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ロキシーとの初夜を越えた朝から、第3話は始まる。ルーシーを抱くシルフィ、ゼニスの髪をとかすノルン、「いつもと同じでございます」と笑うアイシャ。そしてラノア魔法大学への復学と、教員となったロキシー。ザノバが差し出した魔道具に、ルーデウスは「ザリフの義手」と名を与える。取り戻した日常を、朝から夜まで丸ごと描き切った一話だ。




ルーデウスと家族の穏やかな日常
目覚めると、隣にロキシーがいる朝
第3話は、自宅のベッドで目を覚ますルーデウスから始まる。隣を見れば、そこに眠っているのはロキシー。結婚したその翌朝という、彼にとってはあまりに感慨深い光景なんだ。
しみじみと初夜を振り返ったかと思えば、そっとシーツをめくってロキシーの胸元にある白毫を確かめにいく。このあたりのルーデウスらしさは、相変わらずというほかない。感動的な場面のはずなのに、どこか間の抜けた可笑しみが同居しているのが本作の味なんだよね。
そうしてロキシーを起こし、制服に着替えて部屋を出る。ここから、この家の一日がゆっくりと動き出していく。
大きな事件は何も起きない。それでも、この一日を丁寧に追いかけることにこそ意味がある——そういう回だった。
シルフィとルーシー、ノルンとゼニス、そしてアイシャの朝食
階下ではルーシーを抱いたシルフィが朝の挨拶。ルーデウスとシルフィは娘の可愛さを確かめ合いながら、すっかり夫婦のいちゃつきに突入する。それを、ロキシーが少し羨ましそうに覗いている——この構図がなんとも微笑ましいんだ。
続いて、母さん(ゼニス)の髪をとかすノルンに朝の挨拶。ルーデウスが書こうとしていたスペルド族の本は、いつのまにかノルンが執筆を進めているという。妹の成長がさらりと描かれるのがいい。一方でゼニスは、変わらず記憶を失ったまま静かに呆けている。取り戻せたものと、取り戻せなかったものが、同じ食卓に並んでいるんだ。
そこへ、歌いながらキッチンから現れるアイシャ。朝食は何かと問うルーデウスに、彼女は「いつもと同じでございます」と返す。あとから出てきたリーリャに説明不足を叱られるのがまた可笑しい。そうして家族全員での朝食が始まる。
ラノア魔法大学へ——復学と、新任教師ロキシー
今日から復学、そして教壇に立つロキシー
場面は変わって、ラノア魔法大学への通学風景。ルーデウスとシルフィは今日から復学、そしてロキシーは教員として大学に赴く。三人が並んで歩くだけの絵なのに、ここに至るまでの道のりを思うと胸に来るものがあるんだよね。
そこに挟まれるのが、先日、教員となるロキシーを大学の親しい面々に紹介した場面だ。ただ、ロキシーとしてはまったく面白くない。「教員」としては紹介されるのに、「妻」としては紹介してもらえない。その一点に、彼女はずっと不満を抱えていたんだ。
誰かに認められたいのではなく、彼の隣にいる者として扱われたい。その気持ちの機微が、短いやり取りの中にきちんと置かれている。
往来のど真ん中で、二人とも愛していると叫ぶ
そしてルーデウスの答えが、実に彼らしかった。通学の途中、往来の真ん中でロキシーをぐいと抱き寄せたんだ。人目もはばからず、である。
さらにシルフィまで抱き寄せ、二人とも愛していると声を張り上げる。
普通ならただの醜態だ。それでも、この男がここまで真正面から言い切ると、不思議と胸を打つものがある。前世で何ひとつ言えなかった過去を背負っているからこそ、彼は言葉を惜しまない。ロキシーの不満は、こうして考えうる限り最大の形で解消されたわけだね。
その後、ロキシーとルーデウスはジーナス教諭のもとへ挨拶に向かい、ルーデウスは一人で教室へと足を運ぶ。
教室に集う学友たちと、クリフの不満
リニア、プルセナ、ザノバ、ジュリ、そしてナナホシ
教室で待っていると、最初に入ってきたのはリニアとプルセナ。続いてザノバとジュリ、そして遅れてナナホシがやって来る。久々に顔を揃える学友たちの光景に、こちらまで頬が緩んでしまう。
ただ、ナナホシは咳をしていた。何気ない描写に見えて、これがどうにも引っかかる。ネットでも「咳が心配」という声が並んでいて、みんな同じところに目を留めているんだなと感じた。
そして最後に入ってきたのが、クリフ先輩。ところが彼は、どうにも機嫌が悪い。ルーデウスから、いろいろな報告がまるで無いことに不満を募らせていたんだ。
「2番目の妻」——聞かされていなかったクリフ
そこへジーナスとロキシーが教室に入ってくる。新任教師の紹介と、担任としての挨拶。そしてロキシー自身の口から、自分はルーデウスの2番目の妻である、と告げられるんだ。
教室がざわつく中、誰よりも表情を険しくしていたのがクリフだった。何しろ、彼はそんな話を一切聞かされていない。しかもクリフはミリス教徒。教義と友人との間で揺れる立場を思えば、その不満はもっともなんだよな。
ここでのクリフは、ロキシーその人を否定しているわけじゃない。ただ、大事なことを何ひとつ報告してこなかった友人に怒っている。この線引きが、彼の人柄をよく表しているんだ。
ザリフの義手と、変わらぬ夜の祈り
ザノバの研究室で、説教から義手へ
場面はザノバの研究室。ここでルーデウスは、クリフからみっちりと説教を食らうことになる。報告のひとつも寄越さないとは何事か、というわけだ。
その流れの中で、クリフはルーデウスが片手を失ったことにも触れる。平穏を取り戻す代わりに支払った代償の大きさが、ここで改めて突きつけられるんだ。
すると、ザノバが「研究の成果です」と言って差し出したのが、一組の手袋だった。
魔力を込めれば自在に動き、しかも魔術まで使える魔道具。失った腕の代わりになるものが、こんな形で用意されていたんだ。「爆速で超高性能義手が来た」とネットでも驚かれていたけれど、その驚きごと第3話の見せ場になっていた。
命名「ザリフの義手」、そして祈りの夜
この魔道具の名前は?と問われ、ルーデウスがつけた名が「ザリフの義手」。名付けの瞬間に立ち会えるのは、原作を追ってきた人にはたまらない一幕だろうね。
帰宅すれば、アイシャが元気よく出迎えてくれる。そして家族団欒のひととき。夕食は何かと聞けば、返ってくるのはやはり「いつもと同じでございます」。朝と同じ返事が繰り返されること自体が、日常が戻ってきた何よりの証明になっているんだ。
ルーデウスは、家族を大切にすると心に誓う。そして皆が寝静まったころ、彼はいつものようにご神体へ祈りを捧げるのだった。良い話でまとめようとした視聴者を最後にずっこけさせる、この締め方。それでも「お祈りは続けるのね」という反応が示すとおり、これこそが彼にとって日常が戻ってきた証なんだよな。




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