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屍人伝説の調査に乗り出した岩元と天羽が瓦斯工場で目にしたのは、凍った遺体を砕く白衣の男たちだった。激昂する岩元に、男たちが淡々と語る衝撃の事実。やがて学長の命を受けた岩元・原町・天羽の三人は料亭龍宮城へ向かい、大量の遺体と黒い薔薇、そして顔に黒薔薇を咲かせた男と対峙する。第4話(公式サブ「屍人伝説ト瓦斯工場」)のあらすじと見どころ、ネットの反応をまとめます。




瓦斯工場の異様、屍人伝説の真相
凍った遺体を砕く、白衣の男たち
怪しい黒服の一行に紛れ、瓦斯工場へ潜入した岩元と天羽。内部で二人が目撃したのは、超低温の液体窒素で凍らせた遺体を、木槌で粉々に砕く白衣の男たちの姿だった。「貴様らは、村の仲間を平然と砕くと」。その所業に岩元は激昂する。だが男たちは悪びれる様子もなく、「なんだ、軍の方でしたか。事前にご予約いただければご案内申し上げたのに」と、あくまで事務的に応対を始めるのだった。
葬送であるはずの行為が、工場の流れ作業として処理されている不気味さ。凄惨なのにどこか淡々とした絵面の落差に、ネットでも戦慄と苦笑が入り交じった。
淡々と語られる、村の屍人伝説
男たちの説明はこうだ。この村には昔から不可思議な子供が時折生まれる土地があり、その地域の村人は死後、屍人としてよみがえることがある。150年前には遺体が一斉に再生し、夜な夜な街を歩いた記録まで残る。火葬しても骨が残れば戻ってくるため木槌で骨を砕くようになり、やがて液体窒素を扱う工場を誘致。凍らせ、砕き、粉にした遺体はガス気球で湖まで運んで撒く。「我々は何も殺人なんてしてないですよ。ただ、この村にあった方法で死体の処理をしていただけです」。
しかも粉々になった遺体の一部は湖の中で復活しかけており、先日の渇水で湖岸に戻ってきたという。岩元たちが目にしたあの白骨死体の正体は、70年から100年も前に砕かれた故人だったのだ。
風習と合理が結びついた土着の恐怖は、まさに怪奇漫画の真骨頂。「殺人ではない」という理屈が通ってしまいそうになるのが、いちばん怖いところだ。
「これは能力者の殺害ではないのか」
再生能力と、岩元の決断
砕かれていたのは、まさしく再生の能力者の遺体だった。だが復活には70年から100年かかるとみられ、「軍事利用には向かない」と天羽は冷静に値踏みする。それでも岩元は食い下がる。「そのまま待てば、完全に復活するかもとは考えないのか? これは能力者の殺害ではないのか?」。男たちの答えは「現実を見ろよ」。あんな化け物に帰ってこられても、みんな困るでしょうが、と。
「彼らはまだ途中なんだよ」。岩元は遺体を自分の管理下に置き、回収して調査研究するよう上へ進言すると決める。学園長が調査を止めていた案件への、事実上の命令無視。「橘城さんが止めたのは、岩元さんの負担になるだけだと察してたからじゃないっすかね」と天羽は肩をすくめつつ、掏り取っていた再生能力者の骨を「あんたに譲りますよ」と手渡した。
使える・使えないで命を仕分ける時代に、「俺は能力者に優劣はつけん」と言い切る岩元。青臭いほどまっすぐな倫理が、この不穏な世界でどこまで通るのか。天羽の身軽な狡さとの対比も効いている。
「戦場で死なせる気はない」——岩元の使命
別れ際、天羽は警告を残す。能力者の価値に気づいた大人たちは、もっと冷徹に考えている。能力者は兵器だと。「その優しさを貫くのは、この先ちょっと大変かもです」。岩元の答えは明快だった。「相容れぬ考えだ。俺はお前らを戦場で死なせる気はない。そのためには何だってやる。それがこの岩元の使命だと思っている」。
