『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠 ファンタジー

この記事の作品:

第22話の罠は、実行役に罪を犯させない形をしている。連れ出す役に出された指示は「ただし 決して中に入ってはいけない」だった。塔の前でも誘わず、開けられるのは誰かという条件だけが教えられる。だから扉に手をかける一歩だけが、最後まで本人の判断として残る。誘導されたと分かったあとも罪は消えず、そこへ姉になったばかりの人の提案が出てくる。

アニ
今回の罠はよくできているでござる
ラン
決して中に入ってはいけない、って言うのね!
キャロ
入る一歩だけを本人に残しています。
アニ
だから誘導されても罪は消えぬのでござるよ
  1. 公式のあらすじと、いちばん最初に出された指示
    1. あらすじは「意外な提案をして」で終わる
    2. 冒頭に置かれるのは、罠の細かい指示だ
    3. 入らせない指示が、いちばん効いている
  2. 初めての妹と、姉になった人
    1. 「私はあなたの姉です」
    2. 内心は行儀よくない
    3. 「かわいい妹のためですもの」
  3. 眠る薬と、姉として見せたいもの
    1. 「作るのはよいが使うのは後にしなさい」
    2. 「場合によっては季節一つ分くらい眠ることになる」
    3. 「君は初めてできた妹に姉として良いところを見せたいのだな」
  4. 乱入と、問い返し
    1. 「シャルロッテ今すぐこの部屋を出るのだ」
    2. 「護衛騎士として 不審人物を放すわけにはまいりません」
    3. 「いつヴェローニカ様とお話しされたのですか」
  5. 「物事にはそれぞれの見方がある」
    1. 「嘘偽りを述べることは罪だと心得よ」
    2. 「そなたはいつ母上に会ったのだ」
    3. 説明が一つ挟まる
  6. かくれんぼという口実
    1. 「大人たちに見つからないように」
    2. テーブルの下で聞いた話
    3. 「どちらの言い分が正しいか分かるのではありませんか」
  7. 「その者の言う通り」
    1. 「領主かその子供でなければ開かない」
    2. 「私が手をかけると本当に開いたのです」
    3. 「そなたは誘導されたのだ」
  8. 「真実は人の数だけ存在する」
    1. 「ローゼマインを守るために」「養女にしたのだ」
    2. 「君の真実を教えてやれ」
    3. 「これが私の真実です」
  9. 姉としての頑張りどころ
    1. 「処分を受ける覚悟はあるのだろうな」
    2. 「私が兄様の立場ならば」「同じことをしたかもしれません」
    3. 「本当に君は甘いな」
  10. 「完全に嫌がらせですよね」
    1. 「敵の狙いがわからぬ」
    2. 「つまり」「外部からの嫌がらせだと思うのです」
    3. 「そなた」「意外と賢いな」
  11. 処分の中身と、残ったもの
    1. 「何かひねり出せ」
    2. 「本来重大な犯罪者に対して使う魔術具だ」
    3. 「同時に次期領主の内定を取り消す」
    4. 「あなたがまだ私の手元に残ってくれるだけで」
    5. 「そなたを疑って悪かった」
    6. 「私 お姉様を尊敬いたします」
  12. まとめと考察
    1. 罠の設計が、いちばんよくできている
    2. 「真実」という言葉が三回出てくる
    3. 甘いと言われた提案が、いちばん現実的だった

公式のあらすじと、いちばん最初に出された指示

あらすじは「意外な提案をして」で終わる

公式のあらすじは「義妹・シャルロッテとの初めてのお茶会を楽しむローゼマイン」から始まり、「狩猟大会の際、ヴィルフリートは友人達に誘われるまま、祖母ヴェローニカが幽閉される白の塔へ入った」と続く。そして「それは敵対する派閥の罠。白の塔への侵入は重大な罪だった」と置いたうえで、「再び廃嫡の危機に陥るヴィルフリート。その時、ローゼマインが意外な提案をして……」で切れる。罠の話と、姉になったばかりの人の提案が、ひとつのあらすじの中で背中合わせに並んでいる。

▼ ネットの反応

22話「ヴィルフリートの行い」 #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像1
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像2
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像3
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像4

元のツイートを見る

冒頭に置かれるのは、罠の細かい指示だ

本編はまず、罠を仕掛ける側の声から始まる。「よいか」「ヴィルフリート様を遊びに誘い出して」「森の奥にある白い塔へお連れするのだ」だ。そして最後に条件がつく。「ただし 決して中に入ってはいけない」「分かったな」「はい」だ。連れて行けとは言うのに、入るなと念を押してから送り出している。

