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『てつりょー!meet with 鉄道むすめ』第2話「てつりょー会って、なんですか?」は、てつりょー会に入ったみさきが、こだま、うしお、うさと初めての乗り鉄旅に出る回。行き先は、隅っこが好きなみさきのためにこだまが選んだ銚子電鉄。南海から来た車両やタブレット交換に、みさきは目を輝かせる。関東最東端の海鹿島駅、一人で駅を切り盛りする駅務員、夏合宿の行き先まで振り返っていく。




第2話「てつりょー会って、なんですか?」
『てつりょー!meet with 鉄道むすめ』第2話「てつりょー会って、なんですか?」は、てつりょー会に入ったみさきが、先輩たちと初めての乗り鉄旅に出る回だった。行き先は、関東最東端の駅がある銚子電鉄。鉄道に詳しくないみさきだからこそ見える驚きと、こだまたちの熱のこもった案内が合わさって、見ているこちらまで旅に出たくなる一話を振り返っていく。
部室での鉄道談義と先輩たちの目標
毎週旅行に行くのかと心配するみさきに、先輩たちは大きな旅行は長い休みのときだけだと笑って答える。普段は部室でのんびり鉄道談義をしたり、うしおの取材に同行したりするのだという。うしおは電車に乗って駅弁やご当地グルメを紹介する動画を投稿していて、「将来は動画一本で生活するんだ」というのが目標らしい。
一方のこだまは、将来なりたいものはまだ決まっていないという。そのことに、みさきはちょっと安心したと打ち明ける。大学に入ったらみんながきらきらして見えて、何も決まっていないのは自分だけなのではと心配していたからだ。ほとんどの子はそんなものだと受け止めてくれるこだまの言葉は、新入生にとって何よりの励ましだったと思う。
てっきり鉄道系の仕事に就きたいのだと思っていたみさきに、こだまは「好きなタイミングでお休みが取れる仕事の方がいいなって」と答える。その理由は、全国の駅を制覇するという目標に近づけるから。日本だけでなく、できれば世界もと言うこだまのスケールの大きさに、みさきは「私もいつかそういうの見つけられるんですかね」とつぶやく。夢中になれるものを持つ先輩たちの姿が、みさきの目にはまぶしく映っていた。
うさのやりたいこと
そこへ顔を出したのがうさだった。課題の提出を忘れていたうしおは、教授が探していたと聞いて大慌てで部室を飛び出していく。授業はちゃんと出なきゃだめだよとみさきに念を押すうさは、うしおに泣きつかれる立場なのだろう。先輩同士の関係性が、短いやり取りの中で自然に見えてくるのが楽しい。
みさきがうさにやりたいことを尋ねると、うさは窓の外の猫に気を取られ、話はうやむやになってしまう。猫が好きなうさのかわいらしい一面と、まだ語られない本心。うさがどんな思いでてつりょー会にいるのかは、これから少しずつ明かされていくのかもしれない。
新入生歓迎会と隅っこ
その夜、てつりょー会の新入生歓迎会が開かれる。みさきが入って初めての週末にどこへ行くかを決めることになるが、行きたい場所を聞かれたみさきは、すみません、分かりませんと頭を抱える。動画の企画にしようとするうしおに、こだまは「今回はみさきちゃんが主役なんだから」と釘を刺す。
好きなものを聞かれて、みさきが挙げたのは変わったお茶と、隅っこ。電車でもいちばん端に乗ると運転手さんが見られるし、「座るときもできるだけ端っこだとなんか落ち着くというか」。参考にならないですよねと恐縮するみさきに、こだまは「それならいいとこがあるよ」と目を輝かせる。
こだまが示したのは、関東最東端の駅、銚子電鉄の海鹿島駅だった。終点の外川駅はさらに南にあるけれど、どうせならどちらも制覇したい。観光にも力を入れている路線だから、初心者のみさきでも楽しめるはずだという。下調べをしようとするみさきを止めて、調べすぎると行った気分になって「感動が薄れちゃうでしょ」、「私がしっかり案内するから」と言い切るこだま。みさきの好きなものを否定せず、それを旅の目的に変えてしまうこだまの発想は、さすがサークルの部長だと感じた。
銚子電鉄の旅
銚子駅と風車
