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セカンドブルームへ向けた特訓が続く第20話「魔女の教え」。ウィルとユリウスの絆が深まる一方、墓場から這い上がろうとする者たちの妨害が二人を襲う。そこへ現れたのが、謎の魔女ケリドウェン——そして乗員クロイツの恐るべき裏の顔が明かされる回を振り返る。




出口の見えない、特訓
ウィースの、思わぬ弱点
ユリウスの指導のもと、ウィルはウィースの魔力制御に挑み続ける。だが力には思わぬ弱点があった——どんなに出力を抑えても最大50分で魔力が霧散し、ウィースが解除されると体力まで一気に奪われてしまうのだ。
ガーディアンを壊してばかりで、なかなか上達しないウィル。「どれだけ私の魔力を無駄にするつもりだ!」と叱るユリウスの声にも、焦りがにじむ。
ユリウスの、打算と優しさ
特訓と並行して、ユリウスは分身魔法まで駆使し、ウィースの正体を突き止めようと情報を集めていた。「どうして僕のためにそこまで?」と問うウィルに、ユリウスは「打算があるからに決まっている!」と吐き捨てる。
だがウィルは知っている。「ユリウスは、約束を決して破らない。君は立派で、優しいと思う」。ノブレス・オブリージュゆえだとしても、その行いは確かに優しさだ——まっすぐな言葉が、ユリウスの頑なな心を静かに揺さぶる。
ユリウス・レインバーグの、傷
「優しいユリウスは、殺した」
ウィルの言葉に、ユリウスはかつての痛みを思い起こす。仕えるメイド・アンナに「優しいユリウスお坊ちゃまが大好き」と言われながら、彼女は決して自分のものにならなかった——その記憶が、彼を利己的な仮面へと駆り立てていた。
「優しいだけのユリウス・レインバーグは、とっくに殺した」。才能をひけらかし、他人を利用し、弱者を嘲笑ってでも上へ——その強がりの奥にある、深い孤独と傷が痛々しく描かれる。
妨害する、墓場の亡者たち
そこへ、派閥に入れず“無職”とあざけられる乗員たちが襲いかかる。「クロイツ様が、お前たちを潰せば推薦状を出すと約束した」——杖の墓場から這い上がろうと、誇りさえ捨てた者たちの妨害だった。
「私はユリウス・レインバーグだ! 塔を駆け上がり、私を見捨てた奴らを見下してやる!」と激昂するユリウス。だが多勢に無勢、魔力も尽きかけたその窮地に、ウィルが駆けつける。「なんで私を助けた?」——コケにされてなお助けるウィルに、ユリウスは戸惑いを隠せない。
現れた魔女、ケリドウェン
鉄椎の魔女という、噂
危機を救ったのは、突如現れた魔女ケリドウェンだった。「素敵な青春を見せてくれた代わりに、あなたたちの先生をさせてくれない?」——その正体は、夜な夜な生徒をさらって実験台にすると噂される魔法学院七不思議「鉄椎の魔女」。
だが本人は「面白そうな生徒を鍛えたり導いたりしているだけ」と笑う。「私はずっと、あなたたちのことを見ていた」——底知れぬ雰囲気をまとった、掴みどころのない魔女だ。
魔女の館へ
ケリドウェンが二人を招いたのは、クレイルイが第一階節に作った隠れ家「魔女の館」。なんとアテンド役のクレイルイは、ケリドウェンの弟子だった。あの飄々とした振る舞いは師匠譲りだったのだ。
警戒を解かないユリウスに、ケリドウェンは光を除く全属性を操る複数属性者(ムルトス)の力を見せる。「その気なら2秒で制圧できる。悪意があれば、とっくに食べられている」——実力で信を示してみせた。
動き出す、クロイツの闇
マッドディセクターの、正体
ケリドウェンが警告したのは、乗員クロイツの恐るべき裏の顔だった。その二つ名は「マッドディセクター」。ウィースの力を誰もが使える量産兵器にするため、ウィルの体を“開く”ことすら企む狂気の解剖者だ。
「力とは数だ。画一化された究極こそ求めるべきもの」——メイジ殺しと同じ思想。マギアヴェンデさえ知らないこの裏の顔が露見すれば、上院そのものが破滅しかねない、危険な秘密だった。
ウィースを巡る、塔の思惑
ウィースの登場によって、塔の方針は割れていた。アロン様は、コルドロン校長と違い剣が杖に属することを必ずしも歓迎しないが、「自ら道を切り開くなら、その意志と力を認める」という立場だ。
ウォッチャーのアイリスすら「世界を覆すイレギュラー」と評し、決めかねている。ウィル一人の存在が、塔全体を揺るがしかねない——事態の大きさが浮き彫りになる。
まとめ――魔女の教え
モルモットには、させない
ケリドウェンが力を貸す理由は二つ。ウィースのことを少し知っていること、そして、クロイツらがよろしくない方法でウィルを囲おうとしていることだった。「あなたにモルモットになってほしくない」——その言葉に、エルファリアからの願いも重なっていた。
「エルフィが…」と息を呑むウィル。ユリウスも「勝手にしろ」と言いながら、そばを離れない。打算から始まった関係が、少しずつ本物の“パーティー”へと形を変えていく。
めくられるページへ
「あなたのパワーアップ訓練は、ケリドウェン先生がつけてあげる。それじゃあ早速——脱ぎなさい」。戸惑うウィルを前に、魔女の型破りな特訓が始まろうとする。
次回・第21話のタイトルは「めくられるページ(頁)」。ケリドウェンの教えのもと、ウィルは自らの“原点”と向き合うことになる。




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