレビアニメ『これ描いて死ね』第11話、今晩放送です!
日本テレビ系『フラアニ』にて、全国30局ネット。23時30分からの放送です。
今話もお楽しみください!

#とよ田みのる 先生(@poo1007)
#これ描いて死ね
#これ描いて

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「ネズミの国の遊園地」は「共に却下です」

もちろん全部が通るわけではない。パンケーキの店と「ネズミの国の遊園地」が挙がったところで、返事は「共に却下です」の一言だった。基準は学びがあるかどうかで、そこだけは動かない。何でも許す先生ではない、という線が一度だけ引かれている。

「二人でそれぞれオリジナル作ってみない?」

「今回も趣味の範囲で創作を進めてください」

準備に入る前、手島先生はいつもの言葉を置いていく。「今回も趣味の範囲で創作を進めてください」だ。プロを目指すなとも、本気を出すなとも言わない。ただ範囲を示す。前へ行こうとする生徒に、毎回この一言が先に渡されている。

▼ ネットの反応

帰りは飛行機。前回とは違うコミティアを予感させる11話
安海&藤森の2人の「破壊と勢い・構成と秩序」が合わさって…補いあえる仲間が眩しい。だがポコ太…
持っててよかった生原稿、持ち込んで金剛寺参り。でも安海、ポコ太の声聞こえてるの?
過去のあれは藤子A先生なのかな
#これ描いて

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誘うのは安海のほうだった

切り出したのは安海相だ。「藤森さんがよかったらなんだけど」と遠回しに始め、「二人でそれぞれオリジナル作ってみない?」と続ける。藤森心の返しは「私のオリジナル?」で、自分が描く側になる発想そのものがなかったと分かる。誘われて初めて、描かない理由がなくなっている。

「前のコミティアで私のだけ散々だったから」

誘った側の動機は、きれいごとではない。「前のコミティアで私のだけ散々だったから」「リベンジを」と口にする。悔しさが出発点で、そこに「藤森さんのオリジナルも気になって」が足される。負けた記憶が、次の本を作る燃料になっている。

「手島先生に擬音褒められたよな」

藤森の側には、まだ手がかりがない。そこへ赤福想が「手島先生に擬音褒められたよな」と前の話を持ち出す。藤森は「それメインに考えたら面白いかも」と受け、描く場所が決まる。本人が忘れていた褒め言葉を、横にいた人間が覚えている。

読み合って、足りないものが見えた

「そこから逆算してどう始めたらいいか考える」

藤森の手順は徹底している。先に見せたい一枚を決め、「そこから逆算してどう始めたらいいか考える」と説明する。行き当たりばったりの余地を残さない作り方だ。描き出す前に、終わりの絵がもう見えている。

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これ描いて死ね 第11話
赤福と光,相容れなさそうだった2人の関係性の変化と共に相ちゃん,心ちゃんと自然に呼び合う二人の信頼関係の深まりが互いに自主性を高めあう漫画家として転機を迎えた描きに心躍る一方で役目を終えようとするポコ太…喜ばしくも切ない余韻を残す引きに心が騒つく
#これ描いて

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「勢いで描いてたら詰まっちゃった」

一方の安海は、途中で止まる。「勢いで描いてたら詰まっちゃった」「この先どうしよう」と抱えたところに、藤森の助言が入る。「結末を決めると考えやすい」だ。ただし赤福は「決めないほうが 安海には合ってるよな」と別の見方を出す。同じ詰まり方に、正反対の処方箋が二つ並んでいる。

「伏線を前半に入れて」「前半はおとなしくすればいいの?」

助言を受けた安海は、その場で組み替え始める。「伏線を前半に入れて」と言い、「最後が一番盛り上がるようにしたいから」「前半はおとなしくすればいいの?」と確かめる。そして「ようやく描き出せる」と机に向かう。止まっていた原因が、描く順番の問題だったと分かる。

「整合性は取れてるって思うけど」「パンチが足りない」

出来上がった二本を、互いに読み合う。藤森の作へ向けられるのは「整合性は取れてるって思うけど」「パンチが足りない」で、安海の作へ向けられるのは「くだらねえ」「相変わらず勢いだけでめちゃくちゃだ」だ。褒め合いではなく、欠けている側から先に言葉が出ている。

「こんな綺麗な構成ができたらな」「こんな勢いがあったらな」

「私にないもの」と、二人が同時に思う

読み終えた二人の内心が、そのまま重なる。藤森が見ているのは「自由奔放な」発想と「元気の良さ」で、「私に足りなかったもの」と続く。安海が見ているのは「整然とした絵作り」と「読んだ後の腑に落ちる感じ」だ。相手の長所を、二人とも自分の欠けた場所として見ている。

▼ ネットの反応

#これ描いて 11話
ポコ太、消えるのか
それは寂しいけれど、今の安海はポコ太に代わる実際の仲間も、自ら進む意思や決断力も得たのだと、成長を実感し、誇らしさも
その現在地点に彼女達が立てて居るのも、零の漫画(とポコ太)が此処まで連れて来たから…その事実に胸が熱くなる
#korekaite_shine

