『おっさん剣聖II』第8話「片田舎のおっさん、求婚される」感想|狙われたのは別の婚礼

『おっさん剣聖II』第8話「片田舎のおっさん、求婚される」感想|狙われたのは別の婚礼 ファンタジー

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』第8話の副題は「片田舎のおっさん、求婚される」。シュステが差し出しているのは自分ではなく家で、ベリルが断ったのも求婚ではなく動機のほうだった。夜会で彼がやったのは、酒をこぼすことである。そして帰り道の襲撃で本当に狙われていたのは、まったく別の婚礼だった。前回この滞在の用件として示されていた、王女の輿入れの下見である。

アニ
おっさん剣聖の第8話、副題がそのまま「求婚される」でござる!
ラン
シュステちゃん、初対面で三日間同じ部屋にって言うのね…!
キャロ
しかも三度も求婚しますよ。断られるたびに角度を変えてきます。
アニ
でも彼女が本当に差し出しているのは自分じゃないのよね。切ないわね!

副題は「求婚される」、そして一度では終わらない

この作品の副題は毎回「片田舎のおっさん、○○する」の形をとる。第1話から並べると、新たな職場に行く、成長を見守る、老輩に己を重ねる、帰省する、雄叫びをあげる、父と対峙する、貴族に招かれる。そして今回が求婚されるである。前回に続いて二話連続で、ベリルが自分から動かない受け身の形になっている。

初対面の挨拶が「三日間、同じ部屋で」

シュステ・フルームヴェルクの第一声は名乗りと歓迎の言葉だが、そのすぐあとに来るのが「ベリル様とはこの三日間、同じ部屋で過ごしたいと考えております」である。理由は「夜会までの間にパートナーとして、より深く互いを知っておくべきですので」。段取りとしては筋が通っているのが厄介なところだ。

ここで割って入るのがアリューシアで、部屋を共にすることと互いを知ることにどんな関係があるのかと正面から問う。先生は繊細な方なので初対面の相手と四六時中顔を突き合わせていては、かえって深く知り合うのは難しいと思われる、と理屈を組み立てたうえで、最後に「いいえ、間違いなく無理です」と自分で言い切ってしまう。理屈の体裁が三行でほどけている。

断っても翌日には別の角度から来る

翌朝、シュステは前日の非礼を詫びるところから入り直す。ベリルの内心は「今日は謝罪。やっぱり読めないな、この子」だ。そこから花瓶の花を引き合いに出し、自分もフルームヴェルク家の血筋を絶やさぬ花の一つになりたいと言う。断られた翌日に、断られた話をもっと深いところから始め直している。

三度目はもう直球で、料理が得意だと言い、ビデン村地方の味付けも勉強したと重ね、体は丈夫ですと続けて、子供は何人欲しいですかまで一息に進む。年が離れすぎていると言えば年齢は関係ないと返され、田舎者とでは不釣り合いだと言えば釣り合わない理由を問い返される。ベリルの内心が「ダメだ、何を言っても全部切り返される」になるのも無理はない。

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#おっさん剣聖 第二期
テレビ朝日系全国ネット “IMAnimation W”枠
只今より第8話放送開始✨
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第8話「片田舎のおっさん、求婚される」
放送開始!

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シュステが差し出しているのは、自分ではなく家だった

公式のあらすじは「その裏には、確たる理由があった」とだけ書く。その理由が明かされる場面が、今回のいちばん重い部分である。

三人の兄と、父の代の同じ出来事

彼女には三人の兄がいた。不幸が重なり、継ぐはずではなかったウォーレンが家督を継承した。そして父の代にも同じことがあったという。跡取りが次々に失われる家系で、残った者が繰り上がりで領主になる。それが二代続いている。

だから父にも兄にも、家を継がないという選択肢はなかった。領主には領民を守る義務がある。幼い頃からその二人を見てきた彼女が出した結論が、万が一を考えて婿養子をとり、この家を守る一助となることである。そして「それが私の使命です」と言い切る。恋愛の話をしているように見えて、最初から一度も恋愛の話ではなかった。

なぜベリルが選ばれたのか

条件も明かされる。貴族では利害が絡む。ただの平民では周囲が納得しない。その両方を外れる相手として、国王からの覚えもめでたく、父の旧友であり、兄の師匠でもある人物が浮上した。身分の隙間にちょうど収まる駒として選ばれているわけで、これは求婚というより人選である。

ウォーレンの立場が面白いのは、この人選に賛成しながら、動機のほうには賛成していない点だ。彼が一番に願っているのは愛のある幸せな結婚であり、妹の思惑はそれとは違うとはっきり言う。妹には家のことに関係なく結婚してほしいと常々思っているとも言う。それでも縁談自体は止めない。

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片田舎のおっさん、剣聖になるⅡ(#おっさん剣聖)第8話視聴

シュステもいいが、プリムもいいね。
アリューシアはシュステの攻勢を見たら焦るわなそりゃwww

ただ、こっから一気にシリアス回突入かな(原作勢だけど、読んだのだいぶ前だから大筋は覚えてるが細かいところが記憶曖昧だな…)

