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上司にタバコ臭を叱られた佐々木さんが、田山さんから歯磨きと消臭ミストという処世術を授かる第3話。お返しに選んだ雑貨、つけすぎた香りに照れるふたり——そして、店長の後藤にその関係を見つかってしまう。裏の喫煙所で交わされる、小さな変化を振り返る。




タバコ臭と、田山さんの処世術
「臭いをなんとかしろ」——消臭グッズを探す佐々木
発端は職場だった。上司から「タバコ臭い、なんとかしろ」と怒鳴られた佐々木は、スーパーの売り場で消臭グッズを物色する。会社もクソ、上司もクソ、とぼやきながら——中年サラリーマンのささやかな悩みが、いつもの「裏」での一服に持ち込まれる。
そんな佐々木の様子を、田山さんはすでに見抜いていた。「タバコ臭いって言われたの?」。売り場で消臭剤を選ぶ姿を見ただけだと言うが、佐々木は「田山さんってエスパーだったりする?」と本気で驚く。彼にとっては、察しのいい人はみんなエスパーに見えるのだ。
歯磨きとスプレー、そして消臭ミスト
田山さんが授けたのは、喫煙者の処世術だった。「吸った後に歯を磨けばほとんど匂わない。あとは服にスプレーしておけば大丈夫」。先輩の受け売りだと照れる彼女に、佐々木は「そういうの知ってるのかっこいいよ」と素直に感心する。
さらに田山さんは、自分が使っている消臭ミストを「使いかけだし家にもあるからいいよ」と佐々木に手渡す。香りものに縁のなかった佐々木は「なんかおしゃれだな」と戸惑い気味。「ここら辺につけてるからどうぞ」と匂いを嗅がせようとする田山さんに、犬(ラブラドールレトリバー)扱いされながらタジタジになるのも、この二人らしい距離感だ。
つけすぎた香りと、お返しの雑貨
同じ匂いに、照れるふたり
翌日、佐々木は同僚の鈴木相手に消臭術を実演してみせる。だが「普通ってどれくらいつければいいんだろう」と加減がわからず、ミストをつけすぎてしまう。
その香りが、レジに立つ山田さん(田山さん)にも届く。「佐々木さんなんだか今日、田山さんと同じ匂いが」。もらったミストをつけすぎたと恥ずかしがる佐々木と、それに気づいて照れる山田さん。香り一つで生まれるむずがゆい空気が、視聴者の「尊死」を誘った。
佐々木が選んだ、可愛い雑貨
ミストのお返しにと、佐々木は田山さんへ可愛らしい雑貨を用意する。田山さんはそれを大いに気に入るが、彼女が笑顔になった理由はプレゼントそのものではなかった。
「これ探すの大変だったでしょ」。可愛い雑貨がなかなか売っていない中、店員に売り場を尋ねたり、女性客ばかりの雑貨コーナーで居心地の悪い思いをしたり——そうやって佐々木が頑張って選んでくれた過程を想像すると、自然と笑顔になってしまう。「やっぱりエスパーだよね」と、今度は田山さんが佐々木を言い当てる番だった。
店長・後藤に見つかった夜
不審者と間違われて
お礼をきちんと渡したい佐々木は、夜のスーパーに田山さんを訪ねる。ところが出くわしたのは店長の後藤だった。「おっちゃん不審者だろ、通報しちゃる」と身構えられ、佐々木は平謝り。
「田山さんの知り合いです」と説明する佐々木に、後藤は思い当たる。いつも山田のレジに幸せそうに並んでいる、実家の犬に似た客——。「田山?山田じゃないのかそれ?」と名前の一致に気づきかけるが、佐々木はまるでわかっていない。「歌詞雑すぎるだろ、田山と山田って」という後藤のツッコミが、この作品最大のギャグを言い当てている。
倫理観よりロマンス——見守る店長
後藤は佐々木から預かった贈り物を、そのまま黙って山田(田山)に届ける。表向きは「勝手にここで客と吸ってただろ」と説教しつつ、本音は二人の関係を面白がっているだけ。優秀で店員から慕われる店長の、意外な一面だ。
「何かあったらすぐに言うんだぞ」「何かって何?」「決まっとるだろ、こう胸がキュンってなることだ」——倫理観よりロマンスが勝つ店長の存在に、視聴者からは「カプ厨で助かった」と歓声が上がった。かつては自分も裏で吸っていた後藤が、今は見て見ぬふりで二人を見守っている。
それでも変わらない、ふたりの一服
「ほどほど」の、黙認
店長は山田に釘を刺すのも忘れない。「誰の仕事の邪魔にもならん時間帯だから見過ごしてるだけだ。私のほどほどを超えようものなら止める」。裏の喫煙所での一服は、後藤の「ほどほど」の黙認の上に成り立っている。
その言葉を「ラッキー」と受け取る山田の軽やかさも、この作品の心地よさだ。誰も本気で怒らず、小さな秘密をそっと許し合う——無味乾燥な夜勤にもってこいの、ゆるやかなエンタメが今回も貫かれている。
ラスト、灰皿越しの距離
二人の一服は、最後までくすぐったい。「灰、落とした方がいいんじゃない?」と田山さんが佐々木にぐっと近づく。「ち、近くない?」とうろたえる佐々木に、「ちゃんと落とさないと火傷しちゃうでしょ」と、田山さんは明らかに距離を詰めにいく。
あからさまなボディタッチ狙いに佐々木は大慌て。それでも山田さんとして現れれば、佐々木はまた律儀に頭を下げてしまう。「田山」と「山田」、二つの顔を行き来する彼女に振り回されながら、佐々木の穏やかな日々は続いていく。




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