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「こんな綺麗な構成ができたらな」「こんな勢いがあったらな」

そして二つの願いが、向かい合わせで置かれる。「こんな綺麗な構成ができたらな」と「こんな勢いがあったらな」だ。同じ形の文で、中身だけが入れ替わっている。続く「じゃあ こうすれば」で、二人は同時に同じ結論へ届く。足りないものが逆だったから、足せば埋まると気づいている。

「今までのめちゃくちゃが伏線になって お話が収束していってる」

完成したネームを、手島先生が読む。「安海さんらしい勢いのある出だしですね」と入り、「安海さんの悪い癖が」「話が大きくなりすぎてく」と欠点も見る。そのうえで「今までのめちゃくちゃが伏線になって」「お話が収束していってる」と言い、「今までより構成が複雑で楽しかったです」「どうやって作りましたか」と尋ねる。先生のほうが、作り方を聞く側に回っている。

「補い合える仲間がいれば」という答え

「前半ワクワク」「後半綺麗にまとまって」

尋ねられた安海が明かすのは、役割を分けた作り方だ。「前半ワクワク」「後半綺麗にまとまって」と並べ、「アイちゃんとココロちゃんのいいところが出るんじゃない」という提案が元になっていたと話す。手島先生の評は「とても良いバランスだと思います」だった。思いつきの出どころまで、本人が正直に明かしている。

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#これ描いて死ね 11話

“こんな時、漫画の主人公なら?”、これは今までポコ太から「受動的」に受けてい言葉だが、今度は「能動的」に発して、心ちゃんと次の段階に至る安海ちゃん。“合作”&名前呼びで、2人が“相棒”を築いた反面、心の拠り所だったポコ太が、役目を終えそうなのが切ない
#これ描いて

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「自由で破壊的な発想」「秩序ある整然とした構成」

ここで先生の話が、二人から作家一般へ広がる。「自由で破壊的な発想」「秩序ある整然とした構成」を挙げ、「優れた作家は」「その相反する二つの性質を併せ持っている」と言う。普通はどうするかも添える。「通常は長い時間をかけて」獲得するものだ、と。両方持っている人がいる、という事実がまず示されている。

「補い合える仲間がいれば」で、言葉が切れる

そして副題そのものが口にされる。「補い合える仲間がいれば」だ。その先は言われない。時間をかけて一人で身につける道と、仲間と補い合う道が並び、後者を選んだ二人が目の前にいる。言い切らなかった部分を、二人の姿が引き受けている。

「いつの間にかココロちゃんって」と、ポコ太の「そろそろ…」

「そしたらココロちゃんと本当の合作になるね」

話は次の段階へ進む。藤森が絵を任される流れになり、「そしたらココロちゃんと本当の合作になるね」という言葉が出る。「オリジナルはいいんですか」と聞かれても、迷いはない。それぞれの本を作るはずだった話が、一冊を一緒に作る話に変わっている。

▼ ネットの反応

これ描いて死ね
相ちゃんと心ちゃん、いつの間にか下の名前で呼び会う関係になっていて最高じゃん
みんなとも仲良くなり、ポコ太の出番も終わりが見えてきたのが良いことであるが淋しくもある。
ヒカルちゃん効果もあるけど完売できたじゃないっすか!
編集長リベンジは果たせるか?
#これ描いて #NTV

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「私 藤森さんのこと いつの間にかココロちゃんって」

気づいたのは、言ったあとだった。「私 藤森さんのこと いつの間にかココロちゃんって」と安海が止まり、藤森も同じことに気づく。前は苗字で呼び合っていた二人が、いつからか下の名前になっている。関係が変わった瞬間を、二人とも思い出せない。

ポコ太の「そろそろ…」

その裏側で、静かな場面が挟まる。人のいない社の前に、ポコ太がひとりでいる。言うのは「そろそろ…」の一言だけだ。誰に向けたのかも、何がそろそろなのかも説明されない。役目の話を、本人だけが先に知っている。

神保町の夜と、空になったマグマ

「今日はこちらに宿を取りました」

東京に着いた一行は、まず街に驚く。「冬の街はどこもこんなだよ」と言われても「東京すっげえ」が出てしまう。宿の説明も先生がする。「明日は一日」「書店巡りなどをして見聞を広げるため」「今日はこちらに宿を取りました」だ。観光ではなく、本を見るための一日として組まれている。

▼ ネットの反応

これ描いて死ね、11話も面白かった
とんでもねぇクリフハンガー残しやがったが、次週プロになるとか言って手島先生と喧嘩にならなきゃいいが…
今期で1番最終回が辛い
あと、赤福は良い奴だし面白キャラだけど
心がアドバイスくれるなら、実際.部活に要らない存在よね、何もしねぇし笑
#これ描いて

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「でも先生の本どこにもないな」

本屋を回るうちに、部員の一人が気づく。「でも先生の本どこにもないな」だ。やがて「向こうに 手島先生の漫画 売ってたよ」という報告が入り、古書のほうで見つかる。そこから「先生の本 出してた会社だ」という話になり、「あんなにいっぱいの本は」「こういうところで作ってるんだね」と建物を見上げる。先生の過去が、本人の説明ではなく街の中から出てくる。

