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ヴィルの仲間たち「暴食の卓」に迎えられたリン。ファイアベア騒動に漂う違和感、島国リースフェルトの成り立ち、ギルドでの鑑定、そして胃袋を鷲掴みにした歓迎の夕食まで。「今までの食卓は神罰だった」の名言も飛び出した第2話を振り返る。




ファイアベア騒動と「料理のできるポーター」
新人の狩り場に現れた異変
冒頭から、ヴィルの所属パーティー「暴食の卓」の戦闘シーンで幕開け。新人冒険者のパーティーを襲っていたファイアベアを救援し、そのまま討伐してしまう。エドの盾にひび一つ入れられない「手応えがなさすぎる」相手だったが、本来この辺りは新人冒険者たちの狩り場。弱個体とはいえファイアベアが現れるのはおかしい、とギルドへの報告話が持ち上がる。この違和感が、後半に効いてくる。
そこへ遠征帰りのヴィルが合流し、野営車両に隠れていたリンを呼び出す。「彼女はリン。お前らがずっと欲しがってた、料理のできるポーターだ」。間近で見た戦闘に「画面偏差値高すぎ」「ここは異世界なの、異世界」と内心大興奮のリンであった。
加入試験はファントムファウルの串焼き
挨拶代わりに、リンはご飯の腕前テストを買って出る。ヴィルにもらったファントムファウルの肉を、醤油と砂糖、クミンにコリアンダーシードで照り焼き風の甘辛味に。ひたすら串に刺して焼き上げれば、「これ、本物の料理だよ」「流れるようなこの手際」と面々の目の色が変わった。
「甘い」「辛い」「新感覚だな」と大好評で、アリアに至っては「もう離さない」と抱きつく始末。「悔しいけど美味しかった。これからよろしくね、リンちゃん」と、胃袋からの即決で歓迎ムードが固まった。
「その方が面白いからな」野営車両と乗車承認
未承認の目には、何もない空間に消える人
ところで、リンが野営車両に出入りする姿は、乗車設定を承認されていない人の目には「急に何もない空間に消えて、また急に荷物を持って出てくる」ようにしか見えない。慌てて承認を提案するリンに、ヴィルは「いや、もう少しこのままにしておこう。その方が面白いからな」と、意外といたずらっ子な一面を見せる。
正式加入が決まった後、リンがエド・セノン・アリアの乗車を承認すると、3人は目を丸くして絶句。「そう、その顔が見たかった」とヴィルはご満悦だ。エルフのセノンは「四十…いや五十を超える複合魔法。私も長く生きていますが、こんなスキルは見たことがないですね」と舌を巻き、リンは改めて「スキルは信頼できる人以外には隠しておく」方針を固めた。
島国リースフェルトと、港町エルラージュ
争いを嫌った者たちが作った国
移動中には、この国の成り立ちが語られた。ここはリースフェルト。周囲を海に囲まれた、ちょっと大きめの島国だ。大昔、他国ではエルフやドワーフ、獣人といった人間以外の種族への差別がひどく、彼らに好意的だった人間が海を渡ってこの島に到達。ヴィルたち鬼竜族のような独自の進化を遂げた先住民族が彼らを受け入れ、いつしか様々な種族が互いを尊重し合い共存する国になったのだという。「聖女召喚なんてするまでもない平和な国さ」。
ただし、別種族への偏見が消えた国とは交易が始まった一方、人間至上主義の国とは今なお疎遠。だからこそ、唯一の他国との玄関口である港町エルラージュに向かえば、他国の情報と合わせて聖女召喚について何か分かるかもしれない、というわけだ。王都に次ぐ規模の都市と聞いて、リンの関心はまず「港があるってことは、新鮮なお魚も…」であったが。
冒険者ギルドへ 受付はコボルトのシーラ
勤続20年のベテラン受付嬢
エルラージュの冒険者ギルドで加入手続きへ。受付を担当するのは、「冒険者ギルドにようこそなの」と迎えてくれるコボルトのシーラだ。初めて見るコボルトにリンが見とれていると、「恥ずかしいのですよ」と照れる。見た目に反して勤続20年のベテランだそうで、「ヴィルさんたちのパーティーはいい人たちなので、ぜひぜひ頑張ってほしいのですよ」と背中を押してくれた。