入らせない指示が、いちばん効いている

この一言があるおかげで、実行役の子どもたちは罪を犯さずに済む。塔の前まで連れ出すだけなら、ただの探検だからだ。扉に手をかける役だけが、最後に一人だけ残される。仕掛けた側は、罪になる一歩をわざと自分たちの手から外している。

初めての妹と、姉になった人

「私はあなたの姉です」

名乗りは行儀よく始まる。「シャルロッテと申します」「以後よろしくお願いいたします」に対し、「歓迎いたします シャルロッテ」「私はあなたの姉です」と返る。そこへ「わたくし お姉様が欲しいと思っていたので嬉しいです」「これから仲良くして下さいまし」が重なる。お互いに、欲しかったものを相手がくれたという形で対面が終わる。

▼ ネットの反応

シャルロッテかわいい
#booklove_anime #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像5
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像6
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像7
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像8

元のツイートを見る

内心は行儀よくない

表の受け答えの裏で、心の声はまるで行儀が違う。「シャルロッテ マジ可愛い」「トゥーリ以来の私の天使」だ。実の姉を思い出す並べ方で、新しい妹を受け止めている。貴族の姉としての言葉と、下町で育った人の言葉が、同じ場面に重ねて置かれている。

「かわいい妹のためですもの」

妹のほうからの頼みごとも短い。「洗礼式はお姉様が祝福を授けてくださるのですか」だ。返事は「かわいい妹のためですもの」「私が祝福を与えましょう」で、そこに「楽しみにしておりますね」が返る。この回のいちばん穏やかな約束が、いちばん早い場面で結ばれている。

眠る薬と、姉として見せたいもの

「作るのはよいが使うのは後にしなさい」

場面が変わると、素材のそろった薬の話になる。体の中で固まった魔力を溶かすユレーヴェのことだ。ところが返ってきたのは待ったで、「作るのはよいが使うのは後にしなさい」だった。準備が終わった瞬間に、使う時期だけを止められている。

▼ ネットの反応

シャルロッテ マジ天使
#booklove_anime #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像9
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像10

元のツイートを見る

「場合によっては季節一つ分くらい眠ることになる」

理由は具体的だ。「なぜですか」と聞くと、「10日からひと月」「場合によっては季節一つ分くらい眠ることになる」と返る。そして「洗礼式の後は冬の社交会」「奉納式 祈念式がある」と並べ、「祈念式を終えてからにしなさい」で締める。治る時間と、妹との約束の時間が、そのまま取り合いになっている。

「君は初めてできた妹に姉として良いところを見せたいのだな」

言い当てられたうえで、助言の形が変わる。「君は初めてできた妹に姉として良いところを見せたいのだな」「そうです」のあと、「奉納式や祈念式で領主の養女として」「貢献している姿を」「シャルロッテに見せれば」「さらに尊敬されるではないか」と続く。締めは「では祈念式まで頑張りなさい」だ。我慢させる代わりに、我慢する期間そのものを見せ場として渡している。

乱入と、問い返し

「シャルロッテ今すぐこの部屋を出るのだ」

穏やかな時間は、扉の向こうから壊される。「ヴィルフリート様が入室の許可を求めています」の直後に、「シャルロッテ今すぐこの部屋を出るのだ」「ローゼマインに騙されてはならぬ」が飛んでくる。妹を助けに来たつもりの人が、妹の初めてのお茶会を最初に壊している。

▼ ネットの反応

いやーアンゲリカさんは立場に遠慮がないところが美点ですね。そして一般モブおじさん顔の目的はヴェローニカ様とヴィルフリート様を接触させることだったのね。あー陰謀ってやだやだ #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像11
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像12
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像13
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像14

元のツイートを見る

「護衛騎士として 不審人物を放すわけにはまいりません」

止めに入る側の言い方には遠慮がない。「入室の許可も得ず」「ローゼマイン様に近づかないでいただきたく存じます」と告げ、「離せ」に対して「護衛騎士として 不審人物を放すわけにはまいりません」と返す。相手は領主の息子だ。役目のほうを先に置くと、身分の高さが理由にならなくなる。

「いつヴェローニカ様とお話しされたのですか」

言い返す代わりに出てくるのが、日付を確かめる質問だ。「おばあ様だ」「おばあ様に直接聞いた」に対し、妹が「でも兄様のおばあ様は」と言いかけ、姉が「いつですか」「いつヴェローニカ様とお話しされたのですか」「お答えくださいヴィルフリート様」と重ねる。侮辱された側が、侮辱の中身ではなく出どころだけを追いかけている。

