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ついに舞台はパラオへ。空港で一行を待っていたのは、実家の手伝いで離脱していたはずのケバ子こと愛菜だった。しかも胸部が謎の急成長を遂げており、誰も触れられないまま偽乳騒動が静かに進行する。バイト先の新店舗では、オーナーとして現れた千紗の母・紗耶華が「困った客になれ」という初日ミッションを発令。ブルーコーナーの海を満喫した夜、耕平の「お前、北原のことを…」が波乱の幕を開ける。




出国、そして空港で待っていたケバ子
耕平のカバン検査とグアム経由の長旅
出発はいきなりの手荷物検査から。グアム経由=アメリカ入国と聞いた伊織が「ポルノ規制とかで引っかかるなよ」と釘を刺せば、案の定カバンから出てくるいけないブツ。「見つかって没収されるよりマシだろ」と取り上げつつ、「お前はグアムでエロ本を見つけても買わないんだな」という誘導尋問で現地調達の野望まで摘発する流れが実にこの作品らしい。長い長い経由便の末、一行はようやくパラオの地を踏む。
「私がいなかった間のお話がね」
空港で迎えを待ちながら、無人島キャンプに伊織の実家にと盛りだくさんだった夏を振り返る三人。そこへ「楽しそうなお話ですね」と割り込む声があった。振り向けばまさかのケバ子こと愛菜。「私がいなかった間の、お話がね」という圧に、一同の顔が引きつる。
回想によれば、愛菜は実家で来る日も来る日も店の手伝い。おまけにスマホを没収されていたせいで連絡がつかず、ようやく取り返した頃には伊織たちはタコパの真っ最中、挙げ句パラオ行きまで決まっていた。「私のいない間に楽しい思い出作らないでって言ったのに」と憤慨した彼女は、一昨日、台北経由で一足先にパラオ入りしていたのだ。この行動力、さすがである。
触れられない「急成長」と、再会の乾杯
チチバンドと大人の対応
再会した愛菜には、誰の目にも明らかな変化があった。胸部の謎の急成長である。しかし「私の胸見て、もしかして…なんて言われたら」セクハラ確定のため、伊織も耕平も触れられない。ツッコミ待ちの可能性すら検討しつつ、悶々とする男二人。
そこへ助け舟のように挟まるのが、ドルフィン従業員ジョンのパラオ豆知識だ。パラオには日本語が根付いていて、乾杯は「ツカレナオース(疲れ直す)」で通じるし、ブラジャーはなんと「チチバンド」。「ナイス!」「実に素晴らしい指摘だ」と男二人が謎の賛辞を送る一方、愛菜は何事もなかったかのようにスルー。「精神がタフすぎる」というモノローグに笑ってしまった。触れたいのに触れられない話題を、土地ネタで迂回するこの構成は見事だ。
臨時の寮で「パラオとケバ子との再会に」
案内されたのは、新店舗の寮が未完成のため用意された臨時の寮。ロフト付きのシェアハウス風で「沖縄の時の貸し別荘みたいな感じか」と一同のテンションも上がる。しかも冷蔵庫には愛菜が買っておいてくれた飲み物が。「着いたら飲みたいだろうと思って」という気遣いに「さすがケバコだ! 俺たちのことよーく分かってる」と盛り上がり、「パラオとケバ子との再会に」で乾杯。南の島で飲むビールは最高だ、どこでも飲んでるくせに、といういつもの応酬が心地よい。
ただ、この宴の間の千紗がちょっと気になる。「どうしたの?」と聞かれて「別に、いつも通り」と返すその表情に、視聴者からも「笑顔を作ろうとする千紗ちゃんかわいい。気にしてるのかな?」という声が上がっていた。明日は朝6時に店へ集合。「絶対遅刻しないように寝るべきだな」という殊勝な結論で夜は更ける。
オーナーは千紗の母、ミッションは「困った客」
アメを配るドライな母、紗耶華