当日、銚子駅に集合した4人。「意外と海の匂いしないんですね」と言うみさきに、海はもう少し電車に乗った先だとこだまが答える。早起きしすぎて眠そうなうしおと、うさのやり取りを見て、みさきは二人の仲の良さを感じていた。
駅舎の形に注目したみさきに、こだまは「昔は上の方に風車がついてたらしいんだけど」と、老朽化で羽を外したことを説明する。当時の社長が駅をもっとおしゃれにしたいと、さまざまな国の要素を取り入れて改築したのだという。見てみたかったと残念がるみさきの気持ちには、深く共感してしまった。
ホームには、スポンサーが駅名にもう一つ名前を加える副駅名の看板も並ぶ。自分の名前をつけてしまう人もいると聞いて、うちもやろうかなとはしゃぐうしお。鉄道会社が地域や人とつながりながら工夫を重ねていることが、こうした小さな仕掛けからも伝わってくる。
南海から来た車両
やってきた電車を見て、みさきは「なんかレトロでかわいい」と声を上げる。こだまによれば、「南海電鉄から譲ってもらった50年近く歴史のある車両なの」だそうだ。譲り受ける直前の色ではなく、南海でデビューした当時の昔の色に塗り替えられて走っているという。
「大阪からはるばる千葉まで来て」、「今も人を運んでるってなんだかロマンティックだよね」と語るこだまの言葉には、車両そのものへの愛情があふれていた。少し前に引退した編成もあったけれど、きっと最後まで大事に修理されながら走れて嬉しかったはず。車両を一つの命のように語る姿に、こだまの鉄道への思いの深さを見た気がする。
解説に夢中になっているうちに、みんなに置いていかれそうになるこだまにも笑ってしまった。運転席のすぐ近くの席を見つけたみさきは「特等席ですね」と嬉しそう。隅っこ好きのみさきにとって、これ以上の席はない。
弧廻手形と駅務員のつくし
車内では、車掌さんが切符の確認に回ってくる。切符を買っていないと焦るみさきだが、こだまの狙いは、途中の仲ノ町駅で一日乗り放題の弧廻手形を買うことだった。停車時間はわずかしかない中、駅舎に入って駅長さんから直接手形を買う。せっかくなら駅舎で買うほうが雰囲気が出る、というこだまのこだわりがまた楽しい。
手形の裏には駅の解説が書かれていて、そこに描かれていたのが犬吠駅の名物駅務員、外川つくしだった。ぜひ会いに行ってみてくださいと勧められ、旅の楽しみがまた一つ増える。次の電車が1時間後と知って驚くみさきに、こだまは秘策を明かす。上りと下りの電車を両方使ってジグザグに下車していけば、「4時間くらいで全駅回れるんだよ」。
タブレット交換
全然わからんと首をかしげるうしおをよそに、みさきは「なんかこういうの見てるとワクワクしてきちゃいますよね」と目を輝かせる。途中の駅で目にしたのは、駅員さんと運転士さんが輪のようなものを受け渡す光景だった。こだまによれば「タブレット交換だね」。
一つの区間に一つの列車だけを走らせ、列車同士の衝突を防ぐために、その区間を走るための通行手形のようなタブレットを受け渡すのだという。「へー意外とアナログなんですね」と驚くみさき。今ではほとんどが自動化されているけれど、まだ使われている路線もあるという解説は、鉄道好きでなくても思わず聞き入ってしまう内容だった。
関東最東端の海鹿島駅
そして第一の目的地、海鹿島駅に到着する。ところが、みさきは浮かない顔だ。「今まで終点とかしか意識したことなかったので」、隅っこ感をまだ味わえていないのだという。そんなみさきを呼んだこだまが指さしたのは、関東最東端の駅であることを示す看板だった。
みんなで看板を囲んで記念写真を撮る4人。前の飲み会では写真を撮りそびれたから、と提案するうしおの言葉に、サークルとしての思い出がこれから積み重なっていく予感がした。最東端という言葉がつくだけで、何気ない駅がとびきり特別な場所に変わる。隅っこが好きなみさきにとって、これ以上ない目的地だったと思う。
犬吠駅と終点の外川駅
犬吠駅のたい焼き
お腹をすかせた一行が向かったのは、日本のポルトガルとも呼ばれる犬吠駅。タイルと絵がいっぱいの駅舎に、みさきはかわいいと声を上げる。そこで出迎えてくれたのが、手形に描かれていたつくしだった。銚子電鉄のグルメを聞かれたつくしは、「当駅自慢のたい焼き」を勧めてくれる。
