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遼河の前に、遺物「日本刀・村正」が眠る墓が出現する。凶悪なオーラの中、村正を狙うベント共和国発掘団の類との争いが始まる。遼河は新たな遺物荒縄と組み、村正の非道な要求を蹴って支配の力でねじ伏せる。公式サブタイトルは「支配が適性に合う者」。そしてラスト、未来記の影が忍び寄る。




村正が眠る墓と、閉じ込められた人々
凶悪なオーラの墓に現れた、日本刀の遺物
遼河の前に、新たな墓が姿を現す。その内部で静かに眠っていたのは、遺物である日本刀・村正だった。村正とは戦国から江戸にかけて活躍した刀鍛冶の名で、その斬れ味の鋭さから名刀と呼ばれた——だが、この遺物が纏う気配はただ事ではない。
墓の奥には凶悪なオーラが立ち込め、逃げ場を失った多くの一般人までもが閉じ込められていた。外の世界では、川崎市一帯の地震と、突如現れた正体不明の建造物、そして五十名余りが閉じ込められた事件として報じられていく。
遺物一つの出現が、街を巻き込む災害として描かれるスケール感がいい。静かな墓の内と、騒然とする外の対比が、この事件の異常さを際立たせていた。
村正を狙うベント共和国発掘団と、類
この村正を手にしようと乗り込んできたのが、ベント共和国の発掘団を率いる類だった。彼らは、第2話ラストで未来記の遺物に「世界を飲み込むもの」と予言され、「酒に注意しろ」とまで告げられた遼河を、強く警戒している。
こうして、強大な遺物・村正を巡り、遼河とベント共和国発掘団の激しい争いが幕を開ける。手段を選ばない発掘団と、成り上がりと復讐を誓う遼河——狙うものは同じでも、その先は正反対だ。
国家の発掘団を敵に回す構図が、物語のスケールを一段押し上げている。個人の盗掘から国際的な遺物争奪戦へと広がっていく手応えが心地よかった。
新たな相棒・荒縄との攻略
ロープを操る遺物、荒縄
罠だらけの墓の攻略で、遼河は新たな遺物を手に入れる。その名も荒縄——縄を自在に操る遺物で、可愛らしい声を持つ。
狭い通路や落とし穴、迫り来る巨大な落石。そんな危険な墓の中で、遼河の指示を的確に汲み、荒縄が安全な道筋を作っていく。早くも息の合ったコンビネーションで、二人は墓の奥へと突き進んでいった。
便利遺物が一つ増えるたびに攻略の幅が広がる、この作品ならではの楽しさが出ていた。早々に相棒として機能する荒縄の頼もしさが、次回以降への期待をふくらませる。
悪党の顔と、キラキラした素顔
いつもは口の端をクッと上げた悪役そのものの笑みを浮かべる遼河。だが今回は、まるで別人のような爽やかでキラキラした笑顔も見せてくれる。
叫び声からイケボへと一瞬で切り替わる細谷佳正の演技もあって、遼河というキャラクターの振り幅がぐっと濃くなった。不遇に落とされても決して屈しない、その不屈の闘志が声からにじみ出ている。
悪党の凄みと少年のような無邪気さが同居しているのが、この主人公の魅力だ。見ていて思わずファンになってしまう、という声が上がるのも頷ける造形だった。
村正の試練と、支配の道
「10人分の生き血」という非道な要求
ついに対面した村正は、遼河にこう告げる。「お前を手に入れたければ、10人分の生き血を吸わせろ」。人間の血を吸えば本来の姿を取り戻せる、さもなくばお前たちを永遠にここに閉じ込める、と。
それが試練か、と問う遼河に、村正は「早く人間を殺せ」と迫る。だが遼河の答えは、たった一言「断る」だった。非道な要求に従うのではなく、彼は力ずくでこの遺物をねじ伏せる道を選ぶ。
試練を真正面から蹴り飛ばす主人公の振る舞いが、実に痛快だ。きれいな勇者ではない、盗掘王というアンチヒーローの本領がここにあった。
支配が適性に合う者
遼河が村正に対して使ったのは、カリスマで遺物を従わせる「支配力」。相棒であるカラスの遺物は、それを「遺物をこき使って私利私欲を満たす力」だと悪態をつくが、遼河はその評価を否定しない。目的のためなら手段は選ばない主義だからだ。
遺物といい関係を築く「神話の道」か、力で従わせる「支配の道」か。問われた遼河は、迷いなく「支配の道」を選ぶ。これこそが、サブタイトル「支配が適性に合う者」の意味するところだった。
優等生的な正攻法をあえて捨てる選択に、遼河という男の芯が表れている。自分の適性を正しく理解して割り切る潔さが、逆に頼もしく映る場面だった。
村正を手に、そして未来記の影
類のお役御免と、村正の獲得
支配の力で村正を屈服させた遼河は、ついに強大な遺物・村正を手に入れる。一方、ベント共和国発掘団を率いてきた類は、思ったより長い活躍の末に、ここでお役御免となった。
村正を得た遼河は、さらに一段と成長し、支配の道を突き進んでいく。その最終的な狙いは、自分を死地へ追いやったTKBM会長・大河原泰政への復讐だ。
強敵を退け、目当ての遺物を確実に回収していく達成感が気持ちいい。毎回きちんと遼河が「強くなって」いくのが、この作品の見やすさの核だと感じた。
諸葛孔明の預言書・未来記と、佐々木
この回で存在感を増すのが、未来記という遺物だ。古代中国の諸葛孔明が書いたとされる預言書で、墓を作らず自ら主人を選ぶS級遺物だという。
その未来記が選んだ主人が、佐々木。ベント共和国はいち早くその力に目をつけ、彼女に惜しみない支援を行っていた。ところが佐々木は、難しい古語で記された未来記をうまく読み解けずにいる——宝の持ち腐れとも言える状況が、かえって不穏さを残す。
最強クラスの予言遺物が、主人の力不足で眠っているという皮肉が面白い。誰がこの未来記を使いこなすのか、という新たな火種が静かに撒かれていた。
まとめ——支配の道を選んだ男
今回の見どころ
第3話「支配が適性に合う者」は、村正の獲得と、遼河が「支配の道」を選ぶ決断が軸の回だった。非道な要求を一蹴して力でねじ伏せる痛快さと、悪党の顔とキラキラ笑顔を行き来する遼河の振り幅が光る。
新たな相棒・荒縄という便利遺物の追加や、スピード感のある墓の攻略も見どころ。遺物を一つずつ手に入れて着実に成り上がっていく、この作品の気持ちよさが存分に詰まっていた。
次回への引き——忍び寄るマーキング
ラストで動き出したのは、未来記による遼河への追跡(マーキング)だ。主人の佐々木を通じて、遼河を捕捉しようとする発掘団の一手が、静かに忍び寄る。
大河原泰政への復讐と、未来記を巡る新たな攻防。支配の道を選んだ遼河が、次にどんな遺物と敵に立ち向かうのか、続きが楽しみで仕方がない。




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