「物事にはそれぞれの見方がある」

「嘘偽りを述べることは罪だと心得よ」

呼ばれた大人たちが場を作り直す。最初に置かれるのは裁きではなく前置きで、「物事にはそれぞれの見方がある」「すべてをつまびらかにし」「その上で判断せねばならぬ」だ。そのうえで「嘘偽りを述べることは罪だと心得よ」と釘を刺す。正しさを決める前に、話し方のほうの条件を先に決めている。

▼ ネットの反応

#本好きの下剋上 領主の養女
ヴィルフリートの行い
※ヴィルフリートの深刻なやらかしは4章だけで2回目です

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像15
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像16
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像17
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像18

元のツイートを見る

「そなたはいつ母上に会ったのだ」

父親からの問いも一点だけだ。「ヴィルフリート」「そなたはいつ母上に会ったのだ」に対し、「狩猟大会の時です 父上」と返る。ここで初めて、いつの話なのかがはっきりする。叱る場面ではなく、時刻を確定させる場面として進められている。

説明が一つ挟まる

話の途中に、狩猟大会そのものの説明が入る。「君が収穫祭で各地を回っている間」「城の森で行われる狩猟だ」と始まり、「獲物は冬の食料にもなり」「獲物の数で報奨が出るので」「騎士たちが最も張り切る行事だ」と続く。この回は、留守にしていた側と一緒に事情を聞く形で進んでいく。

かくれんぼという口実

「大人たちに見つからないように」

誘いの言葉は、遊びの顔をしている。「かくれんぼをしませんか」「大人たちに見つからないように」「誰が一番早くお茶会の広場を通り抜けられるか競争するのです」だ。返事は「面白い」「よし 競争だ」だった。大人に見つかるなという遊びの規則が、そのまま立ち聞きの段取りになっている。

▼ ネットの反応

本好きの下剋上
ヴィルフリートくんまた騙されてるよ~!
頑張って洗礼式成功させたのに領主の内定取り消しとは厳しいなあ
これでも利用されただけということで最悪処刑の可能性もあったから厳しい世界だ
というか神官長、ヴィルフリートへの当たり厳しすぎじゃないw
#本好きの下剋上 #booklove_anime

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像19
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像20

元のツイートを見る

テーブルの下で聞いた話

通り抜けの途中で耳に入るのが、この回の火種だ。「ヴェローニカ様が捕らえられたのは」「領主の養女が関係しているらしい」「ローゼマインのことか」「それとフェルディナンド様だろ」と聞こえる。会話が置かれていた場所まで含めて、聞かせるために用意されている。

「どちらの言い分が正しいか分かるのではありませんか」

反論すると、答えを外に出される。「そもそも罪を犯した原因がローゼマイン様にあり」「裏で糸を引いているのがフェルディナンド様なのです」と言われ、「嘘だ」と返した先で「ヴェローニカ様に直接伺えば」「どちらの言い分が正しいか分かるのではありませんか」と引き取られる。確かめに行くという正しそうな動機だけを、相手の口から渡している。

「その者の言う通り」

「領主かその子供でなければ開かない」

塔の前でも、直接は誘わない。「ここの扉は」「領主かその子供でなければ開かない」「中にも入れない」と、開けられない理由の形で条件が置かれる。開けてくれとは一度も言わずに、開けられるのは誰かだけを教えている。

▼ ネットの反応

純粋さは時に罪であることだなあ #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像21
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像22
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像23
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像24

元のツイートを見る

「私が手をかけると本当に開いたのです」

本人の説明がそのまま結果になる。「その者の言う通り」「私が手をかけると本当に開いたのです」だ。聞いた側の反応は「それで入ってしまったのか」「面倒なことになったな」で、そこに「だから廃嫡にしておけと言ったではないか」がかぶさる。扉が開いた瞬間が、そのまま罪の成立した瞬間になっている。

「そなたは誘導されたのだ」

罪の重さが告げられるのはこのあとだ。「あれは領主一族の中でも」「深刻な罪を犯した者を 幽閉しておくための塔で」「アウブである私の許可なく 立ち入れば」「領主への反逆とみなされる」と続く。そのうえで「そなたは誘導されたのだ」「かくれんぼ自体 旧ヴェローニカ派の集まる場に」「そなたを連れ出すための口実であろう」と種が明かされる。誘導されたと分かったあとでも、罪のほうは消えないまま残る。

