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捨てても持ち主のもとへ戻る呪いの市松人形・お市が、カムイの事務所へ持ち込まれる。「祓えるものなら祓ってみろ」と息巻くお市が目にしたのは、想像を絶するカムイの生態と除霊法だった。祓われるどころか“居候”になってしまうお市の顛末に加え、後半は神隠しに遭った少女を捜すシヅカが、隙間女に捕らわれてビルの隙間に閉じ込められる。救出に乗り出したカムイを待つとんでもない自業自得オチまで、笑って背筋も凍る第3話だ。




呪いの市松人形・お市、事務所へ
「祓えるものなら祓ってみろ」
第3話の主役は、市松人形の付喪神・お市。捨てても捨てても持ち主のもとへ戻ってくる“いわくつき”の人形で、前の持ち主によれば、ほかにもさまざまな霊障に悩まされてきたのだという。百年以上を生き、しまわれ・忘れられ・捨てられを繰り返してきたお市は、長い黒髪を自在に操る強者だ。
そんなお市は「払えるもんなら払ってみ」とカムイを挑発する。相手のことを知り尽くし、極上の恐怖を与えて弄ぶのが得意技らしい。だが、そんな彼女の思惑は、カムイの前で完全に空回りしていくことになる。
“こんな人形供養があってたまるか”な除霊法
いざ除霊が始まると、お市が目の当たりにするのは想像を絶するカムイの生態だった。着せ替えを楽しみ、写真を撮り、怪異にこそ欲情するというカムイの流儀は、もはや退治とは似ても似つかない。ネットでも「こんな人形供養があってたまるか」とツッコミが殺到した。
それでもこの型破りな“供養”を経て、お市は祓われるどころかカムイに興味を抱き始める。退治される怪異ではなく、味方ポジションへと転がり込むこの意外な流れに、視聴者からは驚きの声が上がった。
祓われず“居候”になったお市
汚れ=恨みを落とす、人形供養の作法
そもそも人形供養とは何か。作中では、人形に溜まる恨みは人間の雑な扱いによる“汚れ”に比例するとされ、供養としてその汚れを落として浄化する作法も珍しくない、と説明される。カムイの奇天烈な振る舞いも、理屈のうえではこの“汚れ落とし”にあたるわけだ。
供養の過程で語られるのは、お市が抱えてきた孤独だ。「思い返せばつまらん一生やった。しまわれ忘れられ捨てられての百年か」。長い年月を人の手から手へ渡り歩いてきた付喪神の、静かな悲哀がにじむ場面である。
「泣いてる女を放っておけるか」
汚れを払ってもお市は成仏しなかった。それは、まだこの世に未練が残っている証。そこでカムイは「それを晴らせるまでは、この事務所に置いといていいんじゃないか」と言い放つ。こうしてお市は、カムイの事務所に住み着く“居候”となったのだ。
怪異にしか興味がないように見えて、「大事なものより、泣いてる女を放っておけるかよ」とこぼすカムイの不器用な優しさが、この回の隠し味になっている。無愛想な生態の裏にある一面が、お市の心を少しずつほどいていった。
神隠しとティッシュ、優先順位は怪異
依頼は“神隠しに遭った少女”
物語のもう一つの軸が、神隠し事件だ。依頼人の母親の目の前で、少女が突然かき消えたという。言葉どおりに受け取れば、まさに神隠しの類である。カムイたちはこの捜索に乗り出していく。
ここで頼りになるのがお市だ。「うちら付喪神は同類の匂いに敏感や。どう考えてもお仲間の仕業や」と、怪異による仕業だと早々に見抜く。カムイも「役に立つできる女だ」とお市を評価し、居候としての立場が板についてきた。
ティッシュの名前より、怪異優先
一方でカムイのマイペースぶりも健在だ。お市の供養について話している最中でさえ、別の怪異の気配を感じるやいなや、スマホを放り出して立ち上がってしまう。「ティッシュの名前は!?」とシヅカが叫んでも、もう頭の中は怪異のことでいっぱいで、その集中力は完全に常人離れしている。
スマホより怪異のレディを優先するその姿に、ネットは大盛り上がり。ちなみにこの回、ファンの間では「壁尻ブーム」なる言葉まで飛び交い、独特すぎるカムイの世界観に拍車をかけていた。
隙間女と、とんでもないオチ
シヅカ、ビルの隙間に囚われる
捜索を進めるうち、シヅカが隙間女に捕らわれてしまう。目があった人間を隙間の中へ引きずり込むというこの怪異に捕まり、彼女は手も入らないビルの隙間に閉じ込められてしまう。壁と壁のわずかな空間で身動きが取れない絶望的な状況だ。
囮役のシヅカがいなくなれば仕事もやりにくい。お市がそう気を揉むなか、救出に乗り出したのはもちろんカムイである。壁に耳を当てて隙間女の気配を探るその姿は、頼もしさと奇妙さが同居していた。
救ったカムイが、今度は自分が挟まる
カムイは見事に隙間女を除霊し、シヅカを助け出す。だが物語はそれで終わらない。怪異を祓ったことでピッタリと閉じてしまった隙間に、今度はカムイ自身が挟まって抜けなくなってしまうのだ。
「余りにもオチがクソ酷くねぇか」「まぁ半分はカムイの自業自得」とネットが沸いたこの締めこそ、本作らしい真骨頂。怪異への異常な執着が、最後は自らの身を滅ぼすという、笑って背筋も凍るオチで第3話は幕を下ろした。




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