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特異種を退け、リガーデンが復興へ動き出す第17話「旅立ちの日」。犠牲となった親友ロスティを悼みながら、リガーデン魔法学院は卒業の日を迎える。そしてウィルが創り出した魔法の名は「勇気」——無能者と呼ばれた少年が、ついに塔への資格を掴む感動の一話を振り返る。




追悼――ロスティという、友
出会いの日の、約束
第17話は、失われた親友ロスティの追悼から始まる。「僕はロスティ・ナウマン。今日から君のルームメイト。君の友達になりたいんだ」——西の都テラリスからの転校生だったロスティが、ウィルに差し出した手の温かさが回想で描かれる。
魔法で雨すら操れない自分のために、傘を自作した少年。「僕もメイジになりたいから」と笑った彼もまた、遠い理想に手を伸ばす一人だった。ウィルの隣にいつも当たり前のようにいた友の記憶が、静かに胸に迫る。
語られなかった、別れの予感
卒業式を前にした回想で、ロスティはウィルにこぼしていた。「もし僕がいなくなったら悲しむかな。ウィルが塔に登れたとき、僕は君の隣にいないかもしれない」——まるで自らの退場を予感していたかのような、切ない言葉だった。
「ロスティと出会えて、僕は幸せだった」と応えるウィル。コレットが墓前に花を手向け、かつて彼に抱いた嫉妬さえも打ち明ける——ロスティが遺したものの大きさが、じんわりと沁みる場面だ。
生き延びた者たちと、同期の絆
ワークナーとエド、エリザ
深手を負ったワークナー先生は、一命を取り留めていた。屋上で倒れていた彼を搬送したのは、同期のエリザ先生。そこへエドワルド先生も加わり、学生時代から変わらぬ三人の軽口が飛び交う。
「もう少し自分を大切にしてよ」——じゃれ合いの中ににじむ、深い友情。ウィルを厳しく突き放してきたエドワルドもまた、この固い絆の中にいる一人だと分かってくる。
認めない者、ユリウスの葛藤
一方、ユリウスはウィルの力を頑なに認めようとしない。「あんな訳の分からない力を使うやつ」と嫌味を吐くが、エマは「都合のいい手のひら返しはそっち」と切り返す。
「認められずとも、救われた感謝を胸に秘めることはできる」と嘯くユリウス。その強がりの裏にある複雑な想いが、後の展開への伏線として静かに置かれていく。
動く塔と、剣の行方
首謀者の影と、10年前の亡霊
テルミナリアの被害は、死傷者およそ3000人。襲撃の首謀者は依然行方知れずだ。アーロン様の号令で各派閥に調査が割り振られる中、ゼオは「10年前の大戦——“滅輪の日”の破壊者どもと同じ匂いがした」と証言する。
滅ぼされたはずの亡霊たちの影。マギアヴェンデの会合には不穏な空気が漂う。ウィルの剣の監督はフィンに一任され、「魔女王が誓いし杖と剣なら、すべてはいずれ交わる」と語られる。
アイリスの警告と、フィンの宣言
ウォッチャーのアイリスが、フィンに鋭く釘を刺す。「ウィル先輩に手を出さないで。あなたが関われば時計の針は一気に進み、あの人はもう止まれなくなる」。
だがフィンは意に介さない。「あいにくだけど、彼はもらっていくよ」——ウィルを世界の運命へ導こうとする者と、それを案じる者。二人の対比が、この先の波乱を予感させる。
卒業式、そして塔への資格
リガーデン魔法学院、第401期生
惨劇で失われた命に哀悼を捧げつつ、コルドロン校長は「うつむく時間を終わらせる」と宣言する。リガーデン魔法学院の卒業式が開かれ、第401期生250名が巣立っていく。
続いて、塔に登る資格を持つ“塔神学者”が発表される。リアーナ、イグノール、ユリウス・レインバーグ、シオン・アルスター、エマ、コレット・ロワール——必要単位を修めた49名の名が、次々と読み上げられていく。
魔法の名は「勇気」
そして最後の一人。塔の資格の条件は、7200単位の修得と新たな魔法の創出。数え切れない命を守り都を救ったウィルの魔法——その名は「勇気」だと、コルドロン校長は告げる。
「彼の勇気を魔法と認めるのは嫌だ」と反対したのは、エドワルドだった。だがそれは、かつて夢に破れた自分と同じ末路をウィルに辿らせたくない、不器用な優しさゆえ。50人目の塔進学者として、ウィル・セルフォルトの名が認められる。
まとめ――旅立ちの日
エドワルドの、不器用な想い
「どうして甘い夢を見せず、絶望に突き落とすことができる」と食い下がるエドワルドに、コルドロン校長は「きっと乗り越えるさ。とても怖くて優しい先生に、たっぷりしごかれたんだ」と返す。
突き放す言葉の裏に、誰よりウィルを案じる想いがあった——「彼はウィルを心配してこう言っている」と視聴者にも読み解かれた、エドワルドの深い愛情が光る。
ファースト・ブルーミーへ
こうして無能者と呼ばれた少年は、仲間たちと共に塔への一歩を踏み出す。「おめでとう、ウィル」——見守るエルファリアの想いも重なり、旅立ちの日が幕を閉じる。
魔導歴506年、後に「希望と喪失」と呼ばれる一年が始まる。次回・第18話のタイトルは「ファースト・ブルーミー」。塔を舞台にした新章が、いよいよ開幕する。




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