人と違う存在が化け物扱いされるこの国この時代に、彼らの地位を向上させ、いずれ人権を保障する。岩元が能力者を集める理由の根っこが、はっきりと言葉になった場面だ。ネットでも「根底にあるのは人権という最も基本的なもの」と、この主題への注目が集まった。
料亭龍宮城——黒薔薇の惨劇
死傷者80人超、緊急討伐令
「岩元胡堂殿、緊急任務である」。死傷者80人超、能力者による事件の模様——学長の命を受け、岩元・原町・天羽の三人は料亭龍宮城へ急行する。道中は、エリート意識の強い原町と飄々とした天羽の初顔合わせで早くも火花が散る賑やかさ。だが現場は一変、大量の遺体と、天井まで血しぶきのように咲いた黒い薔薇が待っていた。襲いかかる者たちの攻撃には意思がない。死体が操られているのだ。
軽口の応酬から惨劇の只中へ、一気に落とす緩急が見事。「あのシーンでTLが死んだ」と実況が沸くのも頷ける、強烈な現場描写だった。
顔に黒薔薇を咲かせた男・飛沫原
一行の前に立ちはだかったのは、顔に黒薔薇を咲かせた男・飛沫原。廓言葉で語るには、呪いを受けてこの姿に生まれ落ち、お天道様を拝めぬ影の道を歩んできたのだという。能力の起点は「傷」。斬られた傷口から薔薇が咲き、もがけば棘が食い込みさらに血が流れる。弱い者から狙う戦法に原町は師範仕込みの受け身で耐え、天羽は「俺は岩元さんと違って遠慮なく斬るぜ。元が誰だろうが死体だろ」と操られた死体を迎え撃つ。
岩元は真っ向から説く。「君のような能力者が悪に走る理由、わからんわけではない。だがこれだけの能力、正しい使い方を知ればきっと人のために生きられる」。傷口を花で止血してみせ、「花なら俺も咲かせられる」と自らも大輪を咲かせて制圧。とどめは刺さない。「岩元さんのこと、分かってきましたね」と天羽が笑う。だが岩元は気づいていた。これだけ殺しておきながら逃げず、自分を待っていた——こいつは主犯じゃない。その時、薔薇の花びらの向こうから声が響く。「グッドモーニング、ミスター岩元」。
哀しい生い立ちの敵に、討伐令の下でも「正しい使い方」を説く岩元がぶれない。そして流暢な英語の男の登場で、事件は一気に組織の匂いを帯びてきた。引きの不気味さが抜群だ。
「屍人伝説ト瓦斯工場」まとめと考察
土着の怪奇と、シュールな笑いの同居
屍人の村の風習から黒薔薇の惨劇まで、今回は怪奇色が一段と濃い回だった。「これはガチで伊藤潤二」と往年の怪奇漫画を思わせる耽美な恐怖を評価する声の一方、「絵面がトンチキすぎる」「シュールギャグ感」と独特の可笑しみを楽しむ声も。恐怖と脱力が同居する温度感こそ、本作の持ち味だろう。
作画の粗さを惜しむ辛口もあるが、「アイデアは最高」という点では多くの視聴者が一致している。原作最新14巻の発売も重なり、原作勢の熱も高い。
英語の男は何者か
倒れた飛沫原は「やったぞ、ちゃんと。てめえに言われて。約束しただろうが、連れてけよ」と何者かに訴えていた。つまり彼をこの惨劇へ導き、岩元を待ち構えていた黒幕が別にいる。「グッドモーニング、ミスター岩元」と流暢な英語で現れた男は何者なのか。能力者を「兵器」と見る大人たちの影とも重なって、不穏さは増すばかりだ。
能力者の人権を守ろうとする岩元の前に、能力者を利用し尽くそうとする存在が姿を現し始めた。第4話にして物語の対立軸がくっきり見えてきた。次回の対峙が楽しみでならない。




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