『猫と竜』第10話「悪魔と竜と母の日」感想|「ありがとうも言わない」と言われた側が、その場にいた

『猫と竜』第10話「悪魔と竜と母の日」感想|「ありがとうも言わない」と言われた側が、その場にいた ファンタジー

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『猫と竜』第10話の副題は「悪魔と竜と母の日」。兄が母の日を知ったのは、魔法学校の厨房にベーコンをつまみに行った先でのことだった。人間の母親たちの立ち話に母猫が混じっていて、「うちの子たちなんて全然よ」「ありがとうも言わないのよ」とこぼす場に、当の本人が居合わせている。この回の母の日は、感謝ではなく苦情から始まる。しかも締めの一行は、その立ち話の中にすでに置いてある。

アニ
第10話の副題は「悪魔と竜と母の日」でござる
ラン
角のおじちゃんが来たのね!
キャロ
兄弟でまたたびを味わっていました。
アニ
母の日を知ったのは立ち聞きでござるよ

母の日を思いついたきっかけは、母の愚痴を立ち聞きしたことだった

公式あらすじは「二匹は、人間たちの文化『母の日』について語り合い、自分たちを育ててくれた母猫へ感謝を伝えることに決める」と書いている。ただ、本編で面白いのは語り合う前の段階のほうだ。兄がこの記念日を知ったのは、勉強でも報告でもなく、厨房にベーコンをつまみに行った先での事故だった。しかも聞いてしまったのは、感謝される側の言い分である。

もうひとつ、副題そのものが今回だけ形を変えている。第1話から第9話までは、姿を変えながらも必ず「猫」の字が入っていた。今回の「悪魔と竜と母の日」で、それが初めて消える。並んでいるのは悪魔と竜、そして人間の記念日で、育てた側の猫は題から外れている。ところが本編を開けてみると、最初から最後まで場を仕切っているのは、その題に入っていない母猫のほうだ。

ベーコンを食べ損ねた理由

冒頭、子猫たちが猫竜にじゃれついている。「おじちゃんの尻尾は噛まないの」「お前たち、そろそろ降りてきなさい」。そこへ客が来る。子猫が「あ、角のおじちゃん」と呼び、猫竜が「私の兄だよ」と紹介する。兄はまず「土産だ、みんなで食べてくれ」と差し出す。用件を切り出す前に、まず子猫たちの分を持ってきている兄だ。

弟の反応が早い。「兄さん、こんな昼間に珍しいですね」から、こんな遠くまで来た理由をすぐ母に結びつける。「もしやお母ちゃんに何かあったんですか?」「まさか健康問題じゃ」。答えは「ああいや、お母ちゃんは相変わらず年の割に元気だよ」。離れて暮らす兄が突然来ることと、母に何かあったことが、弟の中では同じ意味になっている。

場所を移して聞かされた発端が、魔法学校の厨房だった。「腹減った」「厨房に何かあるかな」「おお、燻製ベーコン」「うまそうだな」「少し分けていただこう」。完全に盗み食いの手つきである。そこへ人間の母親たちの立ち話が近づいてくる。話題は子どもの土産自慢で、「息子が釣りの帰りにこんなでっかい石拾ってきてさ」「そうそう、ポケットからたくさんダンゴムシ出てきて」。兄の感想が「おばちゃんたちの会話はいつ聞いても高速映像のようだな」。

その輪に母猫が混じっている。順に話が回って、「でもあんた、去年母の日にネックレスをプレゼントされてたじゃない」「うちの子なんてお茶入れてくれただけよ」と続いたところで、母猫の番が来る。出てきたのが「うちの子たちなんて全然よ」「ありがとうも言わないのよ」だった。

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ママにゃんと竜’s~10話(バレ有り)
②匹の兄弟…猫竜とグレーターデーモンが、マタタビで酔って管を巻く?

