進級早々に発覚したのは、アレン以外の全員がレベル上限に達したという異常事態。そこへエルフの王女ソフィアローネら転入生3人が廃ゲーマーに加わり、ダンジョン攻略は新体制へ。さらに学園武術大会をめぐり、勇者ヘルミオスが魔力回復リングという極上の餌をぶら下げる。第17話「精霊王の予言」を振り返る。




レベル上限と、3人の転入生
アレン以外、全員カンスト
A級ダンジョン攻略中に判明したのは、笑えない事実だった。入学してたった1年、13歳で、アレン以外の全員がレベル上限に達してしまったのである。原因はおそらく、魔王が全魔獣のランクを一つ引き上げたことでレベルアップ速度が上がったから…バランス崩壊がこんな形で現れた。ネットでも、クレナの「レベルが上がっちゃった」という悲しげな一言が「クレナというキャラを端的に表していて良い」と話題になっていた。
それでも元廃ゲーマーは折れない。各自のエクストラスキルの習得、より強い武器やアイテムの入手、そして…「ネトゲでもレベル上限が外れることはあった。その条件を探すんだ」。戦場へ出る2年後までに、廃ゲーマーを強くする道筋を立て直すのが今回の起点である。
ソフィー、フォルマール、メルル
4月、2600人強が2年生に進級し、クラスに転入生が3人やって来る。エルフの国ローゼンヘイムの王女ソフィアローネ(ソフィーとお呼びください)、ハイエルフの護衛フォルマール、そしてバウキス帝国から来たドワーフのメルル。学長までもが「同じハイエルフでも、王位継承権を持つ王女様と小国の学長止まりの私とは違う」と気を揉みに来る大物ぶりだ。担任の指示もあり、3人は廃ゲーマーへ加入…パーティーは8人になった。
才能は、ソフィーが精霊魔法使い、フォルマールが弓使い、メルルは魔岩将という珍しいもの。ただしメルルの本領のゴーレムは帝国の最強兵器ゆえ国外へ持ち出せず、「役に立てるか分からないんだ。でも強くなりたいんだ」と健気である。歓迎会では信仰談義も…ソフィーは精霊王ローゼンに祈り、メルルのドワーフはダンジョンマスターのディグラグニを、キールは創造神エルメアを信仰。見た目は同年代なのに実年齢は48歳と67歳という、エルフの長命ネタも挟まれた。
B級攻略と、精霊王の予言
二手に分かれてダンジョンへ
攻略は二部隊制になった。アレンとドゴラが新入り3人を連れてB級ダンジョンでレベル上げ、カンスト組のクレナ・セシル・キールは召喚獣のサポート付きで3つ目のA級へ。ソフィーの精霊魔法は「魔道士や僧侶には劣りますが、回復と補助に優れております」と後方支援にはまり、悔しがるメルルは「ゴーレムがあればドラゴンも撲殺できるよ!」と物騒な頼もしさを見せる。エクストラスキルの試し撃ちも順調で、夏休み前までにソフィーたちはB級3つとA級1つ、本隊も4つ目のA級を攻略した。
「それって寝言…」「予言ですわ!」
道中で明かされるのが、ソフィーがアレンだけを様づけで呼ぶ理由…すなわち精霊王の予言だ。眠り続ける精霊王ローゼンは10年以上前から「黒髪の少年が生まれる。中央大陸の大きな国の南。すべての能力値が最低」とつぶやき、さらに「光を遮るほどの天に舞う者…黒髪の男は、世界から闇を振り払うだろう」と告げたという。召喚獣を操る姿に予言の実在を確信するソフィーに対し、当の本人は「それって寝言…」「いや、寝言でしょう」と身も蓋もない。このすっとぼけたやり取りが今回一番の笑いどころである。
勇者の釣り針と、頂上決戦
魔力回復リングという名の餌
夏休み前、アレンとクレナは学長室へ。待っていたのは勇者ヘルミオスで、10月の学園武術大会への推薦だった。クレナは即答で参加、アレンは「力を示す理由がないから」と辞退…しかも「予言を信じた魔王軍に、成長途中の今の私を殺せると思われたら、大会に出ても何の利益もありません」と理詰めである(ネットでも「説得力があった」と好評)。
そこでヘルミオスは搦め手に出る。わざとらしく落とした魔力回復リング…アレンが探し続けた、秒間1%で魔力が回復する逸品だ。「魔力回復リングはダンジョンじゃ出ないよ。A級でもS級でも」…ダンジョンマスターのディグラグニ直伝の情報に加え、「廃ゲーマーの8人で(S級へ)行くんでしょ? 全滅はしないまでも、何人かは死んで引き返すことになるよ」とヘラヘラ顔で物騒な警告まで。そして「優勝者はこの勇者ヘルミオスと対戦することになったのだ。僕に勝てればこのリングをあげるよ」…アレン、即落ちで参戦決定である。「ちなみにアイテムの持ち込みは可ですか?」と抜け目もない。
夏休みは単独で魔石行脚
勇者に勝つため、アレンは夏休みを単独行動に充てる。王国各地の冒険者ギルドを回り、稼いだ金貨28000枚で募集と回収を繰り返し、EとDランクの魔石100万個、Cランク10万個を確保。召喚レベルは7に達し、Bランク召喚獣の召喚が可能になった。仲間たちも5つ目のA級を攻略してS級挑戦の条件を整え、アレン自身はA級ボスの単独撃破までやってのける。
決勝、アレン対クレナ
そして10月、14歳になったアレンは大会決勝へ。相手は昨年優勝の剣聖クレナ…「8歳の時の決着、今つけるんだから」と燃える幼馴染対決だ。観客が「A級? 嘘だろ」とどよめく次元の違う攻防の末、クレナの斬撃を受けたはずのアレンは無傷。「召喚獣出なかったぞ」「いや、一瞬何か見えた気も」…種明かしは「ごめん、まだ秘密」のまま、優勝は召喚士アレンとなった。
「精霊王の予言」まとめと考察
「我は負けぬ」…剣聖覚醒で次回へ
落ち込むクレナに、アレンは「次はドベルグ戦だ。おっさんのレベルは去年と同じ60。クレナもそこまで上がったんだ。絶対勝てる」と発破をかける。ここでクレナが「ドベルグさん、ずっとレベルが上がってないんだね。強くなれないって、悲しいね」と相手を思いやるのがこの子らしい。特別試合では、素早さの指輪を得たクレナがエクストラスキル「リミットブレイク」を自力発動…ステータス上昇に体力回復まで乗る規格外ぶりで、ついに剣聖を追い詰める。
だがドベルグは「我は負けぬ。お前に会うまでは」と何かを背負った顔で立ち上がり、まさかのエクストラスキル発動で次回へ。ネットも「クレナに対し狂気の変貌を見せるドベルグ」「剣聖爺さんも覚醒、次回へ続く」と沸いた。レベル60で止まったままの剣聖と、上限に阻まれた廃ゲーマーたち…「成長の頭打ち」という共通の壁を、大会の頂上決戦に重ねてくる構成がうまい。アレンの「レベルの問題は俺が解決策を見つけるから心配するな」という宣言が、その伏線回収の予告になっている。
1話で1年分を駆け抜けるテンポには「いい塩梅」と「淡々としすぎ」の賛否があるが、釣られっぷりまで含めてアレンらしさ全開の回だった。次回は第18話「決戦! 学園武術大会」(公式告知より8月8日放送)…剣聖の覚醒スキルの正体と、勇者戦への道筋に注目だ。

















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