この記事の作品:
冒険者ランクアップを懸けて、エルマは大規模依頼(レイドクエスト)に参加する。だが率いるのは傲慢なゴウタンと、エルマの重騎士を“ハズレクラス”と侮るイキリのテイル。標的は死体から下級ワイトを生み出す魔物グールヘッドだ。エルマは前衛でアンデッドを引き付け、重騎士のパリィで大半を掃討してみせるが、追い詰められたグールヘッドが“存在進化”を遂げ、レベル40のマッドヘッドへと変貌する。衝撃の引きで次回へ続く一話だ。




大規模依頼(レイドクエスト)と、見下される重騎士
傲慢なゴウタンと、絡んでくるイキリのテイル
第3話、エルマは冒険者ランクを上げるべく、大規模依頼(レイドクエスト)への参加を決める。だが待っていたのは、B級冒険者ゴウタンの高圧的な洗礼だった。「アランダエイプをレベル12で倒しただと? バカも休み休み言え。根性を叩き直してくれるわ」——ゴウタンはエルマを、ギルドと魔物を舐めた新人と決めてかかる。
ゴウタンの部下・テイルも輪をかけて厄介だ。サーチスキルで敵の群れを「30前後」と報告してはゴウタンに媚び、自分のE級昇級を要求する。絵に描いたような小物ぶりで、エルマの重騎士を「ハズレクラス」と鼻で笑う——このイキリっぷりが、視聴者の間でも「小物感が面白い」と話題になった。
「ハズレクラス」と侮られても——エルマの余裕
重騎士は守り特化で攻撃性能が低く、レベルも上げにくい“欠陥クラス”と蔑まれる存在。テイルに侮られてもエルマは動じず、「だが俺はこのクラスを気に入っている」と静かに受け流す。
むしろエルマは内心、テイルの赤魔術師こそ厄介なクラスだと見抜いていた。攻撃・回復・補助を広く覚えて一見万能だが、ゲームでは典型的な“器用貧乏”。前世でこの世界そっくりのゲームをやり込んだエルマには、表向きの評価と真の強さのギャップが手に取るように分かっているのだ。
グールヘッド討伐へ——大雑把な指揮と、エルマの進言
全員生存率8割、ボスに集中するゴウタン
標的は、アンデッドの群れを率いる魔物グールヘッド(推定レベル30前後)。攻撃スキルこそ持たないが、死体から下級ワイトを作り出す「黄泉の息吹」が厄介だ。ゴウタンは「ボスはB級のわしが狩る。貴様らは距離を取ってザコを狩れ。巻き込まれてもかばわんぞ」と言い放ち、新人たちを突き放す。
エルマの見立てでは、ゴウタンは大雑把な指揮官で、このままでは全員生存率は8割ほど。「ゲームなら十分な数字だが、この世界ではデスペナルティどころか“死”を意味する」。経験の浅い新人が多いこの編成で、その2割の犠牲は看過できないものだった。
頭を下げて場を中和する、エルマの立ち回り
エルマはゴウタンに指示を具体化するよう進言するが、「わしに指図するつもりか」と一蹴される。そこでエルマは態度を切り替える。「俺はまだレベルも低く経験も未熟で不安だ。他のみんなも同じ。熟練者には簡単でも、俺たちのために指示を頼む」と、あえて頭を下げてゴウタンを立てた。傲慢な相手の性格を見抜き、敵対を避けて場を中和するこの立ち回りは、視聴者からも「さすが」と評判だった。
もっとも、ゴウタンの相棒であるはずのルーチェの出番は、この回ではごくわずか。ネットでは「今回もルーチェの顔出しはお預けか」という声も多く、彼女の本格的な活躍は次回以降に持ち越されたかたちだ。
前衛で引き付けろ——重騎士パリィの本領
「三々で背中を補え」新人をまとめる陣形
いざ戦闘。ゴウタンがボスにかかりきりになる一方、取り巻きのワイトやザコアンデッドは新人パーティに丸投げされる。「あんな数に突っ込むのか」と尻込みする面々に、エルマが呼びかける。「三人一組で別れて陣形を組め。互いの背を補えば、ワイト相手に遅れは取らない。俺は前衛でアンデッドを引き付け、お前たちが立て直す時間を稼ぐ」。
「一人でやるなんて無謀だ、回復が間に合わない」と心配する仲間に、エルマは動じない。「重騎士は数を引き付けるのが仕事だ。不測の事態があればすぐ知らせろ、俺も手助けに入る」。敵に突っ込むのを恐れるのは当然だからこそ、ゲーム知識で迷わず飛び込んでいくエルマの姿が頼もしく映る。
パリィで大半のワイトを掃討、レベルも急上昇
前衛に立ったエルマは、重騎士のスキル「パリィ」で敵の攻撃もスキルもことごとく受け流していく。「引き付ける」と言ったはずが、気づけば大半のワイトを一人で倒してしまう圧巻の働き。仲間たちは「ワイトよりあいつのほうが怖くなってきた」と舌を巻くほどだ。
この数・このレベルの相手は経験値効率も上々で、エルマのレベルはみるみる上昇。守り特化ゆえに軽んじられてきた重騎士が、集団戦でこそ真価を発揮する——欠陥クラスと侮られた力を、エルマは戦場で静かに証明してみせた。
グールヘッドの“存在進化”——次回への引き
大量のアンデッドに覚える違和感
ワイトを掃討し、ゴウタンがグールヘッドをあと一撃のところまで削った、その時。エルマはある違和感に気づく。グールヘッドには死体やアンデッドを食らってHPを回復するスキルがある。だが、ただの屍を食らった程度で、これほど大量のアンデッドを生み出せるはずがない——何かがおかしい。
引き伸ばし気味の演出には賛否があったものの、この「妙だ」という一言が、次に訪れる急展開への不穏な布石になっている。
マッドヘッド(レベル40)出現、絶望の中で燃える
エルマの予感は的中する。追い詰められたグールヘッドが“存在進化”を遂げ、レベル40の魔物「マッドヘッド」へと変貌したのだ。その力は高レベルのゴウタンすら凌駕し、F級の新人たちがまともに一撃を受ければ命はない。
絶体絶命の状況で第3話は幕を閉じる。だが、こんな状況だからこそ燃える——エルマの不敵なモノローグが、次回「存在進化」への期待を大きくかき立てる。重騎士の真の無双は、ここからが本番だ。




関連作品:












コメント