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妹子の禁煙作戦がついに始まった。没収、また没収。それでも隠しタバコで涼しい顔のヤニねこは、ヤクねこのクワガタ採りに便乗して、絶品タバコの葉を作るアルファのタバコ村へ。歓迎ムードの果てに待っていたのは、崖から飛ぶ許しの儀式だった。妹子のささやかな青春もそっと描かれる、第5話「ニャーたち秘境に行くにゃ」を振り返る。




禁煙作戦、開幕
没収、また没収、それでも隠すにゃ
冒頭からいきなり実力行使である。「じゃあこれは預かるから」「これはお姉ちゃんの健康のためでもあるんだからね」…妹子がタバコを没収し、ヤニねこは「いきなり来てそれはひどいにゃ。返してにゃ」と泣きつくが通用しない。
実は妹子も鬼ではない。捨てられた猫みたいに泣く姉を見て「さすがにいきなり全部没収はやりすぎかな。一箱だけ返してあげるか」と心が揺れたりもする。だが当の姉は「妹ちゃんが来るって言うから、隠しておいて正解だったにゃ」と隠しタバコで即復活しているのだから世話がない。あらすじいわく、見つかったタバコもまた没収…作戦は完全ないたちごっこである。
妹子、告白される
その頃、妹子のほうには青春が訪れていた。「どうしても二人きりで伝えたいことがあってさ」…同級生の男子からの、結婚まで見据えた直球の告白である。妹子の答えは「えっと…その…ありがとう。でも、ごめんなさい」。
振られた男子を友人が「女なんて星の数ほどいるじゃん」と慰めれば、「妹ちゃんは一人しかいないだろうが」「声でけえよバカ」のやり取りが青い。勉強もスポーツもできてモテる妹子だが、その青春は姉の世話の前ではあっさり脇に置かれるのだった。ネットでも「全部捨ててお姉ちゃんに尽くしてる」と、妹子の献身ぶりに注目が集まっている。
アパート組の日常
ヤクねこと、番号の呪い
ファストフード店では、ちくわチーズバーガーとにゃむシェイクをクーポン半額で頼むヤニねこの隣で、ヤクねこが「12番」の呼び出しにビクッと反応してしまう。「自分のせいで恥をかかせちゃって」「いいにゃ、人前で恥をかくのは慣れてるにゃ」「フォローになってないっす」。
理由が不穏だ。「番号で呼ばれてた時のクセで、特定の数字を聞くと反応しちゃうんです」…しかも小学生の頃ではなく「もっと後の話」だという。深くは聞けない、聞いてはいけない後輩の過去である。
大人の人生ゲームはシャレにならない
アパート組…ヤニねこ・カンサイねこ・ハメねこ・ヤクねこの4人で囲む人生ゲームも強烈だった。このゲーム、最初に人間か獣人かの種族選択があり、ヤクねこが学者を目指そうとすれば「どうせ学者もあかんのやろ」。結婚相手の種族はルーレット任せで、ハメねこは獣人婚を引き当てる。
極めつけは、人間側が獣人と結婚する時に音読させられるカードだ。「獣人と結婚するのはやめなさい。生命力に差がありすぎる。やつらは8メートルほど跳躍し、恐ろしい速度で音もなく忍び寄る。乾けば癖になる匂いがする。そして子供はなぜか必ず獣人になる」…「ホラー映画か」のツッコミも当然である。昔のゲームという体で、この世界の獣人差別の歴史をさらっと突きつけてくる。
なおヤニねこは借金まみれで「負債はゴールしたらチャラにゃ。だから借金すればするだけ得にゃ」「夢のようなシステムっすね」の暴論を展開。しかもこのゲーム、ゴールは死…「幸せに死のうねってゲーム」で、一周一年計算だとヤニねこの駒は早々に寿命を迎える判定に。「また禁煙したほうがええんとちゃうか」と、ここでも禁煙勧告が飛ぶのだった。
アルファのタバコ村へ
クワガタ採りから始まる遠足