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ベリルが断ったのは、求婚ではなく動機のほうだった

三度目の求婚で、彼女は決定的な言い方をする。この地で剣術道場を開いてくれて構わない、互いの家のためにどうかこの結婚を、と。ここでベリルの受け答えが変わる。

「そこまで背負うことはないと思う」

それまでのベリルは、年齢が離れている、身分が釣り合わない、互いをよく知らないと、自分の側の不足を並べていた。そして全部切り返されていた。切り返されなくなったのは、話の向きを彼女の父と兄に変えてからである。家のためと言うが、そんなことをあの二人が望むのか。二人はシュステの幸せを一番に願っているはずだ、と。

そのうえで「家のことを思う君を尊敬するよ」「でも、そこまで背負うことはないと思う」と続ける。彼女の努力を否定せず、努力の量のほうを問題にしている。求婚を断る言葉ではなく、使命を降ろしていいと言う言葉だ。三度も切り返してきた相手が、ここで初めて絶句する。

兄は妹と弟子の両方の背中を押している

同じ頃、ウォーレンはアリューシアにこう言っている。先生の結婚相手は君でもいいと思っている、僕は君の気持ちを知っているからね、と。さらに、先生は弟子を恋愛対象として見ないし単純な色仕掛けにも乗らない人だから、意外性で攻めるのだと助言し、ドレスまで選ぼうとする。

妹の縁談を進めながら、その対抗馬に作戦を授けている。二股をかけているのではなく、どちらも家のためではなく本人のために選べと言っている点で一貫している。妹には家を背負うなと願い、弟子には遠慮するなと言う。放っておいたら結婚できないタイプだという評価を、彼はベリルとアリューシアの両方に下している。

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#おっさん剣聖 #ossan_kensei #片田舎のおっさん剣聖になる

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夜会でベリルがやったのは、酒をこぼすことだった

公式のあらすじは「夜会で、ベリルが見せた振る舞いに、シュステの心は動かされる」と書く。その振る舞いが何だったのかが、この回のいちばん気持ちのいい場面である。

田舎者という蔑称を、そのまま口実に使う

夜会でシュステに絡んできた貴族の女性が、息子が気に入られなかったことを当てこすり、酒が過ぎているのではと言い、しまいには彼女の物言いのせいで相手が見つからないと噂になっていると口にする。上品な言葉づかいのまま、内容だけが刺してくるやり方だ。

そこでベリルが飲み物をこぼす。「申し訳ありません、手が滑ってしまいました」と詫び、不慣れな田舎者ゆえどうかご容赦を、と続ける。自分が散々言われてきた田舎者という蔑称を、そのまま無礼の免罪符に使っている。相手は不作法を責められない。責めれば、田舎者を招いた側の落ち度になるからだ。

「ついイラッとしちゃって」

直後にシュステへ小声で漏らすのが「ごめん、ついイラッとしちゃって」であり、続けて「不作法なおっさんには、こういうことができるんだ」と言う。庇ったとも助けたとも言わない。できることの範囲を説明しただけの言い方をする。

求婚を三度断られても揺らがなかった彼女が動いたのが、この場面だというのがよくできている。条件を並べて選んだ相手が、条件では説明できない動き方をしたわけだ。帰り際に庭の花で作ったものを贈るのだが、兄が「シュステが手作りのものを贈るなんて初めてだな」と驚くので、変化の大きさが外から見ても分かる。

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「いつまでも鈍い鈍いってわけでもない」

夜会の裏で、ベリルは旧友と酒を飲んでいる。シュステの父であり、若い頃に同じ道場で剣を学んだ相手だ。貴族だと知らないまま競い合っていたと本人が振り返り、素性を隠していたことを詫びる。色眼鏡で見られたくなかった、と。

結婚はいいものだと言う側と、想像できないと言う側

旧友は「結婚ってのはいいもんだぞ」と言い、大切な家族がいるのは生きる励みになると続ける。対するベリルは、自分の結婚がどうも想像できない、それどころか恋愛というものも正直よく分からないと返す。ここまでは、この作品でずっと繰り返されてきたやり取りの範囲内だ。

ところが、昔から自分のことには鈍いと言われ、これまでに言い寄ってくる相手の一人くらいいただろうと突っ込まれたとき、返ってくるのが「いつまでも鈍い鈍いってわけでもないんだけどな」である。

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#おっさん剣聖 8話。ラブコメ回、ただしエロサービスは今回もない。ベリルは鈍感ではなくアリューシアは意外と芽があるんやね。シュステはまた出てくるんだろうか。そしていきなり死亡フラグ回収してバッドエンド。この作品ずっと魔術>剣なんだよな。

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気づいていて、応えていないだけだった

この一言で、前提が一つひっくり返る。ベリルは向けられている好意に気づいていないのではなく、気づいたうえで動いていないということになるからだ。鈍感で片づけてきた読み方が、本人の口から否定された形になる。

直後にドレス姿のアリューシアを見て、綺麗だなと素直に漏らす流れも効いている。恋愛が分からないと言った直後に、分からないなりの反応をきちんと返している。視聴者の反応でも、ベリルは鈍感ではないという読みと、アリューシアには意外と芽があるという読みが同時に出ていた。

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#おっさん剣聖 Ⅱ8話

人は何のために結婚するのか
ベリルが向けられる好意を自覚していることも分かり、アリューシア√の可能性が拓ける一話…そんな印象も風雲急を告げる襲撃…
フラグが立ってたとは言え、ヴェスパー
戦う覚悟のみならず、彼の死は恋愛面におけるベリルの意識も変えることになる?