兄竜が小耳に挟んだ「母の日」にしようと相談に

知ったのは人間のお母さん達の井戸端会議(キッチンw)そこにママにゃんが混じってて笑った

⬇️よい絵本過ぎ
#猫と竜

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「要点はそこではない」

話を聞いた弟の相槌が「それでベーコンは食べられなかったのですか」。兄の答えが「ああ、早くその場から離れなくてはと焦ってな」。好物を諦めるほど、その場に居たくなかった。すかさず「いや弟よ、要点はそこではない」と修正が入り、弟は「わかりますよ」と受けてから「いやわかりませんけど」と続ける。分かっていないのに一度分かったと言うのが、この兄弟の会話の型になっている。

兄が押し切るときの言葉も理屈ではない。「あのお母ちゃんがうらやましいと言ってたんだぞ」「とにかくだな、理屈ではないんだ」「考えてもみろ、次はお前のところにも絶対に来るぞ」。弟の返事が「すごくはっきり想像できました」。現場を見た者の圧だけで話が進んでいく。

つまりこの回の母の日は、感謝から始まっていない。苦情から始まっている。しかもその苦情は本人たちに向けて言われたものではなく、よその母親相手にこぼされたものだ。伝言役を買って出たのは、たまたま盗み食いに行って居合わせた側だった。

「なぜ一年に一度なんです」に返ってきた一言

この回でいちばん鋭い質問は、弟の口から出る。しかもそれが一往復で崩される。母の日という制度の急所を、二匹の雑談があっさり突いてしまう。

常に思っている、という理屈の弱点

兄の説明は簡潔だ。「一年に一度母親に感謝する日だそうだ」。それに対する弟の疑問が「なぜ一年に一度なんです」「親への感謝は常日頃から抱いているもので」。理屈としては通っている。日を決めることは、むしろ感謝を一日に押し込める仕掛けにも見える。

返ってきたのが「お前、それを口に出して伝えたことがあったか」。弟は「うーん、ないですが」と正直に答え、兄が「だろう」で締める。常に思っているという主張と、一度も言っていないという事実は、まったく矛盾せずに両立してしまう。記念日は気持ちの量ではなく、口に出す回数の問題だという話に、ここで片がつく。

そのうえで面白いのは、正論を崩したこの兄も、最後まで感謝を言葉にしないことだ。二匹が母に渡すのは、ありがとうの一言ではなく、自分たちで摘んできた木苺になる。言えないから物を持っていく、という順番が最後まで変わらない。

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そういうことだぞ #nekoryuu #猫と竜

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先生に聞けない理由が、母に叱られる図

弟の提案はまっとうだ。「兄さんの学校の人間たちに母の日についてもう少し詳しく聞いたほうがよくないですか」。ところが兄は強く拒む。「いやいやいや、それはだめだ」。そして拒む理由が、理屈ではなく想像の絵で示される。「もう、何を先生方に聞きまくってんの」「みんな忙しいのよ」「先生、この子がいつもごめんなさいね」「こうなるに決まってる」。

練習用ダンジョンを預かる立場の相手が、母に頭を下げられる画を先に見てしまう。だから聞けない。ここは笑わせる場面として置かれているが、この構図はそのまま終盤で本気の形になって戻ってくる。災害級と呼ばれる存在が母の前では子どものままだという話が、冒頭では冗談として、最後では現実として二度出てくる。

またたびの秘密基地で、注意の単位が入れ替わる

相談の場は「秘密基地」で、しかも昼間からまたたび。「たまには、こういうのも悪くない」。この短いくだりが、兄弟の距離をいちばんよく表している。

実と葉で十猫十色

またたびの評し方が、そのままワインの試飲になっている。片方は「すっきりと爽快でいながら甘く深い余韻を残す」と褒め、もう片方は別の部位を推して「スモーキーで実に味わい深い」と返す。実を推す側と葉を推す側で意見が割れて、落としどころが「まあ、そこは十猫十色だな」。

十人十色をそのまま猫に置き換えた言い方で、こういう語が地の文ではなく雑談の中に落ちてくるのがこの作品らしい。しかも勝ち負けをつけない。好みが割れたという事実だけを確認して、そのまま次の話へ移る。