翌朝、先輩たち直伝の「集合場所で寝れば絶対遅刻しない」を実践する伊織の前に、アメを配りながら現れたのは貫禄ある女性。「よく来てくれたわね、伊織くん。ほれ、アメ」と親しげなその人こそ、新店舗のオーナーにして千紗の母・紗耶華だった。「あんたも久しぶり、千紗」「久しぶり」という母娘の再会は、久々とは思えないほどあっさり。「なんかドライだな」という伊織たちに、千紗は「まあ、そういう性格の人なんだ」と慣れた様子だ。「何をモタモタしてるんだい? グズは嫌いだよ」という姐御口調も含め、一発でキャラが立つ登場だった。
「困った客」ミッションと、恋心を見抜く炯眼
初日の仕事は意外にも、オープン直前の新店舗で「困った客」を演じてスタッフの対応力を試すこと。日本の店長から事前に届いていた写真で「非常識人にピッタリ」と見込まれての抜擢である。「これのどこが非常識なんです?」と抗議する二人に、「オーナー、この二人、想像以上です」と新米イントラの真木がおびえるのがもうおかしい。
かくして千紗は「乗り物酔いがかなりひどくて」と正攻法、耕平は「喘息持ちで、羅刹を見ると胸が…」と意味不明、伊織に至っては「実は私、妊娠してまして」と免責事項の項目を目に入った順にぶっ込んでいく。吹き出した真木は減点、動じない先輩スタッフは流石、という構図だ。
白眉はスーツのサイズ確認だった。愛菜のずれたパッドに気づきながら対応できない真木へ、紗耶華の指導が飛ぶ。「なんであの子が胸を盛ってると思う? 気になる異性がいるからに決まってるだろ。ならその相手に気づかれるより先に、同性のスタッフがさらっと手早く教えてやるべきだ」。そして千紗が実にさりげなくフォローしてみせる。初対面で愛菜の恋心の構造まで見抜くこの炯眼、ただの豪快キャラではない。ギャグの真ん中に接客のプロ論が通っているのが今話の隠し味だ。
ブルーコーナーの海と、バイトの現実
「じゃあ、その調子で海に出ても頼むよ」と、初日からまさかの3本潜り。オープン後は雑用漬けだから今のうち、という理屈である。高速艇で向かう海は「波がなければ水底が見えそう」な透明度で、道中には野生のイルカまで登場。見たいものリストにはバラクーダのトルネード、ギンガメアジの群れ、そして「パラオと言ったら」のマンタが並ぶ。
潜ったのはパラオで最もメジャーなポイント、ブルーコーナー。入ってすぐ魚に囲まれる海に、千紗が「小さい頃に潜ったら圧倒されちゃって、そのまま」と自分の原点を漏らすのもいい。あまりの楽しさに伊織が「しまった、夢中になって困った客になるのを忘れていた」と我に返るオチまで完璧だ。もっとも上がった後は「客扱いはここまでだよ」とタンク運びに機材の手入れ、明日の準備と掃除のフルコース。「これが毎日続いても笑顔を保てる奈々華さんはすごいな」と、いつも世話になっている従姉への敬意が生まれるのだった。
「パラオの海」まとめと考察
考察、「お前、北原のことを…」の破壊力
夜、アニメが映らない海外の現実に打ちひしがれる耕平の前で、愛菜のパッドがまたずれる。「慣れてないし、大きいから、すぐずれちゃって」「なら、なぜそんなものをつける?」「別にいいでしょ」。そして耕平は静かに切り出す。「なあ、愛菜。俺の勘違いだったら悪いんだが、お前、北原のことを…」。ここで幕である。ギャグ全開の回の最後に、二次元一筋の耕平が誰よりも先に核心へ踏み込む。この落差にやられた視聴者は多いはずで、「見栄を張る彼女の気持ちを耕平が察した!?」とネットもざわついた。
思えば今話は、パッドという小道具ひとつで愛菜の恋心を全員に晒しつつ、本人には一言も言わせないという構成だった。紗耶華は理屈で見抜き、千紗は無言で察し、耕平は友として問いかける。それぞれの「気づき方」の違いがそのままキャラ紹介になっている。舞台がパラオに移っても、酒とバカ騒ぎの底に人間関係の機微を仕込む、ぐらんぶるの面白さは健在だ。愛菜は何と答えるのか、そして千紗の「いつも通り」はいつまで持つのか。次回が待ち遠しい。




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