申請書の記入では、日本語で書いたつもりが現地語になり、現地語なのに日本語で読める、という異世界あるあるの不思議も体験。リンの適応力は今日も高い。
鑑定で分かった「異邦人」と「旅人」
続いて、ギルドマスターから鑑定の申し出が。体重や貯金額までバレないかと心配するリンに、「そこまで細かくわかる鑑定なんざ存在しねえよ」と苦笑いされる。リンの持つ生存戦略の鑑定のほうが、よほど高性能らしい。
鑑定の結果見えてきたのは、「異邦人」というクラス。違う世界から来た者に与えられるクラスと言われ、ランダムで強力なスキルと追加のクラスを一つ獲得できるらしい。リンの場合は追加クラスが「旅人」、特殊スキルが野営車両というわけだ。もっとも聖女召喚自体が何百年も前のおとぎ話の類で、正確な記録は残っていないという。
聖女召喚とファイアベアの符合、ギルドからの依頼
「そのちぐはぐさがどうにも気にかかる」
そもそも、なぜ今聖女召喚が行われたのか。博打が過ぎるその儀式に見合うほど、海の向こうは危機的状況なのか。戦争勃発や魔物の大発生といった情報は入っていない。強いて言えば、今回のファイアベア騒動。本来ありえない初心者向きの狩り場への強力な魔物の出現、しかも報告によれば相当弱い個体だったという、そのちぐはぐさが気にかかる──。
まだ断定はできないとしつつ、ギルドから正式な依頼が下る。暴食の卓は、しばらくエルラージュ周辺の見回りを強化してほしい。「お前らなら俺も安心だ」と頼られる姿に、リンも「そんなパーティーの一員になる以上、精一杯頑張らないと」と決意を新たにした。
「今までの食卓は神罰だった」歓迎の夕食
訳あり物件のホームと、今夜の献立
暴食の卓のホームは、元は金持ちの別宅だったという立派な屋敷。ただし持ち主が変死して安く借りられたといういわく付きで、リンは「それって訳あり物件では」と及び腰に。「これでも神官ですので、ゴーストの一体や二体問題ありませんよ」とセノンは頼もしいが、それはそれで怖い。リンのスキルが使える裏庭付きなのはありがたいところだ。
歓迎の夕食は、ティラー竹とアルミラージュの炊き込みご飯、ファントムファウルの卵焼き、アルミラージュの生姜焼き。卵は今朝ヴィルが倒したファントムファウルの巣から、竹はエドたちが今日採取したもの、生姜と玉ねぎはギルド帰りに寄った市場で調達と、食材の出どころまで丁寧に描かれる。醤油と酒と砂糖のタレで下味を付け、炊飯器にセットし、すりおろした生姜とみりんで煮詰める。深夜アニメとは思えない飯テロ工程だ。
胃袋を掴んで、正式に仲間入り
食卓を前に、なぜか固まる一同。「だって、俺たちの食卓にこんな真っ当な料理が並ぶなんて」「今までの食卓は神罰だったとしか」。これまでの食生活を案じる名言と共に、食べ始めれば感想が止まらない。「どうやったらこんなふわふわとろとろに焼けるんですか」「俺たちが焼くとカチカチになるアルミラージュの肉がこんなにも柔らかい」「これは白米と一緒に食ったら絶対うまいやつだ」。
終いには「レディ、お米を確保」「私は肉を奪取する」「肉と聞いては黙っているわけにはいきませんね」と争奪戦が勃発。リンの料理は、初日にして完全に暴食の卓の生命線となったのである。
ほのぼの飯テロ枠として好調、辛口の声も
SNSでは、リンにベッタリなアリアを筆頭に平和的なパーティーの空気感を楽しむ声が多数。一方で、類似作と比べて先行きを厳しめに占う辛口の感想も見られた。わちゃわちゃとした食卓と、聖女召喚をめぐる不穏な気配。このバランスがどう転ぶか、次回以降も見守りたい。

















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