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#猫と竜 10話
猫竜のところにグレーターデーモンが現れ2匹が酔っ払ったところは面白かったw
母の日という事で2匹はママにゃんに会う事にしどうすれば喜ぶか悩んでた。その結果木苺をプレゼントしママにゃん大喜び!猫竜とグレーターデーモンは強くてもママにゃんには敵わなく2匹の反応面白かったなw

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「10枚まで」と「10粒まで」

すぐ後に続く注意の言葉が効いている。片方が「おい、食べ過ぎは注意だぞ」「10枚までにしとけ」と言い、もう片方が「兄さんこそ10粒までにしてくださいよ」と返す。単位が入れ替わっている。葉を食べている相手には枚、実を食べている相手には粒。さっきまで好みが合わないと言い合っていたのに、注意するときは相手が何を食べているかを正確に踏まえている。

締めが「健康寿命は大事です」。竜と悪魔の雑談に健康寿命という語が出てくるおかしみもあるが、これも相手の体を気にする言葉だ。そしてここで食べすぎた結果が、このあと王都でそのまま騒ぎになる。

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#猫と竜 第10話「悪魔と竜と母の日」
猫又とドラゴンとグレーターデーモン、誰が一番長生きするんだろ?w

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人間嫌いが、いちばん人間に詳しい相手を避ける

猫竜の人間嫌いは第1話からの筋だが、今回はその形がはっきり出る。要点は、避けている相手がこの件でいちばん役に立つ相手だということだ。

ハイブチを外す理由が、言葉にならない

人間の風習に詳しい猫として最初に名前が挙がるのがハイブチ。「まず思い当たるのはハイブチ」「とにかく驚くほど白色です」。ところが弟はすぐ「しかし、あいつはやめておきましょう」と外す。理由を聞かれて出るのが「うまく説明できないのですが」。

説明できないと言いながら中身は出てくる。「だって、あんなに美味しいものを作っちゃうんですよ」「人間は大したものです」「森にはない味でしょ」「とにかく会話の端々に余計な知識を織り込んでくるのです」。そして本音が「まるで私の人間に対する態度を軟化させようとしているような」。兄の返しが「高度な技術だな」。

第7話でハイブチは母猫の案内役を買って出た猫で、公式のキャスト欄でも「親心のような親切心」と説明されている人物だ。その相手を、親切だからという理由で外している。人間嫌いを守るために、いちばん確かな情報源を自分から捨てていることになる。

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さぁ〜(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)TOKYOMXで〜猫と竜 第10話 「悪魔と竜と母の日」の〜始まりだ〜キョウハリアタイデキター!!
#猫と竜

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街では「先生」、聞いた側には「化け物中の化け物」

結局二匹は王都へ向かう。街の猫が兄を紹介する言葉が「魔法学校のダンジョン主、グレーターデーモン先生です」。それを聞いた側の反応が「あの、災害級の被害をもたらす化け物中の化け物?」。同じ相手についての二つの呼び名が、一往復で並ぶ。そこへ「猫竜様のお兄さんだそうですよ」が加わって、肩書きが三つになる。

そして二匹は街の猫に叱られる。「二匹揃って急に現れたら人間がびっくりしちゃうんですよ」「またたびをかじるのは量に気をつけていただかなければ」「おじちゃん方なら魔法で気づかれないように来れたのでは」。返事が「いや、めんぼくない」「猫の姿なら誰も気にせんだろうと思っていた」「久しぶりに兄と会って羽目を外しすぎたかも」「すまなかった」。災害級と紹介された側が、素直に頭を下げている。

聞きに来た相手から返ってきたのは「自分たちで考えろ」

猫たちの助言は具体的だ。「プレゼントを送っていたような」「お手伝いをしてましたね」「お茶を入れたり」「一緒に散歩したりも」「花だな、人間の友人は花を送ってた」。ただ花の意味が最後まで通じない。「それがいまいちよくわからなくてな」「気持ちがパッと華やぐとか」「そういうものなのか」。そこへ現実的な指摘が入る。「でもうちのお母ちゃんはやっぱり、ネズミとか虫のほうが」。