定番の味をチェックしなければと思っていたら、たい焼きドッグというものまであって、「鉄道グルメ系ティーチューバーとしては」確認しないわけにいかなかったと山ほど買い込むうしお。お土産を買うお金は残っているのかとうさにあきれられる姿も含めて、うしおのにぎやかさが旅をいっそう楽しくしていた。
つくしは観光客に灯台までの道を案内し、切符を求める客にも対応する。「なんかほっこりした感じの人ですね」とみさきが感じる一方で、うしおは「でもあの人一人で回してるっぽいな」と気づく。銚子電鉄では、駅長さんが一人で案内や切符の販売をこなしているのだという。
大変そうだけれど、「はいすごくかっこいいです」という言葉が返ってくる。一人で駅を切り盛りしながら笑顔を絶やさないつくしの姿は、第1話で地元の鉄道のために奔走していたありさとも重なって見えた。
終点の外川駅
いよいよ終点、外川駅に到着する。ここが銚子電鉄の隅っこ。ホームの先には、かつて走っていた車両が展示されていて、中も見られるようになっている。いつの間にか乗り込んでいるうさの姿に、レトロでかわいいものが好きな彼女らしさを感じた。
「大正時代からある駅舎だからね」と語るこだまは、銚子電鉄の歩みについても教えてくれる。人口が減り、電車を走らせてよいかを確かめる法定検査のお金が足りなくなったこともあった。それでもお土産を売るなど経営の工夫を積み重ねて、今も愛され続けているのだという。
みさきは「電車って今まで当たり前にずっとあるものだと思ってました」と口にする。「いつまでもあると思うな親と駅やな」といううしおの一言は、冗談めかしているけれど核心をついていた。だからこそ、みんなに来てほしい。「愛されてきた駅にずっとここに残り続けてもらうためにもね」というこだまの言葉に、みさきは「私今日連れてきてもらえてよかったです」と答える。乗って楽しむことが、そのまま路線を支えることにつながる。乗り鉄という趣味の意味が、ここで少し広がった気がした。
第2話のまとめ考察
夏合宿の行き先は松浦鉄道
旅の締めくくりは海だった。今日の隅っこ三つ目、「春の海もいいもんだ」。帰りの電車ではしゃぎ疲れた二人が眠ってしまったあと、みさきはこだまに、電車に詳しくなくても大丈夫かと思っていたけれど、こだまはいろいろ教えてくれるし、うしおは面白いし、うさは優しいと打ち明ける。乗り鉄旅っていいですね、と。返ってきたのは、私もみさきちゃんと一緒に行けて楽しかった、という言葉だった。
話題は夏合宿の行き先へ。東北か九州か迷う先輩たちに、みさきは「松浦鉄道とかはどうですか」と提案する。そこはこだまの地元で、イベントで出会った西浦ありさは、こだまの高校の同級生だった。「私の憧れの人なんです」と語るみさきに、こだまは「ミサキちゃんが会いに行ったらアリサも喜ぶよ」と背中を押す。旅費のためにバイトを探してみたらと勧められ、「バイト大学生っぽい」と目を輝かせるみさきがほほえましい。
その頃、ありさのもとにはこだまから電話が入っていた。みさきがサークルに入り、今回の旅行もみさきの発案だと聞いて驚くありさ。夏休みの後半に自分の鉄道でイベントをやる話があると明かし、アイデアに詰まりながらも「だから絶対見に来て」と約束する。第1話で生まれたみさきとありさの縁が、こだまを通じて一本の線につながった。
隅っこから広がっていく世界
第2話は、何をすればいいか分からなかったみさきが、自分の好きなものを入り口に鉄道の世界へ一歩踏み込む回だったと思う。隅っこが好きという、一見すると旅とは関係なさそうな好みが、関東最東端の駅という目的地につながっていく。好きなものは、それだけで旅の理由になるというメッセージが、とても心地よかった。
南海から来た車両、タブレット交換、一人で駅を切り盛りする駅務員、大正時代から残る駅舎。どの場面にも、鉄道を支える人たちの思いが込められていた。ただ乗って楽しむだけでなく、乗ることで路線を応援できるという視点が加わったことで、みさきの旅はこれからもっと豊かになっていくはずだ。松浦鉄道へ向かう夏合宿で、みさきが何を見つけるのかが楽しみになった。




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