バイトをクビになったばかりのヤクねこは、大家に「町内会の手伝いがなきゃ行けたんだが」「本当に(バイトが)見つからなかったら言えな」と心配されつつ、気晴らしのクワガタ採りへ。ハメねこは「小学生の心を忘れない二十歳無職」というタイトルで配信させてもらうことを条件に同行する。
道中で合流したのは、新しいバイト先から脱走してきたヤニねこ。「面接ではタバコを吸っていいって話だったのに、喫煙所が改装中で使えなかったんにゃ。隙を見て逃げてきたんにゃ」…禁煙作戦の裏でも、優先順位は常にタバコである。「クワガタってうめえのにゃ」「いや、食べないっす」という不穏な会話を挟みつつ、一行は山へ。
タバコ村の文化を学ぶ
アルファとは、この辺一帯を仕切っている住人たちのこと。以前ヤニねこがお裾分けしてもらった絶品タバコの葉の作り手で、その住処が第六特区のタバコ村だ。族長は「ちょうど収穫期じゃ。葉はたくさんあるから存分に吸っていきなさい」と大歓迎…ただし「働かざる者吸うべからず」。労働とセットである。
村ぶどうの収穫、果肉はワインに、葉は日陰で三ヶ月から半年干し、葉脈を取り除いて丹念に刻む。自分で刻んだ一服の「うまいにゃ」までが文化体験だ。ハメねこが「これメンソール入れたらもっと吸いやすくなる」と村自慢の味に暴言を放って一同を凍らせるが、族長は「よいよい。味の好みは十人十色」と器の大きさを見せる。
先祖代々守る御神体の石像様(ヤニねこ「でけえ壁だと思ってたにゃ」)に、石像様をかたどった入れ墨。そしてこの入れ墨に対するヤニねこの一言は、放送では堂々の伏せ音になった。どんな単語だったかはネットの反応が雄弁に物語っている。
許しの儀式は、崖からバンジー
罰当たりが過ぎたヤニねこに課されたのは、悪事を働いた村民がご神体に許しを乞う儀式…崖の縁から、つるを編んだ命綱一本で飛ぶ。「村の子供もやってる安全な儀式じゃ」「死を傍らに置き、友とせよ」と促す族長に、「死んだらタバコ吸えないにゃ」と渋るヤニねこ。
だが「飛んだら村タバコを土産にたんまり持たせてやるぞ」の一言で即決着。ためらいゼロの飛びっぷりに、族長も「恐怖感が麻痺しとるのか」と引き気味である。続いて飛ばされたハメねこには「虹をかけるもの」の二つ名と漏らし疑惑(本人は全力で否定)、そして配信の撮れ高が残った。
「飛びっぷりを見せてもらった。お前たちはもう家族のようなものじゃ。また遊びに来るがよいぞ」「またもらいに来るにゃ」…戦利品の村タバコで、当分のタバコ代が浮くヤニねこなのだった。没収する妹子の苦労は続く。
「ニャーたち秘境に行くにゃ」まとめと考察
ギャグの皮をかぶった獣人の世界
第5話は、表向きはいつものシモと汚さ全開のギャグ回。だがその裏で、人生ゲームの獣人カードといい、タバコ村が第六特区という区分けの土地にあることといい、獣人と人間の歴史を匂わせる断片が妙に多い回でもあった。ネットでも「獣人差別の設定が結構ダーク」「軽く獣人について学べた」と、世界観への注目が集まっている。
肝心の禁煙作戦は、現状ほぼ完敗といっていい。没収されれば隠し、隠したのを見つかれば村で現物支給までもらってくる。あらすじの結びどおり…結局のところ、みんなヤニが好きなのである。
帰り道には「アルファはギリシャ文字の一文字目で、始まりの意味」という豆知識も。そして幕切れはヤニねこの「エビみてえでうめえにゃ」である。往路のクワガタ談義を思えば、何を口にしたのかは推して知るべしだろう。アイキャッチをOPアーティストの忘れらんねえよが担当したのも話題で、細部までクセの強い一本だった。




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