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指輪を買った騎士と、名前を告げない死者六名

帰路の場面に入る前に、出発前のやり取りが挟まる。ここが今回でいちばんこたえる作りになっている。

「いい間合いだったもんな」

前回、若い騎士ヴェスパーはベリルに剣術指南を願い出て、そのついでに恋の相談もしていた。相手は幼馴染のフラウで、自分はまだ半人前だから思いを伝える資格がないと言っていた。それに対してベリルが返したのが、二人は間合いがいいし呼吸も合っている、一緒に成長するんじゃダメなのかな、という言葉だった。

今回、彼は報告に来る。ベリルさんのおかげで腹が決まりました、昨日、街で購入しました、戻ったら思いを伝えようと思います、と。ベリルは「そうか、先手必勝だ」と送り出し、そして「いい間合いだったもんな」ともう一度言う。前回と同じ言葉が、今度は祝福として使われている。

帰路の霧と、報告される数字

帰り道、霧が急に濃くなる。散らばるなという制止が間に合わず、大剣を持った襲撃者が現れる。狙いはアリューシアで、おっさんに用はないと言い放たれる。ベリルは相手の一人を止めるが、取り逃がす。

そして報告される。最終的に死者六名、負傷者七名、敵側の死者は二名。誰が含まれているかは語られない。画面は名前を告げず、数字だけで処理する。あっさりしすぎだという声も、フラグを立てておいて回収したという声も出たが、この素っ気なさ自体が今回の後味を決めている。指輪を買った翌日の帰り道だったことは、視聴者の側が覚えている。

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#おっさん剣聖 II 第7話

死亡フラグ…の巻。
故郷から戻ったと思ったら、即出張。
騎士団長も同行かー。いなくていいのに。
領主さんもベリルさんの弟子とのことだが、初登場のキャラにそう言われてもなー。
世話役の2人、カップルだと思ったら案の定。
もう結ばれる5秒前ぐらいの仲に見えたが…

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まとめ、この滞在の本当の目的は別の婚礼だった

終盤の分析場面で、この回の見え方が根本から変わる。求婚と夜会の話をずっと見せられていたが、動いていたのは別の結婚のほうだった。

狙いは騎士団長で、理由は輿入れの阻止

襲撃者のコートには魔法的防護がかかっており、霧も魔術によるものだった。魔術と連携して戦うやり方から割り出されたのがヴェルデアピス傭兵団で、リーダーは大剣使いのハノイ・クレッサ。戦争に敗れて属国となった国で、戦乱を生き延びた戦闘集団が元になっているという。

そして狙いの説明がこうなる。今回の辺境伯領への訪問は輿入れの下見であり、やつらの真の狙いは婚礼の阻止。そこで目障りになるのは騎士団の最大戦力、すなわち騎士団長だ、と。前回この滞在の用件として示されていたのが、サラキア王女の輿入れに備えた移動経路と警備体制の確認だったことを思い出すと、話が一本につながる。

「外野面はできんぞ」

つまり今回は、二つの結婚が同じ回に並んでいたことになる。片方は三度断られ、片方は襲撃を招いた。求婚劇として見ていたものと、傭兵団が動いていた理由が、同じ「婚礼」という一語でつながっている。ラブコメ回から急にシリアスへ折れたように見えて、実は最初から同じ線の上にあった。

締めくくりは「おぬし、外野面はできんぞ。立派な当事者じゃからな」という指摘である。返ってくるのは、俺の剣が必要なときはいつでも振るう、相手が誰であってもね、という答え。これに対して「おぬし、変わったな」と返るのが、この回の到達点だろう。前回の「俺を必要としてくれているなら、応えるべきだと思ってね」から一段進んで、必要とされる前に構えるところまで来ている。

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TVアニメ『片田舎のおっさん、剣聖になるII』

第8話予告
「遅い時間の夜食はシンプルに作りたい。ややこしいことを考えると眠くなってしまう」
「いや待て、食わずに寝たほうがいいのか?」

#次回予告
#おっさん剣聖
https://x.com/ossan_kensei/status/2091540967711191438

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アニ
夜会でベリル先生がやったのが、わざと酒をこぼすことだったわね!
キャロ
「不作法なおっさんには、こういうことができるんだ」ですからね。
ラン
「いつまでも鈍い鈍いってわけでもない」って気づいてたのね!
アニ
そして帰り道の襲撃でござる…狙われていたのは別の婚礼だわね!

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