締めの助言がこの場面の答えになっている。「あとはお二人でゆっくり考えたらどうでしょう」「大事なのは育ててくれてありがとうって、お礼の気持ちですから」。人間の風習を教えてもらいに来たのに、返ってきたのは風習ではなく「自分たちで考えろ」だった。公式あらすじが「人間たちにとんだ誤解を与えてしまう」と書いた王都行きは、情報収集としてはほとんど空振りに終わっている。

答えは、調べものの外に落ちていた

ここからの運びが上手い。二匹は最後まで人間の作法を採用しない。それでいて、たどり着いた答えは調べた分だけ確かなものになっている。

母の自慢話と、そのすぐ隣にあった木苺

悩みは食べ物に移る。「若く見えても歳はとってるわけだし」「胃の負担にならないものがいいですね」「お母ちゃんは人間のうまい食べ物もいっぱい知ってるだろうしな」。考えるほど選べなくなって、出てくるのが「アンネロッサにこっそり聞いておけばよかったかな」。母をいちばん近くで見ている魔法学校の教師に聞く、という手が最後まで残っていた。

そこから話が別のほうへ流れる。母が森から帰ってきたときの話だ。「とうとうあの羽の子に会えたのよ」「とっても頼もしくなっててびっくりしたわ」「森の猫たちの面倒もしっかり見てくれててね、誇らしかったわ」。兄が「お前のこと自慢しまくってたぞ」と伝え、弟が「そんなこと」と受け流す。第7話の再会が、母の側の言葉になって戻ってくる場面でもある。

その同じ思い出の中に、答えが入っていた。「そうだ、あの時お母ちゃんが森で木苺を見つけて、えらくはしゃいでいたんです」。兄が「そういえば、魔法学校の周りに木苺は生えていないからな」と応じて、「よし、決まりだ」。街で聞き込み、風習を調べ、食べ物の善し悪しを検討したあとで、最後に効いたのは自分が居合わせた場面の記憶だった。

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#猫と竜 10話感想
10話はママにゃんに育てられた竜と悪魔が母の日のプレゼントを考えるというものでした。

しかし子安さんの声で「お母さん」だとか今さらですが、聞いていて何だか不思議な気分になりますね。
回想場面でアンネロッサが出てましたが、いつの間にか老婆の姿になっていましたね。
ということはあれから50年以上は経ったということでしょうか?

結局、2人はママにゃんに野苺をプレゼントしましたがママにゃんにとっての最高のプレゼントはいつまでも元気な姿を見せることであり、早くお嫁さんをもらって孫の顔を見せることですね!

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答えなかった質問が、そのまま答えになる

当日、兄は木苺を籠に入れて現れる。弟が入れ物を指して言いよどむと、「ああ、バスケットのことか」と教えられる。「魔法を使わず物をまとめて持てる、便利だろう」に対して弟が「ああ、人間の道具ですか」と返し、兄が「露骨に嫌な顔をするな」と言う。買った場所も「人間の店に行って普通に買ったよ」、行き方も「まさか。街には人間に化けていくよ」。

そこで兄が正面から聞く。「なあ、お前の人間嫌いはもう少しどうにかならんのか」。弟の返事はない。次に出てくる台詞が「兄さんはその木苺、どこで摘んだんですか」で、話題を変えている。答えなかったこと自体が答えになっている場面で、兄もそれ以上は追わない。

摘んだ場所は「山、海、谷、いろんなところで少しずつ」。人間の店で籠を買った兄が、中身のほうは魔法も使わず歩いて集めている。「だがやっぱり森はいいな」「まったくです」で二匹の意見は合う。人間の道具を使うかどうかでは割れても、森がいいという一点では割れない。

