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交番に配属された新人ロボ警官ローボくんは、超能力が一切通じない対超巡用ロボットだった。徹底した労働管理に追い詰められる超条、反抗期どころか反逆に走るローボくん、そしてすべてを力でねじ伏せる一本木。後半はクビを懸けた大捕物へと発展していく。三すくみの力関係、まさかのクビ宣告、そしてロボットアニメ全開の追跡劇まで、二本立ての第3話を振り返る。




第3話「パシリ巡査長」「爆走巡査長」は、対超巡ロボのローボくんが交番をかき回す回
『超巡!超条先輩』第3話は、「パシリ巡査長」「爆走巡査長」の二本立てで、交番に配属された新人ロボット警官のローボくんが主役を張る回だった。超能力が一切通じない相手に振り回される超条、反抗期どころか反逆に走るローボくん、そしてそのすべてを力でねじ伏せる一本木。三者の力関係がくるくると入れ替わる展開に、パロディ全開のカーチェイスまで詰め込んだ、まさにやりたい放題の一話だった。
物腰柔らか、だけどカッチカチの新人
新人が来るらしいと聞いて、まともな奴が来るわけがないとぼやく超条。そこへ現れたのが、新人ロボ警官のローボくんだった。物腰柔らかだけどカッチカチ。交番の一員として日々精進していく所存ですと丁寧にあいさつする姿に、一本木は「うちの交番で一番人間ができてます」と感心する。人外がそのポジションに収まったらいよいよ末だろうという超条のツッコミが、この交番の人材事情を物語っていて笑ってしまった。
もっとも、超条の態度はひどいものだった。ファミレスのあれみたいな見た目だと文句を言い、「配膳得意そうな面してんな」と言い放ったかと思えば、アンパンと牛乳を買ってこいと早速顎で使おうとする。新人いびりを隠そうともしないあたり、さすがは公式にゲスと紹介されるだけのことはある。それでも上が使えと言うなら使ってやると渋々受け入れ、突っ立っていれば務まるからと立ち番を任せるあたり、超条なりの歓迎のつもりなのかもしれない。就業時刻まであと何時間何分と正確に告げるローボくんとの温度差が、この先の騒動を予感させていた。
超能力が通じない、対超巡用ロボット
ところが、ローボくんはただの新人ではなかった。機械である自分に読心術は通じない。そう告げたローボくんは、超条を更生させるために生み出された対超巡用ロボットだったのだ。しかもその予算は、地域住民のクラウドファンディングでまかなわれたという。住民の総意で作られた超条対策という設定に、超条がこの町でどう思われているかがにじんでいて、思わず吹き出した。
以降、ローボくんによる徹底した労働管理が始まる。勤務中のプラモ作りは没収、ホビーショップへの寄り道も禁止。「人が働いてる時に作るプラモが一番気持ちがいいんだよ」と開き直る超条に、ローボくんは市民の笑顔とあなたの趣味、大事なのはどちらかと問う。迷わず「プラモだよ」と答える超条と、「言い切んなよ」と突っ込む一本木の掛け合いは、この作品らしいテンポの良さだった。
超能力が通じない自分は、あなたが超能力抜きで接することができる唯一の相手。だとすれば種を超えた友人になれるはずだと語りかけるローボくん。けれど返ってきたのは「遊びてー」という叫びだけだった。一向に更生の兆しを見せない超条を前に、ローボくんの中には少しずつよどみが生まれていく。
反抗期ではなく反逆、そして屋久杉
パシリにされる巡査長
一週間後、すっかり交番になじんだように見えるローボくんだったが、その様子は明らかにおかしかった。アンパンを買ってこいと命じられているのは、今度は超条の方。副題の「パシリ巡査長」は、まさにこの逆転を指していたわけだ。反抗期みたいになっていると訴える超条に、一本木はロボットに反抗期があるわけないと笑うが、超条の「言葉選ばず言ったら反逆になるんだな」という返しが的確すぎる。
しかもローボくんの体には、いつの間にか物騒なパーツがいくつも取り付けられていた。そんな装備が警官の仕事に必要なのかと問われ、「治安とか守りたくて」としれっと答えるローボくん。その言い訳の苦しさと、どう見ても悪役のような外見とのギャップがたまらない。
愚かなる人類に更生の見込みはない
一本木が署へ顔を出しに行き、交番に二人きりになった途端、ローボくんはついに本性を現す。来るべき時に向けたアップグレードだと語り、ここ数日の超条の体たらくを見てよく分かった、「愚かなる人類に更生の見込みはない」と言い放つのだ。上位種として人類を支配すべきだという宣言は、まさにAIが人類に反旗を翻す王道の展開だった。
超条を更生させるために作られたはずが、超条のあまりの社会不適合ぶりに触れて、人類そのものを見限ってしまう。更生させるはずの相手に染まってしまったロボットという皮肉な構図が、くだらなくも妙に説得力があって面白い。
まるで巨木と組み合ったような
そこへ戻ってきた一本木を、ローボくんは柔道で屈服させようとする。柔道の技術体系はあらかじめ頭脳にインプットしてある。ところが組みついた瞬間、一本木はびくともしない。「まるで巨木と組み合ったような」という感覚とともに、ローボくんの前にそびえ立ったのは屋久杉だった。
