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隕石の落下から10年。上空に居座る「親」が放つ粒子メビウス・ダストの力でラムス能力に目覚めた子どもたちは、東京の〈しんかつしか〉の町から出られずにいた。夜ごとのフラッグ戦に興じるポリスホッパーのアラキたちの前に現れたのは、力の解放を持ちかける研究者・湯田博士。第1話「ファースト・ライト」を振り返る。




隕石から10年、閉ざされた町・しんかつしか
上空に居座る「親」とメビウス・ダスト
世界に隕石が落ちて10年。東京の〈しんかつしか〉も隕石の影響を受け、一部の子どもたちは特別な能力を得ていた。町の上空にはみんなが「親」と呼んでいる巨大な結晶が居座り、メビウス・ダストと呼ばれる粒子を放出し続けている。ダストは能力者=ラムスキャリアの体の一部を形成し続けており、だから彼らはダストの届くこの町から出ることができない。しかもラムスの研究は未解明な点が多く、行政から能力の出力を制限され、センサーで監視される日々だ。
夜ごとのフラッグ戦、今夜も敗北
物語は夜のゲームから始まる。「最後のフラッグは東に300メートル、商店街の端っこのビルの上」。屋根を跳び、旗を奪い合うチーム戦だ。この夜、アラキたちポリスホッパーはランプスに敗北。「これでこのエリアは終わり、俺たちランプスのものだな」と勝ち誇られてしまう。直後にアラートが鳴り響く。「ダストの使用制限値を超えたやつがいる」。犯人はランプスのゲンゴで、「ちょっと新技使っただけだ」と悪びれない。なんならリーダーのタケツネ以外は全員超えていたらしい。自由すぎる。
一方のポリスホッパーは、旗を取られた張本人のハルトが「そう、それ俺。負けたの俺のせい」と謎の堂々ぶりで、「さすハル」といじられる始末。兄貴分のショウセイは「俺がもう少し早く指示出せてたらな」と悔しがる。ゆるくも風通しのいいチームの空気感が伝わる冒頭だ。
外を夢見るアラキと「アラキ予報」
勘だけはよく当たる主人公
主人公のアラキは、ダストの総量が少なく戦力としては控えめな、自信なさげな少年。ただし妙な特技がある。晴れているのに「なんか嫌な感じ」と洗濯物を取り込みに走り、「出た、アラキ予報」「でもアラキの勘はよく当たる」と仲間に言われる、異様に的中する勘だ。
チームは妹で俊足のステラ、幼馴染のオルガ、ショウセイ、カイ、ハルトの6人。町の縁から外の景色を見つめ、「いつか行けたらいいのにね」「行けるもんなら」と交わす姿に、この作品の閉塞感が滲む。
湯田博士の提案 「私のゴールはそこだからね」
アラートの鳴らない受信機
そんな彼らのもとに現れたのが、ラムスキャリアの研究をしているという医療機関の研究者・湯田真理だ。「君たちは日頃この街で窮屈な思いをしていると思う」「君たちのゲーム、いつも見させてもらってるよ」と切り出し、研究を「もう一段階、いや二段階、三段階進めたい」と語る。差し出されたのは、身につければ公的機関に見つかることなく力を解放できる受信機。試しにステラが全力で走ってみせると──アラートが鳴らない。
「でも、違法ではないのですか」という当然の疑問には「その辺はうまく対処してあるよ。私もお役所と事を構えたくないからね」とかわす湯田。知りたいのは限界値、可能性、そして「親」との反応。「ただの遊びかもしれないけれど、その遊びがいろんなことを知るいい手段でもあるんだ」。
「私たちの遊びが、あなたにとっては実験」
それでも決め手になったのは、この言葉だろう。「私はこの実験で君たちの未来を開きたい。いずれ外にも出ていけるように」「本当に行けるんですか、外に」「私のゴールはそこだからね」。
他チームのリーダーたちが「趣旨は分かりました。ですが一旦持ち帰らせてください」と慎重に構える中、ポリスホッパーは「迷う必要なくない? 全力だぞ、捕まらないんだぞ」「やろうよ」と即決。この身軽さが吉と出るか凶と出るか。
実験初戦、相手は最強フェブラリー・ロアーズ
5本の旗をめぐるフラッグ戦
受信機にはダスト残量を確認できる機能もあり、アラキの残量は「想像以上になかった」ことが判明して笑いを誘う。それでも「無理はしなくていい」と支え合い、迎えた実験開始の初戦。湯田がゲームをセッティングし、ジャミングを張った上で、5本の旗が順に出現するフラッグ戦が始まる。相手は「相変わらず最強」と恐れられるフェブラリー・ロアーズだ。
フェブラリー側の面々が濃い。好戦的なキョウコ、ハルトの「無駄な元気」を吸い取るマリア、そして「今日は僕のために集まってくれてありがとう。最高のライブにするよ」と勝手にステージを始めるケイ。「全員、ケイがライブを始める。気をつけて」と警戒される謎のパフォーマンス能力に、場は騒然となる。
「ケイくんが、来る」アラキの勘、再び
戦況の中で光ったのが、またしてもアラキの勘だ。「なんか様子が変」「ケイくんが、来る」。直後にその予感は的中し、チームは先回りの対応に成功する。そして最終局面、ほぼスタート地点の駅に出た旗をめぐる勝負は、ステラが線路沿いを駆け抜け、ショウセイの一撃も冴えて──「マジで勝ったんだ」。最強フェブラリーからまさかの大金星である。
「よーし、ポリスホッパー。これから巻き返すぞ」。全力を解放した初戦は、最高の形で幕を閉じた。だが、この勝利も湯田にとっては貴重な「データ」のはずだ。
うまい話に裏はないのか 考察と反響
湯田博士は「良い人」か
SNSでいちばん割れたのが、湯田博士の評価だ。純粋に応援する声がある一方、「うまい話には裏がある」と警戒する考察も。遊びをデータ収集に変える構図、行政の監視を平然とすり抜ける手際、そして「親との反応」という不穏な研究項目。彼女の掲げる「外に出る」というゴールがどこまで本心なのか、序盤の大きな見どころになりそうだ。
ProjectANIMA第3弾、評価は賛否両論
本作はオリジナルアニメ企画ProjectANIMAの第3弾で、制作は動画工房。作画への信頼の声がある一方、初回はキャラクターの多さや説明の駆け足ぶり、ゲーム描写の迫力不足を指摘する辛口な感想も目立った。5チーム30人近い群像がここからどう捌かれていくのか、化ける余地に期待したい。




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