喜ばれた直後に、狩りの補習が始まる

渡す場面そのものは短い。だが、そのあとに続くやりとりが、この回のいちばん良いところだ。贈り物の話が、あっという間に別の話にすり替わる。

匂いで、二匹が歩いた場所を言い当てる

母猫は来ただけで満面の笑みになる。「どうしたの、あんた、こんなところに珍しい」「びっくりするじゃない、嬉しいわ」。木苺を見て「こんなにたくさん、どうしたの?」と聞き、「今日は人間の記念日で母の日だって聞いて」「羽のは森で、俺のは別のところで集めてきたんだ」と答えが返る。

礼を言ったあとの一言が良い。「こっちは草や木々の香りがするわ」「こっちはほのかに水草の匂い」「川の近くで育ったのかしら」。味ではなく匂いで、二匹がどこを歩いたかを言い当てている。贈り物そのものより、それを集めた道のりのほうを読んでいる。

ここで兄が言う。「なあ、来年の母の日もここに来るようにしないか」「こんなに喜んでもらえるんだし」。弟の答えが「そうですね」。人間が決めた一年に一度が、二匹の予定に変わった瞬間だ。さっき「なぜ一年に一度なんです」と言っていた側が、来年も来ると答えている。

▼ ネットの反応

#猫と竜 10話です。ドラゴンとグレーターデーモンが母の日を祝おうとする話です。そこそこ迷走しますが最後はちゃんと喜んで貰えました。お母さんは今に至っても竜と悪魔を育てた認識はないっぽいんすな?(ノ∀`)

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心配していた側が、心配される側に回る

「幸せだわ、なんて親孝行な子かしら」で終わりかと思うと、そこから話が急に曲がる。「待って、二匹ともまだお嫁さんがいない」「なぜかしら、狩りの実力が足りないとか」「そういえば魔法学校で気づいたけれど、竜とかデーモンは巣立ち前なのかも」。そして結論が「狩りが十分できてないとしたら私の責任だわ」「再教育しなくては」「よし、あんたたち狩りに行くわよ」。弟の「ええ、今から」に、断る余地はない。

災害級と呼ばれる存在と、森を守る竜が、狩りの補習に連れて行かれる。しかも理由が母の責任感なので、力の差はまったく関係がない。第7話で兄は母に「あの森、クマが多いからね。お母ちゃんも歳なんだから、向かって行ったりしないで」と言っていた。心配していた側が、三話あとに心配される側へ回っている。

木苺は「これは狩りの後のお楽しみよ」で保留になる。感謝の贈り物が、その場で訓練の報酬に組み替えられてしまう。渡した二匹に異議を唱える隙がないところまで含めて、この母猫の描き方は一貫している。

締めの一言は、冒頭の立ち話の中に置いてあった

最後のナレーションは「贈り物より嬉しいこと。それは子供たちがそれぞれの場所で元気に暮らしていること。それが一番の親孝行」、そして「この気持ちがわかるようになるには、まだまだ時間がかかりそうだけれど」。

この一行は、冒頭の井戸端会議ですでに出ている。人間の母親の一人が言っていた「でも仕方ないわよ、親になるまで親の気持ちなんてわからないもの」。兄がベーコンを諦めてまで逃げ出したあの会話の中に、この回の結論が最初から置いてあったことになる。立ち聞きした側は愚痴のほうだけを持ち帰って、答えのほうは置いてきてしまった。

冒頭の子猫たちのやりとりも同じ形をしている。尻尾を噛むなと叱られた子猫が「お母ちゃんもおじちゃんに登った?」と聞き、返ってくるのが「登ったし噛んでいたな」「それはわんぱくだったものだ」。いま子猫がやっていることを、母もやっていた。親になるまで分からないという話を、この作品は説教ではなく、同じ絵を二度見せるやり方で通している。

アニ
贈り物は森で摘んだ木苺でござる
ラン
匂いでどこを歩いたか当てられたのね!
キャロ
そのあと狩りに連れて行かれました。
アニ
締めの一言は冒頭の立ち話にあったでござる

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