「真実は人の数だけ存在する」

「ローゼマインを守るために」「養女にしたのだ」

母親の言葉は、息子の話を正面から否定する。「陰謀をめぐらせ」「領内に混乱をもたらしたのは ヴェローニカ様の方なのですよ」だ。父親も続けて「母上とおじ上が罪を犯し」「ローゼマインに危害を加えようとした」「だから私はローゼマインを守るために」「養女にしたのだ」と明かす。養女に迎えた理由が、この場で初めて本人の口から説明される。

▼ ネットの反応

22話エンカ:緋原ヨウ @hi_yoh0830
あやかし陰陽録
陰陽おとぎソール
回復職の悪役令嬢
森の端っこのちび魔女さん
図書館の天才少女
わたしの創った千年王国
#本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像25

元のツイートを見る

「君の真実を教えてやれ」

言い合いを止めるのが、この回でいちばん静かな一言だ。「真実は人の数だけ存在する」「ローゼマイン」「君の真実を教えてやれ」だ。どちらが正しいかを決めるのではなく、もう一つの話を足すように促している。嘘を暴く場面ではなく、持っている話を並べる場面として組み直されている。

「これが私の真実です」

語られる中身は、ずいぶん地味だ。「それまで私は神殿で下町の者と本作りをしていました」に始まり、「領主の養女になることが決まると」「下町に降りることも」「下町の者と接することも禁止されました」と続く。締めは「奪われたものは他にもありますが」「自由を失いました」「これが私の真実です」だった。得をしたと言われた側が、失ったものの一覧で答えている。

姉としての頑張りどころ

「処分を受ける覚悟はあるのだろうな」

話が済むと、行き先は処分になる。「そなたはその話を信じ」「ローゼマインを侮辱し」「禁じられている塔に入った」「処分を受ける覚悟はあるのだろうな」だ。挙がる案は「廃嫡にして神殿に入れるか」「塔に幽閉するのが妥当であろう」の二つだった。どちらの案も、祖母と同じ場所か同じ立場に置くという形をしている。

▼ ネットの反応

敵の狙いが分からない。
ヴィルフリートは利用されただけ。それは前座でそのあとに本命の計画が動きだすのでは? #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像26
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像27
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像28
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像29

元のツイートを見る

「私が兄様の立場ならば」「同じことをしたかもしれません」

止めに入ったのは、侮辱された側だった。「ヴィルフリート兄様はそそのかされただけです」と言い、「私が兄様の立場ならば」「同じことをしたかもしれません」と続ける。理由は「兄様にとってヴェローニカ様は」「大事な家族なのですから」だ。かばう理由に、自分の被害ではなく相手の家族を置いている。

「本当に君は甘いな」

返ってきた評は褒め言葉ではない。「家族か」「本当に君は甘いな」だ。それでも引かずに、「確かに兄様は塔に入りましたが」「明らかに誘導された結果です」「それでも罪に問われるのですか」と食い下がる。甘いと言われた提案が、このあと処分の形を決めていく。

「完全に嫌がらせですよね」

「敵の狙いがわからぬ」

大人たちの相談は、まず行き詰まる。「多くの人間が関わりすぎていて」「敵の狙いがわからぬ」からだ。助け出すでもなく、消すでもなく、旗頭にしたいにしては手が回りくどい。「このままでは廃嫡か処刑だ」「目的はむしろ」「ヴィルフリートの排除に思える」とまで言われる。狙いが読めないという行き詰まりが、この場のいちばん大きな問題になっている。

▼ ネットの反応

外部からの嫌がらせ説を唱えるローゼマイン #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像30
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像31
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像32
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像33

元のツイートを見る

「つまり」「外部からの嫌がらせだと思うのです」

そこへ投げ込まれるのが、身も蓋もない見立てだ。「完全に嫌がらせですよね」だ。理由は数え上げで、「現に 家族関係には ひびが入り」と始まり、「どう処分しても貴族の不満は出てくるでしょう」「関わった貴族を一斉に処分するほどの魔力的な余裕はない」「放置しておくのも危険」と並ぶ。そして「どう転んでもエーレンフェストのためになりません」から「つまり」「外部からの嫌がらせだと思うのです」へ着地する。どの手を選んでも損をするという形そのものを、狙いの正体として読み替えている。

