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巨大なアースドラゴンを退けたディアスは村の英雄となり、15歳の鬼人族アルナーと“婚約”を交わすことに。井戸や川屋が整い、襲ってきたオーガを二人で退け、メーアのフランソワには早くも子が宿る——地道な領地づくりが少しずつ動き出す。そんな折、戦友クラウスに連れられて第三王女ディアーネが来訪し、戦争への助力を求めるが、ディアスはこれをきっぱり断る。そして去り際、クラウスが“最初の領民”として仲間に加わった第2話だ。




アースドラゴン討伐から、婚約へ
素材の宴と、族長モールの提案
第2話は、単身で巨大なアースドラゴンを退けたディアスが、その亡骸を村へ運び込む場面から始まる。硬い甲羅を相手に持久戦を強いられた末の勝利は、鬼人族の村を大いに沸かせた。ディアスはその素材と引き換えに、井戸や川屋、ユルトの資材、食料や薬草を村から譲り受ける。荒野同然だった領地に、暮らしの基盤が芽生え始めた。
ところが族長モールが持ち出したのは、思わぬ“結納”の話だった。「ドラゴン殺しの隣人と深い縁を結ばなければ恐ろしくて仕方ない」というのだ。話し合いで角を立てずに進めていく本作らしく、バトルではなく交渉で物事が転がっていくのが心地よい。
15歳のアルナーと、“婚約”という落としどころ
驚くのは、当のアルナーがすでに両親へ結婚の話をしに行っていたこと。だがアルナーは結婚解禁を迎えたばかりの15歳、対するディアスは35歳と、その差は20歳にもなる。さすがのディアスも幼いアルナーとの結婚には抵抗を覚え、頭を抱えてしまう。
王国では結婚は18歳から。そこでディアスは「3年は婚約のままで、その間に立派な領主になる」という落としどころを選ぶ。勢いで押し切らず、少しずつ心を通わせ、絆を紡いでいこうとする——婚姻のそんな側面が、あたたかく描かれた。
動き出す領地づくり
井戸と川屋、そして突然のオーガ討伐
宴から数日、井戸と川屋が完成し、生活の基盤がひとまず整う。もっとも、肝心の領民は一向に増えず、ディアスは「どうすれば来てくれるのか」と頭を悩ませるばかりだ。そんな矢先、草原に仕掛けた生命感知魔法が北からのモンスターの接近を捉える。
現れたのは一体のオーガ。素材は使い道がないほど臭いが、生活の場を荒らされるわけにはいかない。ディアスとアルナーは「夫婦なんだから」と息を合わせ、二人がかりでオーガを退ける。「まだ婚約だ」とディアスが律儀に訂正する掛け合いや、血の臭いが落ちるまでユルトに入れてもらえない一幕が微笑ましい。
メーアに宿った、小さな命
この回のもう一つの見どころが、羊のような従魔メーアたちのくだりだ。メーアのフランソワに、早くも子が宿ったのである。「子供ができた」と告げられ、フランシスがやきもちを焼く様子まで含めて、村の空気が一気に和らぐ。
メーアは人の言葉を解する賢い生き物で、その分だけ恐怖や精神的な負担に敏感——妊娠中は特に、追い詰められると命を落としかねないという。そこで群れで最も強いディアスがそばにいる必要が生まれ、フランシスたちをユルトへ迎え入れることに。可愛らしさの裏に、命を守る責任がそっと重ねられていた。
第三王女ディアーネの来訪と、拒まれた要請
戦友クラウスが連れてきた一行
平穏に見えた辺境へ、東から一行が近づいてくる。騎兵と歩兵あわせて十ほど。その案内と護衛を務めていたのが、かつてディアスと背中を預け合った戦友・クラウスだった。そして一行の中には、王位継承争いの渦中にある第三王女ディアーネの姿もあった。
アルナーの魂鑑定によれば、女たちはいずれもディアスへの敵意を示す“赤”。強い“青”を灯していたのは、兵士がただ一人だけ。見た目のとおり一筋縄ではいかない来訪者たちに、辺境の空気がぴりりと張り詰める。
戦争への助力を、ディアスは断る
ディアーネの用件は、戦争だった。王都で新たな戦乱の機運が高まる中、旧国の英雄たるディアスに派兵と助力を求めに来たのだ。報酬として差し出されたのは、ディアーネ自身、あるいは供の姫との婚姻。だがディアスは、これをはっきりと断る。
フランソワのそばを離れられないこと、初対面の相手との婚姻など報酬とは呼べないこと、そもそも兵も領民もいないこと——理由を並べ、ディアスは要請を退けた。無礼を働く供をディアーネがたしなめる場面もあったが、一行はすごすごと引き返し、王女は「いずれ思い知らせてやる」と捨て台詞を残していった。
“最初の領民”クラウス
わざとクビになった男
波乱を残して幕かと思いきや、後日ふらりとクラウスが舞い戻ってくる。聞けば、剣も鎧も取り上げられ、兵士をクビになったという。しかもそれは、「また戦争になれば最前線送りは確実」と踏んで、わざと自分から仕組んだことだった。
孤児出身の自分を差別せず、戦場で背中を預けられた頼れる男。アルナーの鑑定でもクラウスはずっと“青”のまま、敵意はない。アルナーの後押しもあり、ディアスはクラウスを迎え入れる決意を固める。
領民0人から、1人へ
こうしてディアスは、タイトルどおり“0人”だった領地に、ようやく最初の領民を迎えることができた。碌でもない来訪者に振り回された末に、最初の仲間が信頼できるクラウスだったことが、なんとも嬉しい着地だ。
趣味ど真ん中の領土発展系として、ここからが本当のスタート。メーアの子や、キャラ紹介で待機している双子など、これから賑わっていくであろう辺境の暮らしに期待がふくらむ第2話だった。




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