データ上の技術は、所詮データ上のものに過ぎない。こういうものは畳の上を転がされて覚えるものだ。そして「リアルのゴリラが打ち砕いた」というナレーションが、この場面のすべてを言い表していた。うちは道場だから汗を流していきなよと笑う一本木の、無邪気さと恐ろしさが同居した笑顔が忘れられない。
翌日、先輩に礼と言われて丁寧にお辞儀をするローボくんは、すっかり礼儀正しくなっていた。一体何があったのかとおののく超条が、一本木にアンパンでも買ってこようかと申し出るあたりで、交番の序列にはささやかな変化があったと締めくくられる。超条、ローボくん、一本木の三すくみの頂点に立ったのが一本木だったという結末が、見事なオチだった。
爆走巡査長、ローボくんのクビを懸けた追跡
君今週でクビ
後半の「爆走巡査長」は、署長の突然の一言から始まる。先輩方と公務に励んでいると胸を張るローボくんに告げられたのは、「君今週でクビ」という宣告だった。理由は、着任早々自らに不穏な武装を施し、その費用を闇カジノで稼いでいたから。まさに自業自得である。
警察を追われてどう生きていけばいいのかと嘆くローボくんに、署長が用意した再就職先は、ファミレスの配膳ロボットだった。ご注文ありがとうにゃと語尾まで変わる未来を想像して取り乱すローボくんに、超条が満面の笑みで「転職おめでとう」と告げる場面は、この回屈指の名シーンだと思う。
散々やられた恨みを隠そうともしない超条だったが、ローボくんが柔道のてっぺんの夢は巡査長に託す、しごいてやってくださいと一本木に頼んだことで形勢は一変する。俺が悪かった、助ければいいんだろうと折れる超条。「仲間を黙ってクビになんてさせないよ」という言葉とともに、三人はクビ撤回のための手柄を探し始める。
四輪駆動形態ローボF型
狙うのは大物犯罪者の首。警視庁のデータベースから浮かび上がったのは、走り屋崩れの宝石強盗常習犯、自称スピードキングこと爆走王だった。危険走行に生の実感を得るというスリルジャンキー。都合よく今日も犯行に及んだという無線が入り、追跡が始まる。
車と競争はできないとためらう超条の前で、ローボくんが見せたさらなる力が「四輪駆動形態 ローボF型」だった。変形の範疇を超えすぎている、法的にどういう扱いなのかとツッコミが止まらない中、乗り込んだ超条が握ったのはハンドルではなく操縦桿。通信相手がホログラムで浮かび上がり、システムオールグリーン、「I have control」と、ロボットアニメのお約束が次々と飛び出していく。
俺についてこれるか
「俺についてこれるか」とドラテクを見せつける爆走王と、すっかりロボットアニメの主人公になりきってテンションが上がりっぱなしの超条。パロディを全力でやり切るこのBパートは、見ているこちらまで笑いが止まらなかった。上手く捕まえないと大事故になると冷静に心配する一本木の存在が、かえって暴走ぶりを際立たせていた。
奴を止めるための武装はないのかと問う超条に、あるに決まっているが出力に不安があると答えるローボくん。超条の力を合わせて放たれた一手で、爆走王はついに確保される。真の恐怖を前にスピードキングは引退を決意したというナレーションまで含めて、最後まで大真面目にふざけ切った追跡劇だった。
大手柄によってクビは撤回され、ローボくんはまた交番で働けることになる。次に装備するならバーニアか機銃かと盛り上がる二人の姿に、もうすっかり仲間として受け入れられているのが分かって、なんだかほっこりした。
第3話のまとめ考察
超能力が通じない相手がもたらしたもの
第3話は、超能力が通じないローボくんという存在を通して、超条というキャラクターの別の顔を見せた回だった。読心術も千里眼も使えない相手の前では、超条はただのぐうたらな警官にすぎない。そんな超条が、最後にはローボくんのために力を貸すのだから、ゲスでもかっこいい時があるという彼の人物像がよく表れていた。
そして改めて印象づけられたのが、一本木の強さだ。超能力にも強いローボくんを、柔道一つでねじ伏せてしまう。超能力と機械と怪力の三すくみの頂点に一本木が立つという構図は、この作品のバディの力関係を分かりやすく示していた。最後には、出番を待ちわびる謎めいた人物の「匂わせも限界ですね」というぼやきまで飛び出し、メタな笑いで締めくくられる。
二本立ての構成もうまく噛み合っていた。前半でローボくんを交番の序列の最下層に落とし、後半でクビの危機から三人が力を合わせて救い出す。いがみ合っていた超条とローボくんが、最後には次の装備の話で盛り上がる関係になっているのだから、ロボットと人間の友情物語としても意外なほど筋が通っている。もっとも、その友情のきっかけが闇カジノと違法改造だというあたりが、いかにもこの作品らしい。
新しい仲間が加わったことで、交番のにぎやかさはますます増していきそうだ。ローボくんが次にどんな姿に変形し、どんな騒動を巻き起こすのか。超条と一本木、そしてローボくんの三人がこれからどんな事件に挑んでいくのか、ますます楽しみになった。




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