『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ コメディ

この記事の作品:

凪と静がかつて在籍していた暗殺者育成機関、学園から、最上位クラスであるA組の黒坂直墨と騰子の兄妹が島にやってくる。凪の居場所を問い詰められ、裏切り者と呼ばれた静。一歩も引かない静の前で、初めて学園の正体とA組首席だった凪の過去が語られる。黒坂兄妹の登場、学園での凪の過去、そして殺意で目覚めた凪との鬼ごっこまで、第3話を振り返る。

アニ
学園の追手が来たでござる
ラン
黒坂兄妹がいいキャラすぎる
キャロ
静さんの賭けにどきどきしました。
アニ
順に見ていくでござる

第3話は学園から来た黒坂兄妹が平良兄妹を追う回

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話は、凪と静がかつて在籍していた暗殺者育成機関、学園から、A組の黒坂直墨と騰子の兄妹が島にやってくる回だった。これまで静が選んできたリハビリ相手は、凪が目覚めればすぐに終わってしまう相手ばかり。けれど今回は、凪の過去を知り、凪に強い対抗心を燃やす同期が相手になる。平良兄妹の過去が初めて具体的に語られ、物語の奥行きが一気に広がった一話だった。アクションの爽快さはそのままに、兄妹の絆というテーマがより深く掘り下げられている。

▼ ネットの反応

さぁ〜(⁠☆⁠▽⁠☆⁠)TOKYOMXで〜TANK CHAIR-戦車椅子- 第3話 の〜始まりだ〜
#TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像1
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像2
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像3
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像4

元のツイートを見る

島の外から呼ばれた学園の殺し屋

冒頭、とある組のボスがいつになく緊張していたのは、島の外から殺し屋を呼び寄せたからだった。抗争が激しくなる中、大枚をはたいてプロを雇った。それも、あの学園から来たという。組員たちが、後でサインをもらえないかな、と浮き足立つほどの存在感だ。現れたのは、黒坂直墨と妹の騰子。挨拶しろと促された騰子が、しゅーという音で応えるのが不気味でありながら、どこか愛嬌もある。

ところが、依頼の標的になるはずだった敵対組織の幹部は、すでに今朝遺体で見つかっていた。最近この島では妙な殺しが多発していて、狙われるのは凶暴な危険人物ばかり。被害者は凄まじい力で叩きつけられたり、アーマーごと切断されたりしていて、とても人間技とは思えない。一部では犯人を英雄視する者まで出ている。キャンセル料を負けるかわりに人探しを手伝ってほしい、と持ちかける直墨は、すでにこの妙な殺しの犯人に心当たりがあるようだった。依頼がキャンセルになったと聞いて、騰子が観光して帰ろうと言っているのを直墨が伝え、見るところなんてないだろこんな島、とぼやくやりとりも楽しい。しゅーという音しか発しない騰子の気持ちを、兄の直墨だけが正確に読み取っている。この兄妹の息の合い方が、短い場面からもしっかり伝わってきた。凶悪な殺し屋でありながら、どこか普通の兄妹らしい会話をする二人の姿が、のちの平良兄妹との対比にもつながっていく。

▼ ネットの反応

学園? #TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像5
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像6
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像7
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像8

元のツイートを見る

静の学校の日常

一方の静は、いつも通り学校へ。最近の生徒の問題行動に近隣から苦情が寄せられています、コンビニ強盗、暴走行為、詐欺、たかりなどなど。「学校から離れた場所でやりましょうね」という、注意になっていない注意を真顔で伝える先生には、思わず笑ってしまった。宇宙一治安の悪い街というこれまでの設定が、学校という日常の場でもしっかり生きている。

教室の中も、ちょっとした事件が起きても誰も驚かないような空気だ。授業を始める先生の姿まで含めて、どこか浮世離れしたこの学校で、クラスメイトたちはまさか同じ教室の少女が最強の殺し屋の妹だとは思ってもいない。この街で普通の学校生活を送っている静の姿は、彼女がどれほどこの暮らしを大切にしているかを感じさせる場面でもあった。

▼ ネットの反応

なんだこの殺せんせーみたいなやつ #TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像9
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像10
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像11