「そなた」「意外と賢いな」

受け取った側の反応は短い。「なるほど」「貴族の対立ではなく」「外部からの嫌がらせか」だ。そのうえで「そなた」「意外と賢いな」と続き、言われた本人が「意外と」と引っかかる。行き詰まりが解けた場面に、まだ子ども扱いが残っている。

処分の中身と、残ったもの

「何かひねり出せ」

見立てが決まっても、処分そのものは消せない。「全く何の咎めもないわけにはいかぬ」「ヴィルフリートへの処分は絶対に必要だ」と言われ、続く注文が「何かひねり出せ」だ。必要なのは罰そのものではなく、罰に見えるものだと最初から言っている。

▼ ネットの反応

記憶を探るのは処罰した体であると共に、敵を探るため。事実上の処罰は次期領主になれなくなったこと。 #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像34
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像35
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像36
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像37

元のツイートを見る

「本来重大な犯罪者に対して使う魔術具だ」

出てきた案は、記憶を読む道具を使うことだった。「本来重大な犯罪者に対して使う魔術具だ」と説明され、「あれなら処罰を下した印象を与えることができますし」「敵を特定することができます」と続く。さらに「あえて泳がせているように見せることもできるな」と足される。一つの道具が、罰と捜査と演技を同時にこなす道具として選ばれている。

「同時に次期領主の内定を取り消す」

言い渡しは淡々としている。「そなたを重大な罪を犯した者として扱い」「魔術具を使い記憶を探る」「同時に次期領主の内定を取り消す」「これを今回の処分とする」だ。最後は「以後」「うかつな行動は取らないように」で終わる。いちばん重い部分が、処分の説明のいちばん後ろに置かれている。

「あなたがまだ私の手元に残ってくれるだけで」

処分が決まった直後に置かれるのが、母親の言葉だ。「あなたがまだ私の手元に残ってくれるだけで」「本当に嬉しいです」だ。次期領主の内定が消えた場面で、失われなかったもののほうを数えている。減った立場ではなく、減らなかった距離のほうが先に口にされる。

「そなたを疑って悪かった」

本人からの言葉も短い。「私はおばあ様が好きだが」「おばあ様が間違っていたと 今は分かった」「そなたを疑って悪かった」「すまぬ」だ。返事は「もうよいのですよ 兄様」だった。好きだという気持ちを取り下げないまま、間違いだけを認めている。

「私 お姉様を尊敬いたします」

締めは妹からの一言だ。「お姉様 すごいです」「私 お姉様を尊敬いたします」と言われ、心の声が「やったよ」「私 尊敬されるお姉様になれたよ」と跳ねる。前半で助言されていた、尊敬される姉という見せ場のほうが、思ってもみない場面で先に手に入る。見せ場として用意されていた尊敬が、事件のほうで先に届いてしまう。

まとめと考察

罠の設計が、いちばんよくできている

この回の仕掛けは、実行役に罪を犯させない形をしている。「決して中に入ってはいけない」と先に釘を刺し、塔の前では開けられる条件だけを教える。扉に手をかけるという一歩は、最後まで本人の判断として残される。誘導されたと分かったあとでも罪が残るのは、罠がそのように組まれていたからだ。

▼ ネットの反応

本来は重大な犯罪者に対して使う魔術具なので処罰を下した印象を与えることができる。さらに敵の特定も可能だ(少なくとも子供たちとあの貴族3人か) #本好きの下剋上

『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像38
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像39
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像40
『本好きの下剋上 領主の養女』第22話 感想|「決して中に入ってはいけない」と命じてから送り出す罠反応画像41

元のツイートを見る

「真実」という言葉が三回出てくる

この回では、真実という言葉が立場を変えながら三度出る。塔の中で「私に真実を教えてくれました」と受け取り、場の前置きとして「真実は人の数だけ存在する」と置かれ、最後に「これが私の真実です」と差し出される。同じ言葉が、吹き込まれたものから、並べるものへ、そして手持ちのものへと変わっていく。

甘いと言われた提案が、いちばん現実的だった

「本当に君は甘いな」と評された提案は、結果として処分と捜査と演技を一つにまとめた。罰の形を借りて敵を特定し、泳がせる余地まで残す。かばうことと守ることが、同じ一手の中で両立している。甘さだと呼ばれたものが、この回でいちばん勘定の合う手になっている。

アニ
真実という言葉が三度出てきたでござる
ラン
吹き込まれた真実から、自分の真実へ移るのね!
キャロ
甘いと言われた提案が一番働きました。
アニ
罰と捜査と演技を一つにまとめた回でござった

コメント