「たった2回の連載で 私のマグマは空になってしまったのに」

同じ場所で、先生の内心が流れる。「たった2回の連載で」「私のマグマは空になってしまったのに」だ。そして「ここにいる漫画家すべてが」毎週それを続けていると続く。かつての担当らしき人物との会話では「2話も素晴らしかったです」「受賞作の頃から好きなのって」と言われ、返すのは「まだ まだね」の一言だった。枯れたと自分で言う人が、その建物の前に立っている。

「落としちゃって ごめんね」と、大御所の記憶

回想には、当時の先生たちも出てくる。「トンデ・ミノル先生です」と紹介され、「落としちゃって ごめんね」と笑う大御所がいる。刷り上がった本を前に「商業で出すってすごいことですよね」と言われ、「先生の本もそんだけ刷ればいいのに」と部員に返される場面もある。過去の話に出てくる人たちが、みな現役として描かれている。

完売と、「こんな時 漫画の主人公なら」

「図書券500億円」の夢

コミティア前夜、先生は「明日はコミティアですよ」「早く寝なさい」と部員を寝かせる。そのあと安海が見るのは、自分が漫画大賞を取る夢だ。「図書券500億円」という現実にない金額が出てきて、目を覚ます。「どうかしたのか」と聞かれ、「ちょっと夢見ちゃって」と返す。大きすぎる夢を見た直後に、当日の朝が来る。

▼ ネットの反応

これで勝ったと思うなよwwww #これ描いて

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「忙しいから アイちゃん 売り子手伝って」

当日、光から頼みが入る。「ねえ 今回 早めに上がるでしょ?」「忙しいから アイちゃん 売り子手伝って」だ。「こんな直前で?」と驚きつつ引き受ける。赤福は「こっちは任せろ」と自分の持ち場を引き受け、「11時になりました」「ただいまよりコミティアを開会いたします」の放送で会場が動き出す。それぞれの持ち場が、開会前に決まっている。

「売れてよかったけど」「私たちの実力も知りたかったな」

本は売り切れる。ただし手放しでは喜べない。「ヒカルちゃんがSNSで宣伝してくれたみたいで」と分かり、「ひょっとして お礼って これ?」と結びつく。「私たちのSNS見て来てくれた人も」いたが「買ってくれませんでしたけど」だ。出てくるのは「売れてよかったけど」「私たちの実力も知りたかったな」という言葉だった。完売した日に、完売の理由を疑っている。

勝ち負けの言葉を持ち込む相手

会場には、前に顔を合わせた相手もいる。売り切れた机を目の当たりにして、勝った気になるなと言い残していく人物がいて、そこで初めて勝ち負けの言葉が持ち込まれる。こちらは張り合うつもりがない。勝敗の話をしているのは、いつも向こう側だ。

まとめと考察

呼びかけは届かず、同じ言葉を本人が言う

終盤、「やすみ こんなとき 漫画の主人公なら…」という呼びかけが届く。続けて「聞こえてっか?」と重ねても、返事はない。そのあと安海は「ココロちゃん」と名を呼び、「こんな時 漫画の主人公なら」と自分で口にする。これまで受け取ってきた言葉を、初めて自分から出している。

▼ ネットの反応

TVアニメ『これ描いて死ね』、第11話も大変面白かったです…!!

#これ描いて

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出張編集部への持ち込みと、「いいの」

向かった先は出張漫画編集部だ。前に「アイツにリベンジすっか?」「怖いよ」とためらった場所でもある。原稿を差し出す段になって「持ち込みは 僕が」と割って入る声があがるが、返るのは「いいの」の一言で、最後に「拝見します」が置かれる。怖いと言った相手の前に、自分の足で立っている。

この回でいちばん動いたのは、呼び方だった

事件らしい事件は起きていない。起きたのは、呼び方が変わったことと、一人で作っていた本が二人の本になったことだ。「アイちゃん」「ココロちゃん」と呼び合う二人は、もう分担ではなく合作の話をしている。関係の変化が、そのまま作品の作り方の変化になっている。

先生が過去を見て、生徒が先へ行く

同じ回の中で、手島先生は空になったマグマの話をしている。生徒たちは補い合う相手を見つけ、持ち込みにまで進む。あらすじが「静かに振り返るのだった」で終わるのは、そちらが止まっているからだ。進む側と振り返る側が、同じ街の同じ日に並んでいる。

「そろそろ…」が残していったもの

そして社の前の「そろそろ…」が残る。呼びかけても届かなくなった声と、自分から同じ言葉を言えるようになった人物が、同じ回の中に置かれている。支えが要らなくなることと、支えを失うことは、外から見れば同じ形をしている。成長の場面が、そのまま別れの場面として描かれている。

アニ
「補い合える仲間がいれば」で言葉が切れたでござる
ラン
その先は言わないのね!
キャロ
呼び方も、いつの間にか名前になっていました。
アニ
同じ言葉を、今度は自分から言ったでござる

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