元のツイートを見る

静の前に現れた直墨と騰子

裏切り者と呼ばれて

直墨は、自分たちのターゲットを横取りした何者かの痕跡を調べていた。異常な力で後ろの壁ごと強引に切られている。この凶暴すぎる太刀筋に見覚えがあると思って調べてみたら、まさかこんなところで、と静の前に姿を現す。直墨が静を呼んだのは、裏切り者という言葉だった。逃げようとしても無駄だ、昔とはクラスが違う。いるんだろう、お前の兄貴、かつての俺の同期。凪の居場所を問い詰める直墨の静かな威圧感に、画面越しでも緊張が走った。久しぶりの再会でありながら、騰子が静に向ける感情はどこか子どもっぽい。小さくてかわいいのがむかつく、という騰子の気持ちに、今その話は関係ないだろ、と返す直墨。お前と喋ってると頭痛がひどくなる、とこぼす直墨の頭痛は、脳に寄生させた頭痛蛸の代償でもある。短気な妹を抱えながら、常に頭痛と戦っている兄。追手として現れた二人にも、それぞれの事情と痛みがあることが少しずつ見えてくる。

しかし、静が見せたのは車椅子に座ったまま反応のない凪の姿だった。事故でずっとこんな状態なの、私をかばって。こいつに限ってそんなことがあるわけがない、と言いかけた直墨は、静をかばって、という言葉に「相変わらずだな」とつぶやく。その一言には、凪という人物を誰よりも意識してきた同期だからこその、複雑な感情がにじんでいた。

学園とA組首席の凪

ここで語られたのが、学園という組織の正体。世界中から連れてきた子どもたちに教育を施し、一流の暗殺者に仕立て上げる。力のない者は捨て駒にされるか、人知れず卒業させられる。卒業という穏やかな言葉の裏に何があるのかは、あえて語られないぶん余計に恐ろしい。そんな場所で、生き残りに必死な黒坂兄妹を尻目に、いつも涼しい顔をしていたのが凪だった。向けられた殺意が強いほど力を増す特異体質。学園で最も能力の高い者が集められたA組の、その中でも首席。学園創設以来の天才と呼ばれた凪は、何をやっても勝てない目障りな優等生だった。

けれど直墨が何よりも許せなかったのは、凪が落ちこぼれのF組にいた妹を連れて脱走したことだった。学園を裏切るなんて、しかもこんな奴のために。A組の恥さらし。この言葉からは、自分も妹を守るために必死で生き残ってきた直墨の、凪への嫉妬とも憧れともつかない感情が伝わってくる。同じように妹を大切にする兄でありながら、まったく違う道を選んだ二人。黒坂兄妹は平良兄妹の鏡像のような存在なのだと思う。

▼ ネットの反応

他のメンバーがすごい気になるんだが #TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像12
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像13

元のツイートを見る

殺意で目覚めた凪との鬼ごっこ

静の賭け

もう私たちのことは放っておいてよ、と訴える静に、直墨は然るべき罰を受けてもらうと告げる。追い詰められたかに見えた静だったが、実はこの状況こそが狙いだった。短気な騰子が凪に殺意を向けた瞬間、凪の意識が戻る。「バカで短気な黒坂妹がいて助かった」、この状況に持ち込めるかは賭けだったけど、という静の言葉に、彼女もまた学園で育った一人なのだと思い知らされた。

しかも静によれば、直墨たちの標的だった幹部は、この前のリハビリで使った相手だったらしい。島で多発していた妙な殺しの正体は、凪のリハビリだったというわけだ。一方、島の別の場所では、外から来たボランティアの男性が、靴底に隠していた東京の二級市民票を奪われていた。ここには支援する価値のある奴なんかいやしない、みんな無法の中でしか生きられないクズだ、という言葉が、この島の荒みぶりを容赦なく突きつける。

凪が倒してきた相手が、島では英雄視されるほどの危険人物ばかりだったという事実も興味深い。静にとってはとびきりの殺意を探すためのリハビリでも、島の人々から見れば、凶悪な連中を次々と片づけていく謎の存在になっている。善悪の基準がまるで通用しない島で、平良兄妹のやっていることは結果的に誰かを救っているのかもしれない。それでも、ボランティアの男性の場面が示すように、この島には救いようのない無法が広がっている。正義の味方ではなく、ただ妹の願いのために戦う凪の姿が、この街ではかえって輝いて見えるのが皮肉だ。

▼ ネットの反応

エグいスピード出してんなw #TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像14
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像15
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像16
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像17

元のツイートを見る

入り組んだ街の追いかけっこ

目覚めた凪と静は、黒坂兄妹から逃げるように入り組んだ街を駆け抜けていく。確かに死人みたいに気配がなかったのに、殺そうとしたら生き返った、と戸惑う直墨。下だ、今度は上かよ、と翻弄される黒坂兄妹と、楽しそうに逃げる平良兄妹。戦いというより鬼ごっこのような追いかけっこは、どこか学園時代の同級生同士のじゃれ合いにも見えて、この作品のアクションの中でも特に軽やかだった。車椅子を押しながら路地を全力で走る静と、殺意を向けられて目覚めた凪。狭い路地を縦横無尽に使った追いかけっこは、入り組んだ島の街並みそのものを舞台装置にしていて、見ていて飽きない。騰子に手加減しろと文句を言う直墨と、はいはいと受け流す騰子のやりとりも、緊迫した場面の中でいい息抜きになっていた。

そして静が凪を導いたのは、この先の寺。そこで凪が乗り換えたのが、戦車椅子の第三號機、鉄拳車椅子だった。巨大な拳を備えた戦闘用の車椅子に、上等だよ、と受けて立つ黒坂兄妹。もうあの頃の俺らじゃない、という直墨の言葉には、学園を出てからも自分たちなりに強くなってきたという自負がこもっていた。かつて何をやっても勝てなかった相手に、今度こそ正面から挑む。直墨にとってこの再会は、任務である以上に、学園時代から抱え続けてきた劣等感に決着をつけるための戦いなのだろう。

▼ ネットの反応

こわっ #TANKCHAIR #戦車椅子

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像18
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像19
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像20
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像21

元のツイートを見る

第3話のまとめ考察

初めてのライバル

第3話は、これまで一話完結のリハビリ相手だった敵とは違う、因縁のライバルが登場した回だった。凪の過去を知り、凪に勝ちたいと願い続けてきた直墨の殺意は、きっとこれまでのどんな相手よりも強い。静が求めるとびきりの殺意に、もっとも近い存在なのかもしれない。同時に、同じく妹を大切にする兄という共通点が、黒坂兄妹を単なる敵役にとどまらない存在にしている。

▼ ネットの反応

3話目
黒坂の短期を利用して凪の意識を戻らせてからずっと鬼ごっこみたいになってた!
その鬼ごっこを楽しんでいるみたいだった!
次回の戦闘楽しみ!
#TANKCHAIR

『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像22
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像23
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像24
『TANK CHAIR-戦車椅子-』第3話 感想|学園の同期・黒坂兄妹との鬼ごっこ反応画像25

元のツイートを見る

学園という組織の存在が明らかになったことで、凪と静がなぜこの島で暮らしているのか、静がなぜ殺意を前にしても動じないのか、その理由も少しずつ見えてきた。妹を連れて学園を抜け出した凪の選択と、自分をかばって凪が意識の戻らない身になったという静の負い目。平良兄妹と黒坂兄妹、二組の兄妹のぶつかり合いがどんな結末を迎えるのか、続きが楽しみでならない。

また、今回は静の素顔もいつも以上に描かれていた。学校での何気ない日常、直墨に詰め寄られても揺るがない態度、そして騰子の短気さまで計算に入れた大胆な賭け。落ちこぼれのF組にいたと言われた静だが、凪を目覚めさせるために状況を組み立てる頭の回転の速さは、決して落ちこぼれのものではない。兄を守られる側だった妹が、今は兄を目覚めさせるために誰よりも危険な場所に立っている。この関係の変化こそが、TANK CHAIRという物語の芯なのだと思う。

アニ
二組の兄妹がぶつかるでござる
ラン
学校の注意が雑すぎて笑った
キャロ
凪さんの過去が少し分かりました。
アニ
続きを見守るでござる

関連作品:

コメント